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ツアーの下見にお客さんと某氷瀑(雲竜瀑に非ず)へ

2018年2月5日(月) 晴れ 寒い

今回で4回目となるTさんと来週おこなう、別のお客さんのツアーの下見に奥日光の氷瀑へ行ってきた。
ツアーの下見にお客さんを付き合わせるなど、他社では絶対にしないと思うがそこは管理人とお客さんとの信頼関係で成り立っていることなので、管理人まったく意に介さない。Tさんにとっては初めて観る氷瀑だし下見であることを十分、理解してもらっている。
本来なら管理人ひとりで行く下見と、お客さんを同行する本番とにどのような違いがあるのかといえば、第一にルート上の危険箇所、次に「氷瀑」が本当に凍っているかどうか、次に所要時間などの把握である。所要時間は健脚のお客さんかそうでないお客さんかによって大きく変わるが、来週のツアーは健脚のお客さん(常連客)なので早足で歩いて時間を計測することにする。
それによって本命の氷瀑を観て時間が余れば他にふたつの氷瀑を観ることができる。
下見といえども手の抜けない仕事なのだ。

湯川にかかる木橋湯川にかかる木の橋を渡ると道は小田代ケ原へと向かう。
快晴だが気温が低く、身体がぜんぜん温まりません。


小田代ケ原へ向かってひたすら歩く歩き始めて1キロの地点。
小田代ケ原へのルートは多くの人が歩くため完全に踏み固められていて、スノーシューだとアスファルト道路の上を歩いているようでとても歩きづらい。靴のままあるいはチェーンスパイクで歩いた方がよほど効率がいい。


小田代ケ原入口のシカ避けゲート前方にこんなゲートが見えたら小田代ケ原である。
ゲートはシカが中に侵入して草木を食い荒らさないようにするための防護柵。
画像では見えないが金網の右を見ると針金を横に這わせてあるがそれは電気柵。ところが電気柵に電気を供給する電線が見えない。
さて、この針金にはどのように電気を供給しているのでしょうか?


小田代ケ原展望台から貴婦人を眺める展望台の200メートル奥に小田代ケ原の象徴ともいえる樹齢80年のシラカンバ、通称「貴婦人」が佇んでいる。


間もなく氷瀑沢沿いに歩いて行くと間もなく林の間から氷瀑が望めるようになる。
前を行くのは横浜のTさん。


雲竜瀑と並んで人気の高い氷瀑今日のお目当て、氷瀑に着いた。
落差わずか20メートルに過ぎない小さな滝ながら凍った姿は見事のひと言に尽きる。
凍ってはいるが水は流れており、近くによるとゴウゴウと音がする。


スノーブリッジを慎重に渡る滝の裏側に回り込むため流れにかかるスノーブリッジを渡る。
気温が上がるとブリッジが崩れて水中へドボン。渡れるのは気温が低い今のうちである。


氷瀑の裏側滝の裏側に回り込むと表から見たのとは違った美しさがある。


滝の裏側の右手は氷のカーテンになっている。
どうですか、この氷の色。


さあ、お次の氷瀑へ。


第二の氷瀑、全景。
これからあそこまで近づいてみよう。


第二の滝も見事に凍りついている第二の氷瀑。
段々状の巨大な岩壁を伝って流れる滝が凍ったもの。実に見事。
ちなみにこの位置から写真を撮るのは命がけです。


第三の滝は雪に覆われて見えなかった第三の氷瀑。
ここは雪で覆い隠されてしまって見ることはできなかった。


山の中で沢の流れを見ると気持ちが落ち着きますね。


往復約15キロの氷瀑ツアーでした。
このところ気温の低い日が続いていて実に見事な凍りっぷりでした。
次回は2月15日に健脚の常連さんとのツアーを予定しています。

文中、滝の名前を表記しないで氷瀑とか第二の滝とか第三の滝などと書いているのは管理人の商売上の理由によります。お察しのほどを。

雨ばかりの1月、憂さ晴らしにチェーンスパイクで赤薙山へ。

2018年1月19日(金) 晴れ

レストハウス(8:58)~小丸山(9:38/9:45)~焼石金剛(10:22/10:32)~赤薙山(11:14/11:42)~展望地(11:46/11:54)~焼石金剛(12:18)~小丸山(12:45/12:50)~レストハウス(13:26)

昨年、一昨年と雪なしの1月という異常気象に泣いた。
今年、雪は年末から年始にかけて順調に降り、3年ぶりに真っ白に輝く女峰山そして、赤薙山を仰ぎ見ることができ、これで3年続けての異常気象は免れたことを確信した。

管理人が主催するスノーシューツアーは正月3日に開幕し30センチのパウダースノーを大いに満喫、さあこれから申し込みが殺到して忙しくなるぞ、と期待に胸が膨らんだのも束の間、急転直下、8日は丸一日中雨が降るという最悪の天候となった。

予報が雨だと山岳地帯の日光は雪になるのが相場なのだが、気温が高くて雪はならず、せっかく積もった雪を解かす結果となった。
それだけなら次の雪を待てばいいのだが10日経った17日、またもや雨となりフィールドは致命的なダメージを負ってしまった。

