2015年4月10日(金) 寂光滝
天候:曇り
8日(水)は季節外れの雪になり低気温と相まってこれでヤシオツツジの開花も数日遅れるに違いない。
しかし、木々の花は遅れても咲くから心配していないが、ようやく蕾をつけた草花はどうなるのか特に、あの場所のカタクリが心配だ。
ここは群落とはいえないもののカタクリが広域に分布していてしかも、よくある群落地のように人の手で管理された場所ではなく、本当の自然の景観が楽しめるので管理人が好んで訪れる。
前回訪れたのは4月2日であったから順調にいけば今頃が盛りのはずなのだが、折り悪く、数日前から低温になりさらには10センチほどの降雪に見舞われるという受難があった。
心配のあまり1週間後の今日、具合を見に行ってきたのだ。
往きはなんども歩いている場所なのでまったく心配ないのだが復りは管理人が初めて歩く場所だ。
例によって都合のいいときだけ神だのみ(^^)
女峰山の登山口だ。
神社の鳥居、滝そして女峰山登山口とくればここはどこなのか、ヒント満載だ。
ここが滝の上部。この流れを遡るがここから先、人工物は一切ない。
ちょっとピンボケだが1週間前と同じように、この寒さの中、蕾のままで耐えているかのように見える。
この状態であれば気温の上昇で開花するので、なんとか平年並みの気温に戻ってほしい。
葉が1枚だけの未成熟のカタクリ。
葉が2枚にならないと花をつけない。2枚になるまで7・8年もかかるそうだ。
これも今日の目当てのひとつ、イチリンソウ属なのだが名前が特定できないままでいる。
少し開きかけた花は4弁なのでヒメイチゲだろうか。
先週は数十株、見つけたのだがすべて雪に埋もれて見たのはこの1株だけであった。
沢幅が広くなると沢と呼べるのはここで終わり、あちこちから水が湧き出す源流部分である。
ここから先は管理人にも未知の場所だ。
同じ道を戻るのも面白みがないので初めての場所を歩いてみることにした。
地図によればこの斜面を登れば林道に出るはずだ。
地図の通り林道に出た。
が、管理人が目指すのはここではない。
林道から外れてこの林を進むのが今日の行程だ。
地図に道が描かれていないので頼りは地図とコンパスそして、困ったときのGPSだ。
左(やや東)を覗くと木々の間に尾根の続きらしいのが見えるが、これを進むと管理人の意図しない場所に出てしまうことが地図でわかる。
斜面は尾根ではないので方向を少しでも間違えるととんでもない場所に行ってしまう。ここでコンパスを再セットする。
コンパス先端の矢印にしたがって進むわけだ。
再び尾根に乗った。下から水音が聞こえてきたから往きで使った沢に近づいたのであろう。
ここまで来れば安心なので平らな場所で昼飯にする。
今日の管理人の荷物でふだんと異なるのはピッケルと長靴を持参したことだ。雪あるいは水分をたっぷり含んだ急斜面は、身体を支えるのにピッケルが大いに役に立つ。
長靴は沢を渡渉する場合に備えてのものだ。
登山靴には歩き始めからチェーンスパイクを装着している。これはいうまでもないが、無雪期でも役に立つ。
あれっ、なんかおかしいと思ったら、スタッフバックに入れてザックにくくりつけておいたフリースがないぞ。樹林帯を歩いているときに木の枝に引っかけて落としてしまったらしい。
あ~あ、探しに行かなくてはww
左手(北側)に歩き始めに見た滝が見えてきた。
滝の上部から滝壺まで50メートルの落差があるのだが、最後にその滝の脇を下る羽目になった。道は当然ながら、ない。
踏跡すらないから膝を曲げ、太ももに力を集中し、立ち止まっては安全な場所を選びながら下る。新聞の事故欄に載らないよう慎重にww
この滝の左側の斜面を下りてきたのだが、いやはやこんなに緊張したのは久しぶりであった。
おかげで新聞に載らずにすんだ(爆)
南側の赤線がルートファインディングで歩いた部分のGPSの軌跡。地図とコンパスだけで歩いた割にいい線いってる(と思う)w
問題は最後の最後、滝の脇を下る場合だ。ここは怖かった。とはいえ、他に安全に下れそうな斜面はなかったので恐怖と闘うのは仕方がないようだ。