今年3度目の女峰山は若子神社から笹藪ルートで。1700Mの登りで疲れ果てたが達成感あり。

2016年7月4日(月) 曇天、雨、強風、一瞬の晴れ間が入り交じる

5:20/若子神社(810M)~7:11/裏見滝出合(1408M)~8:22/荒沢出合(1732M)~9:38/水場(2110M)~10:11/唐沢小屋(2230M)~10:55/女峰山(2483M)~12:26/一里ヶ曽根(2295M)~13:18/奥社跡(2203M)~14:06/赤薙山(2010M)~15:00/小丸山(1601M)~15:30/レストハウス(1345M)

※全行程:18キロ
※所要時間:10時間10分(上記各ポイントで5~10分の休憩を含むが昼食場所は決めず、空腹を感じた時点で食べる)
※累積標高:2318メートル(GPSの記録を元にカシミール3Dで算出)
※「/」の前は時刻、地名のあとのカッコ内は標高


我が家から見る冬の女峰山と赤薙山

女峰山。
日光に数多く存在する2千メートル超えの山で、この山ほど管理人を魅了するものはない。
管理人が山歩きを始めたのは1999年(※)からなので今年18年目になるが、女峰山に初めて登ったのは3年後の2002年であった。
もっとも登りやすいとされる志津乗越の先、馬立から歩き始めて、2時間50分で山頂に達した。このときはたしか、偶然にも林道のゲートの鍵をもつ知人と志津乗越でバッタリ出会い、一般車が入れない馬立まで車で進入した記憶がある。

管理人、それまで2千メートル超えの山は赤薙山(2010M)にしか登ったことがないので、日光の山の魅力を知っていたというわけではない。
だが2002年の女峰山の経験が管理人のその後の山歩きを決定づけた、それほど魅力ある登山だったのである。
いまでこそ、5時間も6時間もかけて山頂に達するのが当たり前になっている管理人だが当時、3時間弱とはいえ管理人を苦しめ、花と景色で感動させるに十分な登山だった。

※山歩きを始めたのは1999年と書いたが、PCに保存してあるもっとも古いデジカメの画像を元に書いている。この年の画像にはザックはもちろんのこと、登山靴や山用のウエアも写っているので、記憶にないだけで実際にはもっと早かったのかもわからない。
このことからも記録することの大切さを思わざるを得ない。

樹林帯の中の急斜面を登り、ガレた沢を恐る恐る渡るとそこに勢いよく流れ落ちる沢水があった。水は高いところから下に流れ落ちるという当たり前の原理なのに、標高2千メートルを超えるこんな高い場所から水が流れ落ちていることに驚いた。
樹林の間から垣間見るすぐ近くの山、いま思うとそれは男体山や大真名子といった日光連山なのだが、その雄大さに感激した。広いガレ場をトラバースして再び樹林帯の急斜面を登るといきなり女峰山の頂上に出た。なるほど、頂上というのはこのようにいきなり出現するものなのだ、と意表を突かれて妙に納得したものだった。
古びた祠があり、そのすぐ先に山頂を示す木柱を囲むようにして石が積まれ、そこが最高標高点の2483メートルであった。男体山とはわずか1メートルしか違わないのだ。
※その後、男体山の最高標高点は2486メートルに変わった。

山頂からの眺めは抜群だった。当時、まだ方角を知る術はなかったので山の名前は特定できなかったが、どこを見ても山、山、山であった。それらの山は形だけでなく緑も美しかった。7月半ばだというのに青空の下を赤トンボが元気に飛び交っていた。

これをきっかけに管理人の本格的な登山が始まったといっていい。
女峰山へはその後、このときと同じルートで2回、難関とされる行者堂から霧降に抜けるルートとその逆ルートが1回ずつ、霧降からのピストンが3回そして今日は行者堂ルートと同じくらい難易度の高い、寂光滝から登ることにした。数えると今日で9回目だ。

多彩なルート

上に書いたとおり女峰山への登り口は日帰りを前提とするなら志津乗越=シヅノッコシ(※)、霧降、東照宮裏の行者堂そして若子神社がある。
さらに加えるとすればアクセスが非常に悪いが野門(栗山村)からのルートがあって多彩だ(※)。標高差も距離も違えばルート上からの眺めも違う。
管理人がもっとも勧めたいのは霧降からのルートだ。駐車場あるいはバス停が即、登山口になっているというアクセスの良さがなんといっても便利。
距離往復14キロ、標高差は1140メートルなので登山の経験があって健脚の人であれば十分、日帰りが可能だ。
ただし、バスだと朝一でも8時到着なので登山には遅い時間となる。午後は天気が急変するので朝6時には歩き始めたい。

