古賀志山で見る花たち(2016/04/05)

古賀志山は岩場が多くて危険というイメージがある一方で、春から夏にかけて麓から山頂までいろんな花が咲く、花の宝庫でもある。それは古賀志山に咲く花だけを紹介する書籍があることでもわかる。

2015-09-13 20.32.06本の著者は宇都宮市に住むご夫婦で95年から古賀志山を歩き始めたとプロフィールにあるから、古賀志山2年生の管理人とは年期が違う。古賀志山を隅から隅まで歩き、どこにどんな花が咲いているかを知り尽くしているのであろう。
発行元は地元の日刊紙を発行する、下野新聞社で239種が写真付きで紹介されていて定価は1000円+税。

但し、この本は図鑑とは違うから花の特徴には一切、触れていない。そればかりか紹介されている花が古賀志山のどのへんで咲いているのかさえ書かれていない。
その理由として推測だがいくつか挙げてみた。
1.古賀志山山域ならどこででも見られる。
2.場所は自分で探しなさい。その方が楽しいでしょという編集方針。
3.古賀志山は100以上の地図にないルートがあるので場所など説明できない。
4.場所を特定すると多くの人が訪れて踏み荒らされたり盗掘される。

花を愛するハイカーの気持ちとしては上記4の理由が妥当だろう。もっともだと思う。
それだけに、この本に紹介されている花を見たいという人はバリエーションルートやときには藪こぎをしてまで、古賀志山をあてどなく歩き回るという積極的な姿勢が求められる(笑)。いや、笑い事ではないな。それは危険だもの。
だから管理人も本に倣って場所の明示はしないことにする。ご了承ください。
なお、管理人の経験では古賀志山で出会う地元の人に丁重に尋ねることで教えてもらえる場合が少なくなかった。

あぁ、それから上記1もあてはまるかもわからない。
古賀志山山域はとにかく花だらけなので特定の花を見たいという場合を除き、地図にある正規のルートや安全なバリエーションルートを歩けば必ず、なんらかの花と出合えるものねぇ。狭い山域ながら花の密度が濃いといって過言ではないでしょう。



2016年4月5日(火)
さて今日は、久しぶりに古賀志山を丸一日たっぷり歩こうと思っていたのに朝からの雨で気持ちがそがれ、雨具を着て花を探しながらのんびり歩くことにした。
ルートは特に決めていたわけではないのだが軟弱な管理人でも歩けるように、宇都宮市森林公園駐車場から長倉山に向かうことにした。
昨年の4月末、同公園から長倉山、鞍掛山を経て古賀志山へと長距離を歩いたことがあるがその道中でヤマツツジやスミレ、ツクバキンモンソウ、ヒメイワカガミなど多数の花を見たので足が自然と向いてしまったみたい。今日も本に紹介されている花の、なにかは見られるであろうと期待した。

ヤマザクラ
遠目で見て花の色が淡紅色だし標高が低いとはいえ一応、山の中なので勝手にヤマザクラとした。


シュンラン
里山の花として知られているが、とにかく足下で普通に咲いているから驚く。


ヤマツツジ
写真は花の付きが少なくて寂しいが、1本の木、全体に花が付いているものもあった。


ツボスミレかフモトスミレのどちらか。
写真の撮り方が悪くいまとなっては特定困難。


ミヤマシキミ
うろ覚えで「ミヤマニシキ」でググったら日本酒しか出てこなかった(^^)
ミヤマシキミ(深山樒)が正しい。
葉の厚みといい濃さといい、常緑樹?


ツバキ
すでに散っていたがツバキに間違いないと思う。
近くにその木があったし、、、


エイザンスミレ
あちこちにある。日光では珍しいのに(笑)
特徴は葉が大きく切れ込んでいること。ただし、花弁は色が数種あるため、花の形と色だけではエイザンスミレであることを見逃してしまう。


ヒトツバエゾスミレ
葉に切れ込みがある特徴的なスミレ。


ヒナスミレかナガバノスミレサイシンのどちらかだが特定困難。


アブラチャン
遠目にはミツマタかと思ったが花はまったく違っていた。
アブラチャンには雄花の木と雌花の木があるそうだがこれはどちらなのだろうか。


ヤシオツツジ
最初はトウゴクミツバツツジかと思って近づいたところ、この色合いから察してヤシオツツジに間違いなし。
ただし、ヤシオツツジは高木というイメージがあるが幼木なのかもしれない。
全体的にはまだ蕾が多いがあと1週間くらいで満開になりそう。


シダレザクラ
赤川ダムのほとりにある見事なシダレザクラ。
山と水と桜、絵になりますね。
今日はこの脇のベンチで菓子パンをかじりながらコーヒーを飲んだ。