福島遠征、3日目は東吾妻山と湿原めぐり。アサギマダラとご対面。

2018年7月19日 晴れ

浄土平(6:30)~鎌沼(7:23)~姥ヶ原四差路(7:42)~姥ヶ原姥神(7:50)~姥ヶ原四差路(7:56)~東吾妻山(8:35)~景場平(10:12)~鳥子平(11:15)~吾妻小舎(12:18)~桶沼(12:29)~浄土平(12:39)
※距離:12キロ
※時間:6時間9分
※累積標高:560M

福島遠征も今日で最後になった。
欲を言えば浄土平より自宅に近い安達太良山に登って今回の最後にしたいところだが、食糧が尽きた。正確に言うと尽きたのではなく、クーラーボックスの食料がまだ2食分、残っている。しかし、炎天下の車内はクーラーボックスの保冷剤と氷を容赦なく溶かし、食料は熱を帯びている。危険だと判断した。
地図で調べても浄土平と安達太良山登山口の間は町らしき表示がなく、買い物は絶望的だ。
残っている手付かずの食料を車内に置いておくわけにはいかない。処分しなくてはならない。
今回は今日の東吾妻山を最後に潔く帰ろう。
そのためにも思い出に残る3日目としよう。

浄土平駐車場初日は他車のエンジン音とヘッドライトのおかげでなかなか寝られなかったため、広い駐車場のもっとも奧、一切経山を目の前に見る場所に移動して夜を明かした。
今日、予定している東吾妻山は12キロほどの距離なのでそれほど時間がかからない。その分、出発は遅くていい。


鎌沼へ向かうここまでは昨日、一切経山に登るときに歩いた道だ。
今日はここを直進(画像では左へ)して鎌沼へ向かう。


ハナニガナハナニガナ


ヤマハハコヤマハハコ


シラネニンジンシラネニンジン


赤く染まったナナカマド赤く染まったナナカマド
ナナカマドの紅葉は他の樹木に比べると早いが、まだ7月なのに早すぎないか?


このルートも整備が行き届いていてとても歩きやすい。


階段が続く階段が続く


この階段の場所を念のため地図に書き込んでおくことに。


ハクサンシャクナゲハクサンシャクナゲ


東吾妻山が見えてきた左前方にこれから行く東吾妻山が見えてきた。
雲が多いのがやや気がかり。


今日の靴はローカット今日は身軽に歩けるよう靴はローカットにした。
ガレ場を歩いたり渡渉をしない限り、楽なのは断然、ローカットだ。


露岩の道に変わったがすぐに終わった。


道は平坦になり鎌沼が近くなったことを示している。


ハクサンシャクナゲの群落ハクサンシャクナゲの群落


コバイケイソウこれはコバイケイソウ


ワタスゲワタスゲはまだしっかりしているぞ。


ここで鎌沼と東吾妻山への近道に分岐。
鎌沼を経由しても時間はそれほど変わらない。
それよりも昨日、帰り道に見た鎌沼の美しさをもう一度、見てみたいという気持ちにしたがうことにした。


木道の先に鎌沼が見えてきた。


ネバリノギランネバリノギランの群落


鎌沼。やはり美しい一切経山や前大巓を従えた鎌沼。やはり美しい!


オトギリソウオトギリソウ


ハクサンシャクナゲハクサンシャクナゲ


モミジカラマツモミジカラマツ


ここで再び道が分岐する。
右は鎌沼の北岸に沿って酸ヶ平へ行く。
東吾妻山へは左に折れる。


アズマシャクナゲアズマシャクナゲ


木道の分岐ここで木道はもう一度、分岐する。
東吾妻山へは左、右へ行くと姥ヶ原分岐(昭文社「山と高原地図」の表記)へ。


タテヤマリンドウタテヤマリンドウ


鎌沼を見納める鎌沼を見納めるようにして東吾妻山へと向かう。


東吾妻山東吾妻山がぐっと近づいた。
のっぺりした山容だが標高は1975メートルと、それなりに高い。
ここ(姥ヶ原)の標高自体1780メートルあるから低そうに見えるだけだ。


東吾妻山の姥ヶ原登山口
鎌沼から来て直進すると東吾妻山、左は浄土平、右へ行くと姥ヶ原分岐へ行く。
昨日、帰り道に姥ヶ原分岐を通過した際に、石像があるのを見落としてしまったため、東吾妻山に登る前に探してみることにした。
したがってここは右へ。


この近くに石像があるはず昭文社「山と高原地図」によるとこの近くに石像があるはずなんだが、、、


姥神石像あぁ、これだ。
姥神石像だ。この右隣には吹雪地蔵が建っている。
この地で修行が盛んだった頃、修行の邪魔になるとのことから女性はこの先へ行きたくても行けない。そこでこの姥神に願いを託したとの言い伝えがある、というのが全国の姥神伝説らしい。
一方、死者が三途の川を渡るのに着ているものは邪魔だということから衣類を剥ぎ取る脱衣婆という鬼女が姥神の姿であるとの言い伝えがある。
もしかするとここから先は地獄への道なので入ってはいけない、そのためここに石像を建てたのかもしれない。