※志津乗越からのルートは現在、駐車場が三本松側に5キロも移動(遠ざかる)されてしまい、往復10キロの余計な林道歩きを強いられることになった。以前なら志津乗越から往復14キロで済んでいたものが今は24キロと、女峰山ルートの中で最長距離になり、楽とはいえなくなった。
※野門ルートは上図、富士見峠の北から入山する。

焼石金剛から女峰への稜線

霧降からのルートを勧める理由はなんといっても稜線からの眺めの良さだ。歩き始めて赤薙山の手前まで続く稜線とピーク2209から山頂まで、約3キロにもわたって続く稜線からの眺めが文句なしに素晴らしい。稜線自体が日本庭園のごとく美しいのもいい。

花の季節であれば稜線上に10数種類の花を観ることができる。その代表がハクサンシャクナゲとイワカガミだ。5月は残雪と向き合うのもいい。
他の登山口からだと見通しの悪い樹林帯の中を山頂まで歩かなくてはならないので、ピークハントという目的があるのなら別だが、霧降を登山口とするルートに比べて楽しみは半減する。

ここで蛇足ながら、管理人の女峰山歴というか、女峰山への熱の入れ込みよう(^^)を紹介しておきたい。

行者堂からのルートの高低グラフ

2007年5月に女峰山へのルートで最長かつ標高差がもっとも大きい、東照宮裏の行者堂から登ったことがある。
それまでに一度、志津乗越から登ったことはあるがたった一度で女峰山の虜になり、次は別のルートから挑戦してみたいと思っていたのだ。
もっと登り甲斐のあるルートはないかと探して見つけたのが行者堂から登り始めて女峰山に達し霧降高原に下山するルートだった。
行者堂からの記録

計画段階でわかったのは距離18キロ、登山口から山頂までの標高差が1700メートルもあり、そんな登山は管理人には初めてである。覚悟が必要であった。男体山でさえ標高差は1200メートルなのでそれより500メートルも余計に登らなければならない。標高差1700メートルと言えば男体山の上に鳴虫山が乗っかっているようなものだ(^^)

前もって白根山に登ったり中禅寺湖を1周するなどして体力の強化に努めて実戦に備えたものの、所要時間が10時間もかかり下山時はふらふらの状態であった。
ちなみにその当時、まだ霧降高原の天空回廊はなく小丸山からの下山は地図にある登山道を使う必要があった。この登山道が癖物で、大きな段差はあるわ泥濘はあるわで難路なのだ。天空回廊が完成した現在は笹藪化して歩く人がいなくなった。

同じ年の9月と翌年に志津乗越から二度、これはお客さんとのツアーで登っているが、その翌年の2009年に足首を骨折して2年のブランク、2012年には膝の靱帯断裂でやはり2年ものブランクが生じ、復帰したのは2014年になってからであった。齢60過ぎての4年ものブランクは厳しい。怪我の後遺症は今も残る。
読者の皆さま、登山に限らず怪我でいいことはなにもありません。手術をすると怪我した部分は治ってもその周囲の神経や血管は手術によって傷つくので、痛みや痺れ、関節の動きが制限されたりといった後遺症が必ず発生します。老婆心ながらどうかくれぐれもご注意のほどを。

復帰第1戦は霧降からのピストン

ブランクの期間はリハビリ代わりに低山ばかりを登って体力の回復に努め、昨年5月になってようやく、5回目の女峰登山を果たすことができた。
このときは女峰登山の醍醐味が味わえる霧降高原からのピストンであった。距離14キロ、標高差1140メートルだが雪が残っていたため11時間を要した。

