赤薙山にチェーンスパイクで登り、時間が余ったので丸山にも登ってしまった(^^)

2016年2月12日(水) 快晴
霧降高原レストハウス~(ゲレンデ)~小丸山~焼石金剛~女峰山分岐~赤薙山~焼石金剛~丸山~(東斜面)~レストハウス

2月になって晴れる日が多くなってきた。
例年でいえば1月の空は雪雲におおわれて大量の雪が降り、2月は1月に降った雪が締まりその上に雪が降り積もるため、スノーシューには絶好のコンディションとなる。
ただし、そのコンディションは寒さと引き替えに得られるもので、ときはマイナス10度以下という低気温を経験する。
管理人、低気温はいつも刈込湖で経験するが最低でマイナス17度という日が二度あった。刈込湖ではマイナス15度も経験したし、マイナス10度というのは2月では当たり前のことである。
ところが今年は暦をひと月先取りしたかのような暖冬で、2月でも低気温という日がない。ただし、雪は降らない。
今日のツアーも例年ならば極寒の中でというべきなのだが、幸か不幸か3月の気温と天候の下におこなうことになった。

Tさんは2012年からスノーシューツアーに参加している常連さんで、正直に言うと管理人が手を焼いている人のひとりだ(^^)
管理人がガイドを務めるスノーシューツアーはリピーターが多い。日光のフィールド以外は眼中にない人もいればTさんのように、他のエリアでは物足りないという人がいる。つまり、長距離、急傾斜を求めて管理人のツアーに参加する人が多いのだ。そのニーズが日光のフィールで叶えられるから毎年、管理人のスノーシューツアーに参加してくれる。ありがたいことだ。

問題はだねぇ、そういう人たちをガイドする管理人が肉体的に辛いのだよw
今年で18回目の冬を迎えて当然ながらガイドは衰えている。その一方でニーズは高まっているのだ。そこのところを少し考えて欲しいものだと、内心思っているのだが容赦はしてくれない(^^)

Tさんは超多忙な中で今回は休暇が取れたので宿泊して前後、二日間、スノーシューをしたいという。
昨日は到着日だったのと他に初めての参加者がいたので、霧降高原の丸山登山にしたのだが快晴の下、素晴らしい展望を眺めながらピクニック気分で楽しめたのが幸いであった。

今日12日も朝から晴れ渡り、気温も上がりそうだ。
昨日の丸山から少し足を伸ばして赤薙山に行くことにした。


08:29
霧降高原の元スキー場から小丸山方面を見上げる。雪は適度に締まっていて申し分のないコンディション。
気合いが入る緊張の一瞬である。

足下はチェーンスパイク。
雪がもっと深いとスノーシューがいいのだが、これだけ締まっているとチェーンスパイクの方が断然、歩き易い。
チェーンスパイクはアイゼンに比べて爪が小さいのでグリップが劣り、下手をすれば滑落もあり得るが、Tさんならその心配はない。

スノーシューはザックにくくり付けたまま登る。
出番はあるのかって?
後のお楽しみということに(^^)

北西に高原山。う~ん、と唸るほどのこの光景、素晴らしいの一言に尽きる。

東には関東平野が広がっている。
雲海に隠れて見えないがこの方角に筑波山がある。

南に目を転じると、はるか彼方に今日は富士山が見える。

 

09:23
小丸山に到着。
向こうに延びる稜線が赤薙山そして、女峰山へと続いている。

小丸山の少し先に丸山への分岐(写真右)がある。
昨日は丸山山頂からここへ降りてきたが今日はここから稜線を歩いて行く。

09:59
焼石金剛。
この50メートル奥にも道標があり、そこは大小様々な石がごろごろしている。
名前の由来は定かではないが、夕日に大きな石が浮かび上がって見え、それが真っ赤に染まってまるで焼石のように見えたのではないかと推察する。

焼石金剛から見る赤薙山とその手前のやせ尾根。気をつけなくてはならないところだ。

幅1メートルくらいの尾根道だが雪が積もると三角屋根となり、どこが道なのかわからなくなる。
左は雪庇なのでいつ崩れるかわからないのでなるべく右側を歩く。

やせ尾根が終わるといよいよ山頂に向かって急登になる。

山頂直下の急登。
Tさん、この傾斜をものともせずに登ってくる。

10:49
とうちゃ~く!
Tさんとむさ苦しい管理人とのツーショット(^^)
2010メートルの赤薙山は日光連山の中でもっとも標高が低いが、それでも2千メートル峰に登った達成感はある。
ふたりともジャケットを脱いで薄着になっているのがわかるだろうか。とても暑い。

山頂は無雪期だと木々の葉が生い茂って展望が利かないが、この時期は男体山と女峰山が覗き見える。
雲が出て気温が下がってきたので長居は禁物。ここで昼ご飯にして下ることにした。

さあ、下りだ。
このショットは展望を見せたいために掲載しているのではなく、赤薙山から下る際の注意喚起のためだ。
中央やや左の茂みが来るときに歩いたやせ尾根方向。ここから眺めると右側の方が林が粗く、どうしてもそちらへ行ってしまいたくなる。
だが、そこは少し行くと尾根が沢に向かって急激に落ち込んでいて危ない。滑ると300メートルもの落差を一気に落ちる。

高原山を眺める。

急斜面を安定した姿勢で下ってくるTさん。管理人にとってなんら不安がない。

続いてやせ尾根を慎重に歩く。

12:06
いくらなんでもこれで終わったのでは早すぎる。
焼石金剛まで来てザックにくくり付けたスノーシューを下ろしてここから丸山へ向かうことにした。

30度以上ある急斜面を下ってそして登り、丸山に着いた。その間、急すぎて写真など撮る気持ちの余裕がなく、ここにきてようやく振り返る。
斜面にTさんと管理人のスノーシューの跡が並行してクッキリ見える、記念の一枚だ。
ちなみにこんなに素晴らしい雪質では、前を歩く人の踏み跡を辿るなどという野暮なことはしない。まっさらな雪の上を歩くのが粋というものだ(なんのこっちゃ?)。

12:53
丸山山頂。
歩き始めて4時間半。普通の脚力の人だとそろそろ体力の限界に近い時間だがTさんにはまだ足りない。

丸山登山の醍醐味は低山ながら本格的な冬山登山ができるのと、塩原や那須方面、条件によっては福島の山並みを眺められることだ。
それに北斜面だから雪質は申し分ない。

今日は北斜面から八平ヶ原に降りるつもりだったが管理人のリードミスがあり、東斜面を降りてしまった。
したがって、いつも通る八平ヶ原をショートカットするルートになった。
ゴールが近づいた。丸山を北回りで登るときに難所となるトラバース部分だが、今日のように反対回りでは問題ない。

13:47
赤薙山と丸山はそれぞれ一日コースとして設定しているツアーだが、今日はそれを同時にやってしまった。
これも強靱な脚力のTさんだからこそのことで、一般の参加であったら根を上げていたであろう。
ガイドたる管理でさえ根を上げたのだから(^^)