スノーシューツアー開幕早々から赤薙山登山で疲労困憊す。

2017年1月22日(日)

14日から丸4日間、降り続いた雪はさらさらの粉雪でスノーシューを楽しむには絶好のコンディションとなった。
とはいえ、ツアーの予約は少なく、予定表は空白が目立つ。
なにしろ年が明けてもフィールドに雪はなく、これでは昨年と同じくスノーシューツアーのスタートが大幅に遅れるとみて、情報発信もおこなわないできた。
そこへもってきていきなりの降雪に急遽、下見をおこない、その結果をブログやFacebookで知らせてはみたものの、情報が浸透するにはそれなりの日数がかかるというもので、予約は今のところ少なく、しかも2月の予約ばかりだ。

その数少ない予約のうち、昨日は「おとぎの森」をフィールドにしてご婦人ばかり5名のツアーをおこなった。まだ誰も歩いていないまっさらな雪という“ご馳走”を前に、皆さんに楽しんでいただけたのは言うまでもない。
続く今日、大量の雪が積もったとの情報を見て、急遽申し込んでくれたスノーシューの常連Oさんとのツアーをおこなった。

管理人にとって2日続けてのツアーとなるわけだが、シーズン始めのスノーシューはまだ身体が慣れていないため疲れる。
無雪期のハイキングや登山に比べて雪の上を歩くのは、その運動量が倍にも3倍にも達するとてつもなくハードな運動なのである。
冬のツアー開幕、2日目にして、管理人の身体がまだ雪になれていないというのに、Oさんからのリクエストはハイキングを超えて赤薙山登山という過酷なものであった。

この無謀なリクエストを回避すべく説得を試みたのだがOさん、頑として受け入れてくれない(悲)
管理人:「あのね、雪は降ったばかりのふかふかで、スノーシューを履いても膝まで潜りますよ。小田代のほうが無難な気が、、、」
Oさん:「だったらなおさら、やってみた~い。膝まで潜ってみた~い」
管理人:「その~、赤薙山の手前にさしかかると雪庇が張り出したやせ尾根があってとても危険なのだよ。300メートル下の谷に滑落するかも」
Oさん:「あ~、その場所知ってる。去年歩いてちゃんと頭に入ってる」
管理人:「え~と、私、加齢と運動不足で体力面で不安があるのでもっと楽なコースを」
Oさん:「いっぽさんにもしものことがあったらアタシが助けてあげるから安心して」
万事がこんな調子なのである。どちらがガイドなんだか、まったくw

単独登山女子として自立を目指すOさんの今回の目的は、一歩でもいいから女峰山に近づきたいというものであった。昨年、二度の無雪期単独女峰山登山を果たしたOさん、すっかり女峰山の虜となってしまい今年もまた挑戦への意欲を燃やしている。そのためにも今から訓練を重ねておきたいらしい。赤薙山は女峰山に向かう稜線上に位置しているので、女峰山を目指すための訓練には最適なのだ。
ただし、さすがにこの時期は不安なのだろう、こんな老ガイドを頼みの綱とするOさんに敬意を表し、ガイドを務めることにした。

※管理人が主催するツアーは赤薙山登山も含んでいますが、それなりの登山経験がないと厳しいと思います。事前の相談をおこなった上で応じたいと考えます。


9:21
気持ちのいい青空だ。実に素晴らしい!!


ここはまだ標高1400メートルくらいなのに関東平野が一望という素晴らしい展望が得られる。
画像中央は高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)。


キスゲ平園地はスキー場の跡地を利用している。
こんなに狭いスキー場ながら傾斜は初級、中級、上級とあってその変化が楽しめる。ここは中級コース。これからが厳しくなる。


上級コースの斜面を真横から撮ったところ。
傾斜の程度がおわかりだろうか。


女峰山登頂へ向けての訓練登山。きっと楽しいんだろうなぁ、笑顔のOさん。
今日の出で立ちはスノーシューを履いて手にピッケルという変則的なもの。ザックにはあとで使うことを考えてトレッキングポールをくくりつけてある。
ピッケルはこの程度の積雪量、新雪、傾斜では役に立たない。つまり、いまは両足だけの力で急な斜面を登っているわけだ。脚に大きな負担がかかってスクワットと同じ効果がある。厳しいのひと言に尽きるがこれも訓練。


10:12
歩き始めて50分。長い斜面を登りきり小丸山(1601M)に達した。
正面に今日の目的地、赤薙山とそこまでの稜線が見通せる。振り返ると関東平野の大展望が待っている。
写真を撮ろうとしたらOさん、なにを思ったか、雪の上でジャンプをした。30センチほど浮き上がった。
陸でのジャンプは完成したので、今年は雪上ジャンプを完成させるのだという。


小丸山の右に目を転じるとツアーメニューにある丸山がそびえている。
丸山にも雪はたっぷり積もっているようだ。


さあ、小丸山をあとに赤薙山へ向かいましょう。
正面の大きな尾根は仮称・赤薙山南尾根といってツツジが生い茂る藪尾根。昨年挑戦した→こちらに詳しく


11:05
赤薙山直下の焼石金剛。
ここまで来れば赤薙山はすぐだ。
息を整え、小腹を満たすためにやや長い休憩を取る。


赤薙山は稜線上のどこからでもよく見えるが、焼石金剛まで来ると時間が読めるようになる。あと30分くらいかな。


11:31
ここが例のやせ尾根。
無雪期であればなんてことのない尾根だが、北からの風で雪が堆積し片側が雪庇になる。
正しい道は雪庇に近い側にあるが、踏む位置を間違えると雪庇ごと深い谷に落ちてしまう。
ここは樹林帯の際を歩くのが正しい。
余談だがここで柴のワン子を連れたご夫婦とすれ違った。
挨拶すると即座に、管理人の名前(本名)を言い当てられた。ご夫婦は当ブログの読者で市内在住のHさんであると名乗られた。
管理人、このブログに自撮りした顔を晒しているので記憶してくれていたらしいが、挨拶しただけでブログ主であることを言い当てられたことに驚く。それほどこのブログと管理人の顔が知られていることにありがたみを感じると同時に、責任ある情報提供を心がけないといけないなと思う次第だ。