11時間もかかりながらも女峰山に登れたのは、ケガで低山歩きを余儀なくされていた管理人の自信につながったのはいうまでもない。
復帰第1戦の様子

逆バージョン

その2週間後、今度は長年のお客さんであり山友であるWさんと霧降から登り始めて行者堂へ下るという、管理人が2007年に経験しているルートの逆バージョンをおこなった。
距離は18キロ、所要時間は10時間だったので2007年と同じであった。
実は逆バージョンの場合、登山口から女峰山への標高差は1140メートルなのだが、帰りは距離11キロ、標高にして1700メートルも降下しなくてはならないから登りよりも下りを上手にコントロールしなくてはならない。
コントロールに失敗すると一気に体力を消耗してしまう。まっ、早い話が太腿に負担をかけないように意識してゆっくり下る、それに尽きますな。
それと、登りでも体力を消耗しているので、11キロもある長い下りは食べ物の補給を小まめにすることかな。
逆バージョンの記録

今年になっても女峰詣は続いている。
4月の残雪期と6月に霧降高原からピストンをおこなった。

今年4月の様子
今年6月の様子

さて今日、予定している若子神社を登山口とするルートについて説明しておきたい。

寂光神社からのルートの高低グラフ

距離、標高差ともに行者堂からのルートとほぼ同じだ。
距離が18キロと長く、標高差は1700メートルあることから一般的ではなく、栃木県の山だけを紹介するガイドブックにもこのルートの説明はない。
多くのハイカーが利用している昭文社の「山と高原地図」2014年版に道は描かれているが、「ササ深い」と記載されているため歩く人は少ないとみていい。
ササが深いから歩く人が少ない、しかし手入れは莫大なコストがかかるからやらない、この悪循環なので地図に道はあってもやがて完全な笹藪と化してしまう。現在、まさにそのようになっていることが想像できる。

寂光滝の流れを遡っていくとあるところで流れがなくなり、回りから水が湧く、管理人が源流と呼んでいる場所に着く。そこからの帰りは女峰山へのルートに出て登山道を寂光滝へ下るようにしているのだがそのルートに合流して女峰山方面を見やると、道は膝丈の笹に覆われていてこの先ずっと、笹が続いているのだろうことがわかる。山と高原地図に「ササ深い」と描かれている通りだ。

管理人、目的地を決めて歩く際に笹藪に突入し、やむを得ず藪こぎをすることはあっても、藪こぎしたさにあえて藪を狙って計画を組むことなどしない。いたって真っ当な歩きを好むスタイルだw
だが、これまで志津乗越、霧降、行者堂を登山口として女峰山に登ってきたからには、このへんであらたな登山口から登ってみたいと思った。我が愛しの女峰山を極めたいのである。
笹藪を歩くのは本意ではないが、女峰山を極めるためにはそれもやむを得ない。

※上4枚の図はGPSの記録を元にカシミール3Dで描画したもの。縦軸が標高、横軸が距離を表している。

今まさに梅雨の盛り、週間予報に晴れマークの日はない。したがって、降水確率のもっとも少ない日を選ぶしかないが、それが今日だった。
昨夜21時の予報によると降水確率は60パーセントとある。6日以後は40パーセントと少なくなるがそれは直前になってどのように変化するかわからない。100パーセントでなければ良しとしよう、それが今日、決行した理由である。

標高差1700メートルを登るロングコースは2007年以来だから、体力面で不安がある。
荷物はできるだけ軽量化して負担を減らしたい。

錫ヶ岳のときは野営を覚悟したのでザックは15キロになり、老体には堪えた。
今日はテントとマット他、数点を外した。これだけで2キロ以上、軽くなる。
さらにはザックを65リットルから30リットルへと小型のものにした。
これらの工夫で10キロをわずかに下回るまで軽量化できた。

今日の携行品
雨具、防寒着、手袋、シュラフカバー、ツェルト、レスキューシート、行動食多数、スポーツドリンク2Lと補充用の粉末、水道水1L、缶コーヒー、サプリ数種、ヘッドランプ、救急セット、チェーンスパイク、ロールペーパー、デジカメ2台と三脚と予備電池、GPSとGPSロガー、筆記具、コンパス、ラジオ、紙地図、熊避けの笛、折りたたみ傘、手ぬぐい4枚、紙おしぼり数本、ゴミ袋多数、携帯シャワー、携帯電話、スマホ。これに食料が加わる。

なにもそこまで揃えなくても、と自分自身で思うが、歩く人など皆無という道のしかも単独行であるがゆえに非常事態のことを考えると最低、これだけは必要になる。
錫ヶ岳から外したのはテントとマット、無線機、浄水器、GPS用の予備電池くらいか。
それでも10キロを下回るザックは軽く感じる。
ちなみにシュラフカバーとは寝袋が湿気で濡れないようにする防水カバーのことで、夏はこれだけで寝袋の代わりになる。使う機会はこれまでなかったが、ツェルトとこれがあれば非常時でも大丈夫でしょう、たぶんw

