6月の前白根山、そこには雪の花が咲く感動の光景が、、、

2016年6月2日(木) 晴れ/強風

湯元スキー場(8:11)~外山鞍部(9:50)~天狗平(10:15)~前白根山(10:49)~避難小屋(11:19)~五色沼(11:56)~前白根山(12:30)~五色山(13:07)~国境平(13:40)~湯元(15:44)

我が憧れの錫ヶ岳を今年の目標に据えて、湯元スキー場を起点に3月2日は外山まで、翌週8日は前白根山(白根山を含む)まで予備山行をした。いずれも積雪時という足場の悪い時期の重負荷となる山行だった。
そして今日は無雪期の前白根山だ。
これで予備山行は今年になって今日で3回目となる。
外山も前白根山も錫ヶ岳の通過点となるから、時間の計測を兼ねている。錫ヶ岳は片道15キロと長丁場なのでよほど綿密な計画を組まないと途中で敗退するのは目に見えてわかっているから慎重にならざるを得ない。

錫ヶ岳へのルートは距離が長いため次の3つに分け、それぞれの区間ごとに考えるのがいいと思う。
1.湯元~前白根山の8.7キロ・・・外山鞍部まで急傾斜を上った後は平坦路歩きで前白根山
2.前白根山~白桧岳の3.9キロ・・・緩やかなアップダウンの連続
3.白桧岳~錫ヶ岳の2.9キロ・・・緩やかな稜線を下って最後に標高差200メートルを一気に上がる

今から4年前の7月、やはり錫ヶ岳への下見で白桧岳まで行ったことがある。→こちら
GPSの記録によると片道12キロと、管理人のそれまでの経験を大きく上回る距離であった。
非常時に備えて60リットルのザックに野営の道具一式を詰め込むと、背負うのに足下がふらつくほどの重さとなった。その上、この日はジリジリと照りつける日差しで歩き始めから汗が噴き出し、それだけで体力を消耗した。

命からがら湯元に戻ったときは地面にへたり込み、そのまま動けない状態がしばらくの間、続いた。いまでこそ20キロを超える長距離山行は珍しくないが当時は相次ぐケガで長い空白期間があったから、往復24キロ、12時間の山行がよほど堪えたのだと思う。
錫ヶ岳はさらに6キロも余計に歩かなくてはならない。絶対に無理だ、それしか言葉に出せなかった。

なのに、昨年になって再びというか、懲りずにまたもや錫ヶ岳を思い浮かべるようになってしまった。自分の手の届かない高嶺の花いや、山だからこそ、なおさら挑戦してみたい。そんな気持ちがふつふつと湧き上がってきたのだ。
この先、過酷な山歩きができる時間は限られている。せいぜいあと2年か3年、その間に未踏の山を含めて思い残すことのない人生を送りたい。
それには体調のいい今年こそ、多くの山に登ろう。そして良い思い出も辛い思い出も冥土の土産にもっていこう。

今日は上に書いた区間の1番目、湯元から前白根山を本番前の最終確認のつもりで歩いてみたい。2番目も4年前に経験済みで、緩やかな稜線歩きなので時間が読める。
3番目の区間は試し歩きとは行かない。そこまで行くために1番と2番をやるのだから、本番しかあり得ない。


8:11
朝の湯元スキー場、というかこの時期はキャンプ場。
駐車場から中央の茂みに向かって歩くと砂利道と出合う。それが登山道で前白根山へのルートになる。


スキー場の初級コースなので傾斜は緩やかだが振り向くとわずかに登っていることがわかる。


中ッ曽根(右)と外山への尾根(左)に挟まれて中央に見えるのは五色山。
山頂がなんとなく白いがあれはなんだろう?


思いっきりズームにしてみると白い正体はなんとなく霧氷のように見える。


スキー場歩きが終わると外山への登山道が始まる。


これはなんの花なんだろう。
葉は紛れもなくヤマツツジだが花の色が赤と紫の中間で、園芸種のような色気を醸し出している。


この画像が傾斜の実態を表している。30度の傾斜が外山鞍部まで続く。


おぉ、ハクサンシャクナゲだ。美しい!
この尾根には赤に近い色もあるのでハクサンシャクナゲと断定することはできない。


ここなど大雨のときは水路と化してしまうのだろう、地面がえぐり取られている。


んっ、霜?
いや、手に取るとサラサラしているので雪みたい。


9:50
登り初めて最初の道標がこれ。
外山鞍部に着いた。道標が示す右方向が前白根山だ。
外山はこの南西、約150メートルにあるピークだが登山道はない。
厳しい傾斜はここまでで、これから前白根山まで歩き易い稜線が続いている。


外山鞍部で進路を西へ変え、前白根山へ。


これはミツバオウレンかな?
うん、葉っぱを見ると間違いない。


バイケイソウの群落を抜けて、、、


10:15
天狗平に到着。
これだけ歩くと汗をかいて上着を1枚脱ぐのがこの時期の気温だが北からの風がもの凄く、寒いくらい。帽子の上からフードを被っている。


日光の2千メートル級の山に多いイワカガミだが、ここは特に多い気がする。


満開のミネザクラ(タカネザクラ)


