昨日の下見で火が付いたのでさっそく人気の百名山、白根山に行ってきた。

2015年12月20日(日) 天候:快晴、気温:3度、ルートは全面圧雪状態
菅沼~北ルートで弥陀ヶ池~白根山山頂~東ルートで避難小屋~五色沼~弥陀ヶ池~菅沼

昨日はスノーシューができるかどうか下見に何ヶ所か回ったわけだが、それには白根山登山口の菅沼を含んでいた。湯元まで行ったついでに間もなく冬季閉鎖になる金精道路を通って、群馬県側の積雪状況も見てみようと思ったからだ。
湯元の積雪量と隣県の菅沼の降雪量は密接に関係する。
群馬県山沿いの降雪は新潟など日本海側の気象の影響を受ける。日光は群馬県の山域全体が雪雲に覆われると、そのおこぼれに預かれる。
したがって菅沼の降雪量を見ることである程度、日光のこれからの降雪が予測できる。
昨日の湯元は12月半ばにしては雪が少ないことに落胆したのだが、群馬県側も少ないことがわかったので管理人の気持ちを納得させる効果はあった。悪い意味で。

DSCF5872昨日の白根山菅沼登山口。
この奥から白根山麓の弥陀ヶ池まで登山道が続いているのだが、例年だとこの時期、除雪された駐車場と除雪されていない登山道とは、数十センチほどの段差がある。つまりその段差が積雪量だ。
それが昨日はまったくなく、完全フラットな状態であった。
今年はいかに雪が少ないかをこの目に焼き付けて帰ってきた。
その一方で、これならまだ夏山と同じ感覚で白根山に登れるな、という感触もつかんできた。この車の数から察して、50人くらい入山しているはずだからコースは踏み固められているであろう。

そんな思いで帰ってきて来週の予定を見ると先週と同じように平日の仕事が多い。それに明日は車の修理の予約をしてあるので、半日潰れてしまうし25日には金精道路がもう使えない。
となれば行けるのは日曜日の今日しかないじゃないか。
しかし、土曜日でさえ駐車場には車が15台ほど駐まっていたし、日曜日はその倍以上は来るだろう。山頂に人がびっしりというのは気が進まないなぁ。とはいえ、チャンスは日曜日の今日しかない、、、
今日を逃したら雪の白根山に登れるのは金精道路が開通する来年4月末まで待たなくてはならない。チャンスを逃がすな!!


DSCF5911金精道路は湯元から金精山に向かって走る。しばらく走ると雪の付き方が周りの山とは明らかに違う、金精山が迫ってくる。道路はあの山の北斜面にある峠の真下を突き抜ける。
群馬県との境はトンネルの途中にある。
ちなみに湯元から眺める金精山は裾野というものがなく、見える部分すべて岩壁なので少しの雪でも真っ白になる。

DSCF591707:58
菅沼の駐車場は8時前だというのに昨日の3倍近い、40~50台ほどが先着していた。
白根山より北に白根山よりも高い山はない。さすが百名山で人気の山だ。それと金精道路閉鎖前の最後の日曜日という理由もあるのだろう。

DSCF6080雪山での標準装備はアイゼンとピッケル。
アイゼンの代わりにチェーンスパイクではどうか、とも考えたのだがそれではあまりにも無謀すぎるので止めておいた。いつも無茶ばかりしているオマエの言うことか、と天の声が聞こえてきそうだが(^^)
冒頭に夏山の感覚でと書いたが、実際にはこの他にツェルトやガスストーブ(コンロ)、防寒着など非常時の野営でも凍死を避けられるような装備はしている。

DSCF5919駐車場の奥にある案内板からが登山道。ここまで平坦、ここから少し先まで平坦。

DSCF5922駐車場から15分くらい歩くといよいよ登山道の始まりだ。
雪が少ない上に多くの人が歩いて圧雪されているので普通レベルの山道。もちろん、迷いようがない。

DSCF5927弥陀ヶ池までの道はコメツガ林の中。
常緑樹なので葉に雪が積もると幻想的な雰囲気を味わえる。

DSCF593309:09
弥陀ヶ池まで900メートルに迫った。
8年前の12月、同じコースで弥陀ヶ池まで行ったときに見た、樹氷の美しさがいまでも忘れられない。
今日も期待しているのだが、、、

Exif_JPEG_PICTURE 2007年に見た弥陀ヶ池の樹氷。ダケカンバだったかな?
このときは感動した。とてもきれいだった。

DSCF5940弥陀ヶ池の近く。
実はここまで10数人の登山者と出会った(追いついた)のだが皆さん、アイゼンを着けないで歩いている。アイゼンを着けるのが当たり前という考えの管理人、古いのだろうか。
いつ着けるのか、着けないまま白根山に登ってしまうのだろうか、という疑問をいだきながら歩いてきたが、ここでようやくアイゼンを着けた人たちを見て安心した。

DSCF594709:30
長い樹林帯が終わってここでようやく展望が開け、白根山の実質的な登山口となる弥陀ヶ池に到着した。正面に見える無骨な山が白根山。全体が溶岩で構成されている。
池は全面、氷っている。
それにしても凄い数の人だ。白根山の人気のほどがうかがえる。休憩していると人があとからどんどんやってくる。
管理人、平日しか来たことがないので驚いたのだが、日曜日のこの人の数は普通なのかもしれない。