今日の行程だと雨は覚悟しておかなくてはならないし、笹の藪こぎも想定しておかなければならないだろう。
両者を合わせると疲れは相当なものになるに違いない。
先週の錫ヶ岳に匹敵するくらい、疲れるだろうか?
雨と笹藪だけならまだいい、雷が怖い。クマも心配だ。
不安で案の定、昨夜は眠りが浅くまた、短かった。
起きて1時間も経つのにまだボーッとしている。錫ヶ岳と同じ健康状態での出発となった→錫ヶ岳はこちら

ふふぁ~、眠い。


5:23
自宅を出発する際は小雨だったが若子神社の駐車場に着いて東の空を見上げると雲間に青空が覗いている。しかし、これから向かう北西側はぶ厚い雲に覆われている。この青空が吉と出るか凶と出るか、管理人にそこまで予測できる知識はない。
雨を想定してあらかじめ雨具を着用して歩き始めるべきかどうか迷ったが、暑さを考えると雨具は避けたい。スパッツだけにした。


出発点となる寂光神社の鳥居。標高は我が家とほぼ同じ810メートルだ。
この鳥居をくぐって石の階段を昇ると落差70メートルの寂光滝があり、登山道はそのすぐ脇につけられている。


鳥居前の登山カード入れにあらかじめ用意した3通の登山計画書のうち、1通を入れた。
他の2通のうち1通は家族の目につくように管理人の仕事机の上に置き、もう1通はザックの中に入れて家族から家出捜査、じゃなかった捜索願いが出たときに身元がわかるようにしている。
これ、実は管理人がガイドした女性客から教わったもの。家族のいる女性としてよく考えられた方法だ。


石段を数分上ると若子神社。
ここで滝と女峰山への登山道に分かれる。登山道は神社の真裏にある。


いきなり急登。
足はまだ眠っているので辛いところだ。


おっ、日差しが、、、
いいじゃないか!!
このままであってほしい。


急斜面を登るとゆるやかになる。ここはアカヤシオのトンネルになるいい道。


広いミズナラ林。
秋から春にかけて熊棚が見られることがある。
この尾根の左が寂光滝の流れで右が田茂沢。
先ほどの日差しはホンの一瞬であった。ここに来ると空は厚い雲に覆われた。


6:10
標高1100メートル付近。
この辺りから膝丈の笹がかぶさって道が怪しくなる。笹は濡れているのでズボンを脱いで雨具に換えた。スパッツはもちろん着けた。
雨がいつ降り出すかわからないような天気なのでザックから折りたたみ傘を出し、手に持って歩く。


標高1200メートル付近。
寂光源流の少し上、聖天岩と同じ等高線上。
ここから先、荒沢出合までが管理人にとって未踏のルートだ。
たが、この時点ですでにどんなルートなのかが明らかになった。藪歩きは避けられない。


7:11
ここで裏見滝からのルートと合流。
ここまで一時、腰高の笹に見舞われたが笹は低くなり、道が見えるようになった。
標高は1410メートル。緩やかな勾配が続いていたが出発してすでに600メートルも上ったようだ。しかし、女峰山まであと1000メートル以上も上らなくてはならない。


さあ、本格的に始まったぞ。
腰高の笹だ。先週の錫ヶ岳を彷彿させる(^^)
笹は雨で濡れている。


人が歩いた形跡などないのに道標だけがやけに立派だ。
先ほどからスズメバチが頭上を旋回している。巣の下を通過したのかもわからない。傘を広げて防御したが20分ほど付きまとわれた末、管理人に害がないことがわかったのか、やがて去っていった。


8:04
標高は1700メートルを超えた。腰高の笹はなくなり、道が見えるようになった。
道は広大な斜面の笹原をトラバースするように付いている。
このまま進むと地図の「荒沢出合」に達するが、道から外れてこの斜面を登ると行者堂からのルートと交わるようだ。
管理人の人生と同じように道を外してみたい衝動に駆られたが今日のところは見える道を素直に歩いて行こう。