おやっ、風が吹くたびにパリパリという音と共に氷状のものが落ちてくる。
こりゃぁ間違いなく氷だよな。


氷の正体はこれだ。そしてスキー場から見上げた五色山が白かったのもこれだ。
なんとまぁ、6月だというのに霧氷だよ。
あちこちの木が真っ白。まるで白い花が咲いたようだ。


いやぁ、もの凄いことになっている。


ムヒョー、海老の尻尾が見られた、と驚く(^^)


満開のミネザクラにも。


これが前白根山から錫ヶ岳へと続く、通称「白錫尾根」。
じつになだらかな曲線を描いていて美しい。
一番高く見えるのが白根隠山本峰。下りがあって鞍部の奥に見えるのが白桧岳、その右のピークが白根隠山北峰という順。錫ヶ岳はここからでは見えない。


う~ん、素晴らしい光景。それにしても寒いな(^^)


振り返って男体山を眺めると、その手前の斜面が真っ白。


10:49
時季外れの白い花に見とれながら歩いているうちに前白根山に到着。
ここまでの時間は2時間38分と予定した3時間を切っている。まずまずといったところか。


前白根山山頂からはルートがいくつかに分かれる。
この道標にしたがって稜線を北へ向かうと五色山へ、南西に向かうと五色沼避難小屋を経由して白根山へ、その途中に五色沼へ下りる道がある。
管理人の今日の目的はここまでの時間を計測することだったので、あとは自由時間。さあ、どうしようかな?
でもその前に、あまりにも寒いので避難小屋へ下りて昼食としよう。ついでに防寒着の代わりに雨具上下を着ようではないか。


前白根山から白根山と五色沼を眺める。
五色沼の水の色がとてもいい。
紺碧とかエメラルドグリーンなどという洋風の色ではなく、藍染めの中間的な色とでも表現しておこうか。


10:58
前白根山からガレ場を南西に向かって数分、下りると道は分岐する。白根山や白桧岳に行くには直進、五色沼に行くには右へ行く。


白錫尾根からは男体山も望める。
手前の山がじゃまをしているが白桧岳までいくと遮るものなく見渡せる。


11:07
この稜線が白根隠山を経て白桧岳、錫ヶ岳へと続く「2」の区間。
ただし、道標に指示はないし地図に道は描かれていない。


11:19
10分ほど下ると避難小屋がある。
標高で80メートルほど下りただけなのに風はまったくなく、別天地だった。
しかし身体は冷えたままだ。中に入って雨具を着込み外の日差しの下、食事とする。


11:56
今日のもうひとつの目的は五色沼の水場を確認することにある。
避難小屋から北へ向かって20分ほど歩くと五色沼、水場は湖畔(というべきか?)に沿って右へ歩いて行く。


道標があるので従えばいい。前白根山に戻るのも同じルートになる。


12:07
錫ヶ岳への日帰りに失敗し避難小屋に泊まることになった場合、小屋の近くに水場はないからここまで30分かけて水を汲みに来ることになる。
しかし、時節柄なのか流れは細く、大量の水を汲むには不向きだ。それに万一、涸れたことを考えたらとてもではないがこの水場はあてにできない。往復1時間が徒労に終わる。
荷が重くなるが水は持参するしかないらしい。


12:24
水場を先に進み再び稜線に乗る。
先ほど下りてきた前白根山が目の前に座っている。
ここから登り返して次に五色山に向かおう。


コケモモ。
実になると甘酸っぱくてなかなか美味。


すごいね、これは。
枝がぜんぶ東に向いているダケカンバ。幼木の頃から強風に晒されているとこうなってしまうのだろう。


五色山への稜線から右を見下ろすと湯元の温泉街が一望できる。
ズームで撮った画像だが肉眼でもよく見える。


山頂間近の岩場。といっても岩を上り下りすることはない。


山頂付近から右(東側)を見ると日光連山が一望できる。
右から男体山、大真名子山、小真名子山、太郎山。


13:07
五色山山頂。
避難小屋で着込んだ雨具でここまで来たが、暑さを感じることはなかった。
温度は計測しなかったが  体感的におそらく5度くらいではないだろうか。


山頂付近から眺める白根山と五色沼も悪くない。


山頂から国境平へ向かう途中でゴミが入っているレジ袋を見つけたので回収する。


13:40
五色山と金精山のちょうど中間にある国境平。
これを湯元方面に向かう尾根が中ッ曽根という名だたる悪路だ。


目の前に立ちはだかる笹、笹、笹。
両手でかき分けながら前進また前進だ。


時折、視界が開けたりシャクナゲが目に入るがなんの慰めにもならない。


湯元から外山鞍部へ登る尾根が厳しいからといっても、この中ッ曽根の悪路には敵うまい。


15:27
湯元の白根山登山口に飛び出した。
これから先は車道を歩いて途中、スキー場を抜けて駐車場へ。


15:44
朝、歩き出した駐車場に戻って終わりとなった。

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