木道四差路四差路に戻りこれから東吾妻山へ向かう。


登山口であることを示す標識。わかりやすい。


登りは悪路うっ、これまでの平らな木道からガラッと変わって悪路だ。


うへっ、道はますます悪くなる。


ハクサンシャクナゲハクサンシャクナゲ


林を抜けると目の前に一面の火山礫が広がっていて、そこが山頂だった。
遠方には雲がかかっていてどこまで見渡せるのかがわからないが、眺めはいいと思う。


東吾妻山山頂火山礫は半径10~20メートルほどの楕円状になっていて、そのスペースだけ見事に木々がない。火山礫が植物を寄せ付けない様がよくわかる。
東吾妻山は標高1975.1メートル、三等三角点を持つ山で管理人が昨日登った一切経山よりも高い。福島市内ではもっとも高いらしい。


イタドリ?イタドリのように見えるが、、、
宿題にしておこう。


これから湿原廻りさて、下山して湿原廻りでもしましょう。


展望台山頂から10分ほど下ると裏磐梯が見渡せる展望台があるので行ってみた。
が、残念なことに雲がかかって展望なし。
なお、ここに来るまでの間は笹が道にかぶさる藪だった。


オオシラビソの実誰かが食い散らかしたらしいオオシラビソの実


チングルマの花後の綿毛チングルマの花後の綿毛


湿原が赤っぽく見えるのはモウセンゴケに埋め尽くされているからだ。


モウセンゴケここにも池塘が、、、
そしてモウセンゴケ。
モウセンゴケは奥日光・戦場ヶ原でも見ることができるが、場所は限られていて目を凝らさないと見つからない。ここでは一面のモウセンゴケだ。


これから藪道モウセンゴケ
湿原はここで終わり、これから藪道に変わる。


ゴゼンタチバナゴゼンタチバナ


景場平湿原の入口1時間弱の藪歩きから開放されると景場平湿原の入口に差しかかる。
昨日歩いた谷地平湿原と同じくらいのスペースらしいので、景観と植物に期待できそうだ。


タテヤマリンドウタテヤマリンドウ


コバギボウシコバギボウシ


景場平の大きな池塘景場平の中心部にある25メートルプールほどの大きな池塘。
腹がへってきたことだしここで大休止としよう。


長めのランチ夏の山行になってからというもの、火照った身体を冷やすために飲み水の他に水筒に氷だけを詰めて持ち歩くようにしている。
氷だけだと溶けにくいので長持ちする。冷たい水を飲みたいときはボトルの水を水筒に入れて飲めばいいし、濃縮コーヒーを持参すれば氷り入りのアイスコーヒーが飲める。


水辺に咲くコバギボウシを眺めながらのランチ。アイスコーヒーを傍らに至福のひとときである。
とはいえ、口にしたのは福島入りする前に買ったオニギリとランチパック。車内で温まってしまったので怖々と口に運んだ。


いつまでいても退屈しないくらい、居心地のいい場所だ。
実に贅沢な時間を過ごすことができた。
そろそろ腰を上げなくてはキリがない。


オオカメノキオオカメノキが真っ赤な実をつけている。


再び悪路になった。


車道と出合う20分ほどで車道と出合う。
車道を横断し、今度は車道と並行する道を歩いて浄土平へ向かう。


鳥子平湿原鳥子平湿原。
車道に隣接しているとは思えないほどの環境。
規模は小さいながら植物は多い。


モウセンゴケここのモウセンゴケはたくさんの花が見られた。


モウセンゴケの花5ミリほどのモウセンゴケの花


見事なコケ群鳥子平を離れてゴールとなる浄土平に向かう林間で見事なコケ群を見つけた。名前はわからない。


ワイルドな道なかなかワイルドな道


アサギマダラだおぉ、アサギマダラ様と遭遇したぞ。
どこからやってきたのだろうか?
ひらひら舞っては笹に止まって吸蜜行動を繰り返し、管理人を10分ほど楽しませてくれた後、飛び立っていった。


吾妻小富士吾妻小富士


吾妻小舎吾妻小舎


日本最古のログハウス表に回ってもう一枚。吾妻小舎は1934年(昭和9年)築の日本最古のログハウスとなにかの説明で読んだ。


ハナニガナハナニガナ


桶沼桶沼の脇を通過


浄土平湿原へ車道に出たので横断し、今度は浄土平湿原に入る。


無事に戻ることができた。


17日の初日から今日にかけて、いくつ湿原を歩いたのか数えてみた(※印は地図に名称がない湿原)。
17日:浄土平
18日:酸ヶ平、東大巓(※)、谷地平、鎌沼(※)
19日:鎌沼(※)、東吾妻山(※)、景場平、鳥子平、浄土平
3日間で8つの湿原(延べにすると10ヶ所)を歩いたことになる。短期間にこれほど多くの湿原を、それも同じ起点(浄土平)から巡ることができるというのは感動に値する。
浄土平と鳥子平はこの空梅雨でやや乾燥している印象を受けたが、山の中にある他の湿原は水をたっぷり蓄え植物も多かった。
湿原といえば尾瀬ヶ原があまりにも有名(管理人、実はまだ歩いたことがない)だが、広さには敵わないものの「山と水」という今回、管理人が設定したテーマを楽しむには十分に応えてくれた。
管理人の地元、日光から訪れるには距離が長く(なにしろ山形県も歩いたからね)覚悟が必要だが、それを補ってなお余りある感動が得られた。時間や金銭、労力に代えられない、自然の醍醐味とでもいうか、登山歴20年にもなるが管理人が味わったこの体験は生涯忘れることはないはずだ。それがこのブログとなっている。