8:16
地図に名前のない広い沢が見えてきた。沢はこの少し下で荒沢と合流、上流は唐沢小屋直下まで続いている。
女峰山へはこの沢を渡って志津乗越から来る道と合流するので上流へと向かう。


流れのないガレた沢を横切って対岸の志津乗越から来る道へ。
未踏ルートはここまでで歩き終えた。これから先はこれまで3回歩いている。
なお、このガレ場に出るまでかなりの悪路。


沢の対岸に渡るとさすがに道ははっきりする。
志津乗越からのルートは一般的なので利用者も多い。


道の所々に沢を見下ろせる場所がある。
堰堤群がこの山の崩落の厳しさを物語っている。


おぉ、シャクナゲが、、、
標高1900メートルに達しているからハクサンシャクナゲでしょう。


道はずっと樹林帯の中に付いていて眺めはない。ただひたすら登っていく。


9:34
沢の上流部まで来ると、ガレの間から水が流れ落ちているのが目に入った。
水は女峰山直下の伏流水のようだ。
女峰山へはここの足場のいいところを選んで渡渉する。


沢を渡ると道標があり、ここが水場。


9:40
本流から数メートル離れたところにパイプが差し込まれていて、きれいな水が流れ出ている。
手ですくって口に含むと文句なしに美味い。
手は氷水に浸したかのように瞬く間に冷たくなった。
ここまで700ミリのスポーツドリンクのうち、500ミリほど消費したので、ボトルに粉末を入れて水を満たした。
700ミリのボトルはもう1本、それと水道水を1リットル持参しているので、これで帰りまで大丈夫であろう。


水場から急登になる。


10:11
水場から15分ほどで唐沢小屋に着いた。


避難小屋という扱いなので無人。
水も自炊設備もトイレもないが利用者は多いようだ。


この小屋の利用記録として用意されているノートの最新の日付は今月2日になっていた。


避難小屋を正面に見て右へ行くと東照宮裏の行者堂へ下る。
女峰山へは左へ向かいさらに急登を続ける。


10:28
避難小屋から10分でガレ場のトラバースにさしかかる。
岩や石は安定しているが、上に登山者がいれば念のため自分で安全確保を。


ガレ場を抜けると再び樹林帯となる。
ミヤマダイコンソウと遭遇。


マイヅルソウ


先ほども見たがハクサンシャクナゲ。


10:55
花を眺めながら急斜面を登っていると突然、視界が開け、そこが山頂だった。
目の前に女峰神社の祠が見える。


10:57
祠の左手に見慣れた山名板がある。
歩き始めて5時間半、9回目の女峰山登頂だ。
三脚を使って自撮りしたがこのあとすぐ、カメラを載せた三脚が風で倒れた。
強風で身体が傾く管理人(そんな馬鹿な・笑)。


山頂には濃いガスが立ちこめ視界不良。嵐のような風が吹いている。
まずは防寒のためにウインドブレーカーを着て周りを見回した。
ほんの数秒、ガスが切れて帝釈山が見えたので急いでカメラを構えた。後にも先にも景色が見えたのはこのときだけだった。


今日はピークハントが目的だったので山頂での滞在時間は約15分。
目的は達したしこの風の中、じっとしているのは辛いので早々に山頂を去って霧降へと向かった。


11:18
女峰山の隣のピーク、2463メートル。
地理院地図に記載はないが三角点がある。


コケモモ。
女峰山山頂から霧降へ向かっての稜線は花の宝庫でもある。


ガレ場の急な下りにミヤマダイコンソウが。


先月10日に来たときは盛りだったイワカガミはほとんどなくなり、これは最後のひと株だった。


11:48
地図にあるピーク2318まで来ると樹林が風を遮ってくれるので、ここで山頂で食べるつもりだった菓子パンとバナナをお腹に収めた。


ツマトリソウ


12:11
ピーク2318を下った鞍部に水場がある。
手持ちはまだ十分だったが念のため、水量を確認しに行った。
正面に見えるピークは一里ヶ曽根。


土中に差し込まれた2本の塩ビ管の1本から、水が流れている。
梅雨に入り、先月10日に確認したときに比べると水量は多かった→先月の様子


水場がある鞍部からピーク2295の一里ヶ曽根を見上げる。
ここから標高で約50メートル上がる。


ピーク2295の一里ヶ曽根。
名前の由来は不明だが曽根とは尾根のこと。一里はどこかの場所を起点とした距離のことだと思うが、管理人にはわからない。昔は距離を「里」で表す方法がとられ、1里=4キロとされていたがその地域独自の尺度があったのだろうと思う。