やせ尾根を抜けると山頂はすぐ目の前。
大きな岩が見えたらあと一息だ。


12:03
登頂~~!
無雪期であれば頭上にある鳥居が今はご覧の通り。
冬山を制したという気分になれるというもんです。


赤薙山山頂は樹林帯に阻まれ展望は良くないが、一箇所だけ、木の間から女峰山と男体山が望める。
画像中央、一番奥に見えるのが女峰山。ここからだと近いように見えるが、ピークをいくつも越えなければ到達できない、難関の山である。
Oさん、昨年だけで3回登頂しそのうち2回は単独。管理人はルートを替えて5回登った。生涯あと何回登れるかわからないが、Oさんと同様、女峰山は管理人にとっても挑戦意欲をかき立ててくれる名山なのである。


Oさんのいる場所が赤薙山唯一のビューポイント。
女峰山にじっと魅入っていたOさんがにこやかな顔で戻ってくる。女峰山を前になにを思ったのであろうか。


2千メートル級の山としてはもっとも低い赤薙山だが、長居していると身体が冷える。
昼ご飯を食べたら早々に下山するに限る。
段差が大きいコースは雪が積もると斜面になってスノーシューでも滑る。そこでピッケルの出番である。雪面深く突き刺すとしっかり固定されるから、片手でヘッドを握って身体を支え、ゆっくり歩を進ませる。
管理人のうしろから「キャー、怖い」、「滑る~」、「たすけて~」とOさんの叫び声が聞こえる。が、もちろんそれは楽しんでいるからである。


昨年に続いてピッケル二度目の経験のOさんだが、急な下りもだいぶ慣れてきた。


ここで尾根は二手に分かれる。
広く、緩やかで歩きやすそうな尾根が右に見えるが、それは正しい尾根ではない。尾根の末端が急激に落ち込んでいて谷に続いているので絶対に進んではならない。
往きに登ってきた踏跡に沿って忠実に、同じ道を戻る。


やせ尾根を上方から眺める。なんと素晴らしい景色なんだ。
雪庇の危険性を認識し、安全ゾーンを歩く限り危険がないことがこの画像からわかると思う。


焼石金剛近くの笹原だが、どういうわけかここだけ雪が薄い。
おそらく地熱が高く雪が融けやすいのではないかと想像している。それが焼石金剛の由来ではないのだろうか。そのように考えた方がロマンがあって登山が楽しくなるというものだ。


13:20
小丸山へ向かって稜線を下るOさん。
この展望はなんど見ても素晴らしい。霧降の誇りでもある。


小丸山から先はスキー場を使わず、登山道で下るのが面白い。
無雪期は藪と化しているが冬は雪が積もって歩き甲斐がある。ここではスノーシューはそのままに、ピッケルをトレッキングポールに持ち替えて歩くことにする。
50センチほどの細い踏跡はシカが歩いた跡。


これは野ウサギ。
このように雪が積もると冬でも野生動物が活発に動き回っていることがわかり、自然に対する親しみがより深くなる。

スノーシューツアー開幕早々から赤薙山登山で疲労困憊す。」への2件のフィードバック

  1. 林 正明

    波多江様

    昨日、痩せ尾根でお会いしました、林と申します。
    突然、声をかけてしまい大変失礼致しました。
    私は、日光の山を中心に犬連れ登山をしています。
    犬の寿命は短いので、休みの日は出来るだけ多くの時間を犬と過ごしたく
    昔、少しだけやっていた登山をいぬと一緒に去年から、はじめました。

    波多江様やO様と同じく、私も女峰山には特別な思いがあり昨年はルートを変え
    3回犬連れで登りました。特に3回目は帝釈山まで行きましたが、波多江様のブログはとても参考になりました。今年も女峰山には違ったルートで何回か行く予定です。
    犬連れで錫が岳も今年の目標の一つです。

    山に犬を持ち込むことは、野生動物への影響やマナーの問題で、多くの批判が
    あることは、充分承知しております。それらのことを踏まえ、他の登山者に迷惑のかからないよう、安全にも気を配り楽しい犬との山行をしていければと思っております。
    これからも、波多江様のブログを楽しみにしております。またどこかの山でお会いできれば幸いです。

    日記程度のブログをしております。よかったら遊びに来て下さい。

    返信
    1. 亀歩き 投稿作成者

      林正明様、奥様

      昨日は声をかけていただき大変恐縮です。
      まさか名前で呼ばれるとは思いもよらず、もしかすると私の知人で、私が顔と名前を忘れてしまったのかと焦りました(笑)
      林さんも女峰山には強い思い入れがあるとのこと。たしかに人を魅了する品格というか重厚さが女峰山にはありますね。
      今年の女峰山行はぜひとも頑張ってください。応援しています。

      このコメントを書きながらブログを拝見しています。
      県内各地の山を巡っておられるようで、林さんの行動力に感心しました。
      私は狭い範囲の山しか知りませんが、今年は行動範囲を広げることを目標に日光以外の山を目指したいと思っています。
      いつかどこかでお目にかかる日が来るかもわかりませんね。その時はあらためてご挨拶をいたします。

      返信

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