2018年5月21日(月) 曇りのち晴れ
キスゲ平(6:20)~小丸山(6:53)~焼石金剛(7:24)~赤薙山(7:53/7:58)~奥社(8:51)~一里ヶ曽根(9:38/9:40)~女峰山(10:54/11:00)~帝釈山(11:35/12:00)~女峰山(12:32)~一里ヶ曽根(13:45)~奥社(14:32/14:45)~赤薙山(15:22)~焼石金剛(15:44)~小丸山(16:07)~キスゲ平(16:30)
歩行距離:16.6キロメートル
所要時間:10時間10分(休憩を含む)
累積標高:1983メートル(最後の画像参照)
※残雪を想定して靴は登山靴を履き、滑り止めとしてチェーンスパイクを持参した(ただし、未使用)。
女峰山に初めて登ったのは2002年。登山が楽しくなってきた頃だった(画像)。
その後、散発的に登っていたが、この山を生涯登り続ける山と決めて登るようになったのはつい最近のことで、2015年になってからだ。
それまで無謀な性格、言い換えれば技術的な未熟さが災いしてケガが多く、そのたびに数ヶ月から数年という空白期間があって登ることができなかったが、慎重派に転じた2015年からは毎年、数回登るようになり今回で14回目の登頂になった(他に途中撤退が2回)。
なにがこの山の魅力かといえば日光の山にありがちな上り一方の単調な山容とは違ってアップダウンが楽しめることであろう(それだけ疲れますが)。
しかも傾斜がきつい上に岩場はあるしガレ場はあるしで退屈させてくれない。長く眺めのいい稜線歩きが楽しめるのもこの山の特徴で、しかもそこはシャクナゲなど植物の宝庫である。
間もなく古稀を迎え、この山に登ることができれば日光の他の山は問題なく登れる、そんな体力年齢の尺度となるのが女峰山である。このブログに女峰山の新しい記事が投稿されなくなったら、それは管理人の体力が著しく衰えて女峰山を諦めたときと思っていただいて間違いないであろう。
※女峰山の記事は他にも多数あります。検索窓に「女峰山」と打ち込んでご覧ください。
女峰山の登山口で登山者によく利用されている霧降は我が家からマイカーで20分と近い。
予定では6時ちょうどに登山開始のつもりだったが、事前準備不足で出発が遅れてこの時間になってしまった。
キスゲ平園地は元スキー場の跡地を公園として整備し、リフト跡に1445段もの階段が敷設されている。この階段の他に登山道があるが階段が完成してからは利用者はなく、現在は藪化してしまっている。
階段の中間地点、700段目に着いた。
ここまでの13分は休憩なしで上ってこれるのだがこの先はスキー場で言う上級者コースとなり傾斜が急になる。
女峰山は遠い。
下山時の体力を蓄えておくように、できるだけゆっくり歩く必要がある。
管理人であれば700段から上は100段上るたびに休憩し、深呼吸を10回。そうやって体力の消耗を抑えるようにしている。
30分という長い時間をかけて階段のトップに到着。
空身であれば20分台だが10キロのザックを背負い、重たい登山靴を履くと30分はしかたがない。
階段トップからほんの少し上がると標高1601メートルの小丸山に着く。
この地形で「山」と名付けることに不思議な感じはするが昔から小丸山と呼ばれている。
なお、国土地理院地図には小丸山の名称はなく、標高点記号があるのみ。
正面に見える山は赤薙山で標高2010メートル。
女峰山は赤薙山を含めて7つ目のピークに当たる。実に遠い。
おっ、アズマシャクナゲだ。
咲いたばかりと見えてとても美しい。
ほどなく山頂。
先着の人と挨拶を交わす。まもなく下山していった。
山頂はコメツガに囲まれて展望が悪い。
唯一、鳥居の奥が開けていてそこから女峰山と男体山が見える。
女峰山はこのところご機嫌ななめで、途中で追い返されたり景色を霧で隠してしまったりしているので今日はそのようなことのないように丁重にお願いした。
赤薙山の次のピーク、奥社跡(2206M)に向かう前に、地理院地図に描かれていないがピークを通過する。これが岩場ときている。
標高2203メートルの奥社跡(地図に名称なし)に着いた。
歩き始めて2時間20分だからまずまずのペース。
奥社跡から一旦、60メートルほど下って次に66メートル登り返したところが次のピーク2209。なかなか厳しいですぞ。
奥社跡と次の2209との鞍部。
ほんの少しの時間だが身体が休まる。
ピーク2209へ向かって登り返す。
なお、地図に登山道は描かれているが実際には道は鞍部でピークを回避するように西へ向きを変える。
ピーク2209の稜線に乗るとピーク2295(一里ヶ曽根)まで平坦な気持ちのいい道が続く。
その先の厳しい道のりの前に体力回復に務める。
北の方角に会津と新潟の山並みが見えてくる。
一里ヶ曽根から次のピーク2318へ向かうのにこのガレ場を50メートルほど下る。
大小の石はみな浮いている。不用意に足を乗せると転倒するので慎重に。
ガレ場を下ると広い鞍部と出合う。
テントを張れそうな平らな面がある。
往きも帰りも疲れたときはここでひと休みするが今日はまだ大丈夫だ。
立ち枯れした木が特徴のピーク2318。
道はここから南に転じる。
女峰山が目視できるようになった。
残り1キロを切っているはず。
道はピーク2318からさらに険しくなる。
その前にこの日本庭園を楽しんでおこう。
あと500メートルにまで近づいた。
前回はあまりの疲れと残雪でここで引き返した。
同じ位置からズームで見ると山頂に人がいるのがわかる。
山名板もはっきり見える。
今日の女峰山はご機嫌な様子だ。
前回、4月12日は500メートル手前で追い返されたが今日は管理人を歓迎してくれた。遠方の山がよく見える。
さて、今日の目標はあの帝釈山を往復することである。
距離1000メートル弱、推定時間は40分。
女峰山だけでも疲れるがあの山が視界に入るとどうしても抗えない魔力に引かれるのだ。
女峰山と帝釈山のちょうど中間、専女山。
信仰の対象になっているらしく、山頂にお札が置かれている。
ここからの眺めは女峰山よりもいい。
燧ヶ岳がよく見える。
その後の山並みは上越あたりであろう。
振り返って女峰山を見る。
両側は切り立ち名前とは裏腹の厳しい面を見せている。
帰りも長丁場なので30分ほど休んで疲れを癒した。
さあ、登るぞ、と気合いを入れなければ足が前に進まないほどのガレた急傾斜。
さあ、これからあの長い稜線をキスゲ平まで戻らなくてはならない。
ウンザリするほど長い。
ピーク2318まで来て女峰山を振り返ってみた。
山頂に人影は見えない。
先ほどのグループは下山を始めたのだろうか。
朝通過した水場に寄ってみた。
雪解けが済んだものの流れは弱い。
間もなく赤薙山というのに嫌らしいピークが立ちはだかっている。
朝とは違って気持ちにゆとりがあるので花をゆっくり観賞しながら階段を下っていく。
眼下に日光市内を見る。
12月ならこの時間、日が暮れて街の灯りが見える。もはやその心配はない。