雷霆ノ滝と咆哮霹靂ノ滝。こんなへんてこな名前の滝は是が非でも訪れたくなるというもんだ。

2016年10月6日(木) 一日中晴れ

今年3月、残雪の釈迦ヶ岳に二度、登った。
この冬は極端に雪が少なく、冬の営業の柱となるスノーシューツアーを早々に切り上げざるを得なかった。スノーシューツアーは管理人の冬の仕事として、参加するお客さんとともに楽しむことにしているのにそれが叶わなかったという不満が残った。かつて管理人が経験したことのない、最悪な冬であった。
それが管理人をして残雪の山に向かわせた。

赤薙山、女峰山、前白根山、白根山、山王帽子山、外山などスノーシューで歩くには厳しくて、ツアーには組み込むことのできない山を狙って出かけていった。
それにも飽きたらず、より遠方にある高原山へ遠征もした。
高原山は鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の4座の総称で、日光市と塩谷町、那須塩原市の境界線上にある。自宅からだと奥日光よりは遠いが那須の山ほど遠くはなく、移動に苦痛を伴わない。
すぐ近くに人気の高いハンターマウンテンスキー場があるくらいだから雪は多いんだろう、そんなレベルの動機であった。

初回は鶏頂山スキー場跡から歩き始めて息絶え絶えになりながら4座を縦走し、二度目はツツジの名所として名高い矢板市の八方ヶ原から釈迦ヶ岳へのロングコースを、これも息絶え絶えで帰ってきた。
とにかく長距離、長時間のコースを息絶え絶えで歩くというのが管理人の山歩きのスタイルであり、年甲斐もなくそれが満足につながっている。
両コース、管理人と同じようなスタイル、というか性癖のある方にぜひともお勧めしたい(笑)。きっと満足できることでしょう。

二度目の釈迦ヶ岳は県道56号線の学校平から歩き始めたが、そこで見つけた案内板に「ライテイ滝」、「ホウコウヘキレキ滝」という、奇妙な名前の滝があることに、滝好きの管理人は大いに興味をもった。
他にも雄飛の滝、素簾の滝、仁三郎の滝というのも案内板にある。
地図で見ると滝の源は釈迦ヶ岳の東北東に位置する剣ヶ峰(1540M)のようだ。
その剣ヶ峰から、桜沢という優雅な名前の流れとスッカン沢という奇妙な名前の流れが始まり、桜沢にライテイ滝とホウコウヘキレキ滝が、スッカン沢には素簾の滝、仁三郎の滝、雄飛の滝がかかっている。

学校平からだとライテイ滝とホウコウヘキレキ滝を巡ることはできるが、スッカン沢にかかる滝へは道の崩落で行けないらしいことがわかった(別の入口からなら行けるらしい)。
それらは日を改めて巡ることにして、今日はライテイ滝とホウコウヘキレキ滝に絞り、もしも崩落しているとされる道が安全に通れるようならば踏み込んでみたいと思う。

なお、ライテイ滝は正確には「雷霆ノ滝」、ホウコウヘキレキ滝は「咆哮霹靂ノ滝」と書く。漢字だと紙に書けないような難しい名前だ。
名は体を表す、日光の滝は名前と姿形が一致するのが多いが、はたして雷霆や咆哮霹靂とは、名前からでは姿形など想像もできない。大体、読むことすらできないもの(笑)


東北自動車道の矢板インターと西那須野塩原インターのちょうど中間くらいを県道56号線が北西に向かって延びている。車を矢板市郊外まで走らせたところがツツジの名所として有名な八方ヶ原で、ツツジの季節になるとそうとうな賑わいを見せるらしい。
釈迦ヶ岳は「山の駅・たかはら」が登山口になる。
今日は同じ場所に車を駐めて釈迦ヶ岳とは反対方向に歩いて行く。


駐車場の入口の方を見たところ。
釈迦ヶ岳へはあのこんもりした林の中へ入っていく。


「山の駅・たかはら」の左にトイレがあり、その脇の煉瓦敷きの道が「雷霆ノ滝」と「咆哮霹靂ノ滝」へと向かっている。
とはいってもこの煉瓦敷きがずっと続いているわけではなく、すぐ地面に変わる。