シャクナゲがもの凄いことになっている。


道がシャクナゲ林の中を通っている。
まるで日本庭園の中を歩いているような贅沢な気分を味わえる。


ナナカマド(七竈)。
木は堅く、竈で七回、燃やしても燃え尽きないという例えだ。


ベニサラサドウダン


ハクサンシャクナゲ
これまでシャクナゲと説明してきたのは正確にはハクサンシャクナゲといって高地のもの。


ゴゼンタチバナ
この辺りで雨が激しくなってきた。
雨具はすでに上下を着用している。


ピーク2209から奥社跡へと向かう鞍部。


13:18
ピーク2203の奥社跡を通過。
休みは取らない。


奥社跡からの激しい道を下っていくとこのようなピークが見える。急いた気持ちからこれが赤薙山かと見間違えるが、赤薙山はこのピークに達してさらに400メートル先。


両側が切れ落ちた細い尾根を歩く。


14:06
ふ~、ようやく赤薙山だ。人心地がついたというか、ここまで来ればゴールは目前だ。


焼石金剛へのやせ尾根にさしかかる頃、霧はもっとも濃くなった。


焼石金剛手前の笹原。
赤薙山を下り始めて焼石金剛の先の小丸山までは、雨が降ると道が泥濘化して滑るので注意。


コメツツジ


ハナニガナ


これは開花間近のクルマユリ。
茎の根元の方の葉っぱを見ると輪状になっているのがわかる。これが名前の由来。


15:00
無事に小丸山まで下山した。
正面に見える回転扉を開けて入るとニッコウキスゲが咲くキスゲ平園地だ。


15:05
ここから1445段の天空回廊が始まる。
終わりまでの標高差は237メートル。
途中、ニッコウキスゲの他にも高山植物がたくさん見られる。
この雨にもかかわらず、キスゲ目当ての観光客がちらほら。


今が盛りのニッコウキスゲ。


斜面に群落するニッコウキスゲ


ヤマブキショウマ


ヨツバヒヨドリ


コバギボウシ


15:30
途中、花の写真を撮りながら1445段の階段を下りきった。
いつものことながら足はふらふら、余力なしの状態だ。


15:40発のこのバスで帰る。
16:55発の最終バスを覚悟していたのだが3本前のに乗れることになった。
身体はふらふらだが頭も同じだ。さあ、帰ったら風呂に入って、ビールを飲んで、それからゆっくり晩酌して疲れを取ろう、、、しかし、バスに乗ったとたんにそんな考えは吹き飛んでしまった。
そうだ、帰ったらすぐ、スタート地点の寂光滝まで車を取りに行かなくては(泣)。風呂もビールも晩酌もそれまでお預けだ。

かくして10時間にわたる9回目の女峰山が終わった。
曇天、雨と霧、強風、笹藪の女峰山だったが、霧降ルートとは別の顔を見ることができた。
登山口から山頂まで1700メートルも登らなければならない厳しい山行だったが、期待を裏切られることはなかった。達成感があった。
厳しいけれど胸を大きく開いて管理人を迎え入れてくれる、本当は心優しい、母なる山なのだ。
さて、10回目はどんなルートにしようかな。冥土の土産になるような楽しいルートがいいなぁ。

今年3度目の女峰山は若子神社から笹藪ルートで。1700Mの登りで疲れ果てたが達成感あり。」への2件のフィードバック

  1. ハラダトモキ

    初めまして。紅葉散歩が目的で明日女峰山に行きたいとWebをチェック中にやっと見つけたブログを拝見し質問します。

    若子神社からの登山を考えています。駐車場はあるのでしょうか?

    いきなり質問ですいません。宜しくお願いします。

    1. 亀歩き 投稿作成者

      ハラダトモキ様
      ご返事が遅くなりましたがもうすでにお出かけになっている時間ですね。

      ご質問の若子神社ルートの駐車場ですが神社入り口に10数台駐めることができます。
      また、ここを訪れる人は少ないので紅葉シーズンのこの時期でも空いているものと思います(ただし、国道は混雑します)。

      それでは気をつけてお出かけください。
      下山したら印象でもお書きください。

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