DSCF5951これが菅沼の樹氷だが暖冬の今年、8年前の規模とはほど遠い。
余談だがここにシラネアオイの自生地があってシカの食害から守るために電気柵が張り巡らされている。冬は雪の重みで壊れてしまうので撤去するが、10数年前、その作業に携わった人たちのうちのひとりが、急変した天気による豪雪のために帰りに行く手を阻まれ疲労死したといういたましい事故があった。10月のことであった。

DSCF5954弥陀ヶ池はいろいろなコースの分岐点だ。
白根山へ直登するには右、五色沼避難小屋を経由して東斜面から登る場合は左、丸沼スキー場のゴンドラ駅へは右へ進む。

DSCF5960標識を右に向かって登っていくと、雪が多いと埋もれてしまいそうな背の低い標識がある。
ここを左へ行くのが直登コース。岩場の急登になる。丸沼スキーへは直進する。

DSCF5969急登で息が続かない。
立ち止まって振り返ると尾瀬燧ヶ岳が近くに見える。
その奥は新潟の山であろう、山の白さが違う。
あの雪を日光にもほしい。

DSCF5979ここでも樹氷を見た。

DSCF598810:23
森林限界を超え、山頂が間近になった。
それにしてもこの荒々しさはなんだ。この山が火山であることが実感できる。監視対象の山でもある。

DSCF5993山頂は見えている。
が、そこへ行くには岩場を降りて登り返す必要があって、なかなかの難業だ。

DSCF5994あの、岩の一番高い部分が山頂。

DSCF600910:48
山頂は多くの人で賑わっていた。若い人が多い。これまで平日にしか来たことがないのでこの人の数には圧倒されたというのが正直な感想だ。
近くにいた人とカメラを交換し、記念に撮ってもらった。

DSCF6026足下にはこれから向かう五色沼が見える。グリーンシーズンの水の色はとてもきれいだ。全面結氷するこの季節は空の色は別にして全体的にモノトーンの光景だ。

DSCF6030おぉ、富士山が、、、肉眼でやっと。8倍ズームでもこれだけ。

DSCF6020ここが火口部分でしょう。

DSCF6029こちらは男体山と中禅寺湖。はるか彼方には筑波山が。男体山の手前には白根隠山が見える。

DSCF6024標高を下げ、白根山山頂を仰ぎ見るようになった。狭い山頂には相変わらず多くの人が乗っている。

DSCF603911:40
斜面を下り終えると窪地となり、そこに避難小屋がある。年末年始はここで新年を迎える登山者で賑わうそうだ。
交通手段が断たれると湯元から長い時間かけてここまで来なければならないはずだが、それは本物の山やだからできるのであろう。

DSCF6042避難小屋の内部。
老朽化は否めないがきれいに利用されている。
炊事設備やトイレなどはもちろん、ない。

DSCF604712:03
避難小屋を過ぎると次は白根山山頂から眺めた五色沼。荒涼とした景色が冬らしくていい。
ここまで来ると山頂の賑わいが嘘のように静かだ。山頂から同じ道で戻る人が多く、ここを経由して菅沼に戻る人は全体の1/3くらいだろうか。
ここから次は往路で通った弥陀ヶ池まで歩いて、弥陀ヶ池からは同じ道で菅沼へ戻る。

DSCF605812:37
弥陀ヶ池に着いた。

DSCF6066朝と同じような樹林帯の中を下っていくが、景色が見えないので単調そのものだ。

DSCF607513:47
コースの起点となる案内板まで来て終わりとなった。

mapゴンドラを利用しない場合のもっとも標準的なルートが菅沼口を起点として白根山を一周するというもの。
白根山ピストンという方法もあるが単調すぎて面白みがない。
なお、距離が長くなるが湯元温泉からのルートもある。
※1/4万地図上にGPSの軌跡を描いたもので、カシミール3Dで作成した。

graph歩行距離約11キロ。標高差842メートル、累積標高は上昇下降とも1111メートル。
※GPSのログを基にカシミール3Dで作成した。


なんかその、いまいち感慨がない。
敷かれたレールの上に乗ったら自動的に山頂に達して、同じようになんとなく降りてきてしまったようで標高2578メートルの山に登ったぞという達成感がない。雪が少ないせいで危険はないし道は1本しかないので迷いようがない。天気が悪かったら厳しかったかもしれないが、今日は快晴だった。もう少し雪があったら登山道ではなく、急傾斜の沢道を歩けたのだがそれもできなかった。
これなら岩場を繰り返し上り下りする古賀志山の方が断然、楽しい。山登りの危険性、醍醐味においても古賀志山の方が勝っている。
いや、古賀志山だけでなく今年、管理人が登った山は女峰山を除いて低山ばかりだ。が、それなりの達成感が得られた。それら低山では道迷いと滑落という危険にさらされ、緊張感を伴った。鳴虫山ではいつ出遭うかもわからないクマに注意を払いながら歩いた。藪にも大いに悩まされたがいま思えば楽しかった。
山に求めるものがこれまでと違ってきている。贅沢になりすぎたのだろうか。

日光に住んで22年目になり、すっかり田舎のオジサンになった。車も人も少ない町に馴染んでしまったから無自覚だが、山にも静けさを求めるようになったのかもわからない。仕事柄、山へ行くのはほとんど平日なので、今日の白根山の賑わいで驚いたのだろうと思う。同じ賑わうのでも常連さんが多い古賀志山とは雰囲気が違う。
それと、道が1本の単調な山は面白味に欠ける、そんな思いが強くなった今年である。いやはや、この歳になって山に危険と緊張を求めるなんて、どうかしている。

コメントを残す