道は山の裾野を巻くようについていて、両側は笹だが路幅は広くて歩きやすい。
この平坦なままで滝まで行けるのかと思いきや、、、


那須塩原市に入った辺りから傾斜が厳しくなってきた。


左に沢が見えるようになると下り斜面になった。
あらかじめ調べたところスタート地点の学校平の標高が1050メートルで、目指す雷霆ノ滝が800メートル、咆哮霹靂ノ滝が700メートルなので下り一方のコースだ。帰りが大変だな。


沢が間近に迫ってきた。
これが桜沢でしょう。


コースを横切って桜沢に注ぐ小さな沢がいくつもある。


ハイキングコースというだけあって道標があちこちにあり、迷いようがない。


おっ、これが雷霆ノ滝だな、と誰が見てもわかる(笑)
落差は10メートルくらいだろうか、小ぶりだが水量豊かで豪快。
雷霆とは雷の激しいやつだそうだ。この豪快な流れを雷に例えた?
滝壺には大きな岩があり上に乗って滝を正面から見ることができる。でもこの角度が立体感があっていい。


次は咆哮霹靂ノ滝を目指すのに桜沢を横切る吊り橋を渡る。
結構な揺れを体験できるぞ(笑)


桜沢を横切ったので今度は流れを右に見ながら進んでいく。


ここで咆哮霹ノ滝への道と雄飛ノ滝へのコースと分岐する。


が、残念ながら通行止めの案内板と木の柵に阻まれる。


咆哮霹靂ノ滝。
辞書でひもとくと(笑)、咆哮とは獣が吠え叫ぶことであるし霹靂とは突然の激しい雷とある。
雷霆ノ滝も激しい雷のことを指しているがこの滝はさらに輪をかけて激しく流れ落ちている、ということなのだろう。
昔、人が猟をするためにこの山に入って見つけた2つの滝を見て、その驚いた様子がわかる名前だ。


咆哮霹靂ノ滝の流れを追っていくと通行止めの案内板がかかった吊り橋があった。
橋が壊れているような様子ではないので渡ってみることにした。


下をやや白濁した水が流れている。
滝の流れは透明だったのになぜ、と疑問に思った。
その疑問はすぐに解けた。
地図で見るとこの流れはスッカン沢で、咆哮霹靂ノ滝の桜沢ではないのだ。
それにしてもなんとも不思議な水の色だ。まるで硫黄泉のような濁り方である。
剣ヶ峰から東へ派生している尾根の北側がスッカン沢で南側が桜沢になっている。
尾根の北と南という違いだけで水質が違うようだ。
ちなみにスッカン沢は「酢っ辛い沢」が転じたらしいので、硫黄や炭酸成分が含まれているのかもしれない。


吊り橋を渡りきり、とりあえず安全が確保される道を歩いてみた。
進むほどに道は荒れ、魔界へと案内されている感じがする。この辺りで引き返すべきでしょう。


咆哮霹靂ノ滝、雷霆ノ滝を抜けて学校平へ、今度は300メートルの上りが待っていた。




食べ物は1ヶ109キロカロリーのあんパン2ヶと同79キロカロリーのスティックパンを2ヶ、計376キロカロリーだった。これに砂糖入り缶コーヒーとスポーツドリンクを加えると500キロカロリーくらいだろうか。
今日は登山と言えるほどの難易度ではなかったので、消費エネルギーは1200キロカロリーくらいだったと思う。
それに対して補給が500キロカロリーだから700キロカロリーの不足だ。
ゴールまで数時間もある状況で700キロカロリーも不足していたならハンガーノックを起こす危険性があるから、適時小まめに補給するのが望ましいが、4・5時間程度の軽いハイキングであれば無理して詰め込むこともない。

駐車場に着いたときはさすがに腹ぺこだったが1時間ちょっとで自宅に戻れるんだと考えると、いまここで空腹を満たしてしまったら晩酌が進まなくなる。そんな計算が働いたわけだ(笑)。

※登山で消費されるエネルギー量のことを詳しく説明してあります→こちら
※1200キロカロリーは5メッツ×4.5時間×55キログラムという計算。5メッツとは軽いハイキング程度の運動強度。7・8時間に及ぶ本格的な登山だと7~8メッツで計算するといいと思う。55キログラムは管理人の体重。

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