日本海側に大雪をもたらす寒気団や低気圧は群馬県を越えて日光にも雪を降らすのが冬特有の天候であったが、その勢力は年を追って弱くなっているような気がする。
3年連続というのは地球の歴史から観れば一過性に過ぎず、いずれ元に戻るのかもしれない。
そのように考えるのが精神健康にいいとは思うものの、スノーシューツアーを生業としている管理人にとってはダメージが大きすぎる。
平均寿命にはまだ間があるとはいうものの体力には限界があるのだ。
そんなことを考えると気が滅入る。

今月のツアー募集はやめた。予約済みの客には断りのメールを出した。
次に雪が降るまでの間、雪は少ないながら管理人独りなら楽しめる。
憂さ晴らしのために出かけてみた。

登山口の天空回廊スタートはここ、霧降高原・キスゲ平の天空回廊。
元スキー場だけあって幅数十メートルのなだらかな斜面が上方に向かって延びていて、そこは高山植物の宝庫である。園内を散策しながら数十種類の花を観ることができる。
リフトの跡に1445段の長~い階段が設置され、途中に展望台が3箇所、階段トップにも展望台があっていずれも関東平野が一望できる。
積雪が多ければ斜面を歩いて階段トップまで行くことができる(今月3日はそうした)が、1月になって8日と17日にほぼ丸一日中、雨が降り、せっかくのパウダースノーが台無しになってしまった。斜面は地面が剥き出しとなり春を待つ植物のことを考えるととても歩ける状態ではない。
したがって今日は階段を歩いて最上段まで行く必要に迫られるが1445段もの階段は辛い。


階段はこんな具合。
雪は雨で解け、それが気温の低下で凍ってガチガチになっている。
こんな状況だとチェーンスパイクが威力を発揮するのだが、同時に階段の板を傷つけてしまう。
登山靴のままで恐る恐る上っていく。


700段目の避難小屋700段目にある避難小屋に着いた。
ここまで15分かかった。


避難小屋から上はスキー場でいえば中級から上級の斜度がある。
階段の傾斜もここからぐっときつくなる。


階段は避難小屋まではノンストップで、それから上は100段ごとに休憩を挟んで上がっていくと疲れない。
振り返ると高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)がよく見える。この右には関東平野が一望できる。


天空回廊終段階段の最上段に到着。
凍った雪に気をつけながらゆっくり上がってきたため、ここまで34分。


小丸山階段の最上段からさらに上がると標高1601メートルの小丸山に着く。
正面に見えるピークが赤薙山で尾根は女峰山を経て帝釈山まで約7キロも続く。


ここからチェーンスパイクさあ、ここから先はチェーンスパイクで歩くことにしよう。
雪は階段と同じように凍っているはずだし、雪がない場所は地面が凍っている。
靴のままだと滑って脚力のロスが甚だしい。


小丸山から焼石金剛までコメツガの間を縫うようにして歩く。
雪はあったりなかったり。


焼石金剛標高1800メートルの焼石金剛から高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)を望む。
素晴らしいのひと言に尽きる。


前方に赤薙山が迫ってきた。
山頂直下の雪面はヤセ尾根。このルートでもっとも緊張する場所である。


赤薙山直下のヤセ尾根これがヤセ尾根。
この踏跡のとおりに歩けば大丈夫なのだが間違っても左に寄ってはならない。
足を滑らすと35度の斜面を谷に向かって一気に500メートル滑り落ちる。
危ないと感じたら右に見える林に近づいて歩くといい。
なお、これからさらに雪が降り積もると尾根の形状が変化する。幅広になるのだ。
そのとき、進行左側の雪は雪庇になっていて、その下は空間である。画像の状態よりも危険は増すから注意した方がいい。雪庇を踏み抜くと谷に向かって滑り落ちる。


ヤセ尾根南側の斜面。
足がすくむほどの傾斜と深さ。


ヤセ尾根が終わるとこのような道標と出合う。
赤薙山への指示にしたがってもいいし、このまま尾根を行ってもいい。すぐに交わる。


傾斜がきつくなってきた。
積雪は浅く、雨で締まっているので歩きやすいが、新雪が積もっているときは太ももまで潜ることがある。


傾斜が緩くなり前方に大きな岩が見えると山頂はすぐ。


赤薙山山頂登頂!!
天気がいいので今日はここで昼メシと決めた。
その前に、、、
母なる山、女峰山にご挨拶しなくては。


女峰山鳥居をくぐると立入禁止のロープが張ってあり、そこから女峰山と男体山がよく見える。
う~ん、いい眺め!
赤薙山からの展望は唯一、ここだけ。


男体山こちらは男体山。


時間は十分すぎるほどある。
赤薙山から先のルートはこんな感じ。
少し歩くと展望の良い場所がある。


福島県境の山並み展望地から北の眺め。
あの山並みはおそらく福島県境の台倉高山、帝釈山、田代山、枯木山、荒海山といった中央分水嶺の山ではないかと思う。
栃木県の面積の1/4を占める日光市は広い。あそこまで20キロもある。


高原山こちらは高原山をズームしたもの。
画像左はハンターマウンテンスキー場がある明神岳。
さあ、そろそろ帰るとしましょう。


ヤセ尾根を慎重に通過。


焼石金剛を通過して振り返る。
祠は屋根を残して埋まっている。


丸山全景昨年9月26日、女峰山から下山中に幻覚に襲われた丸山→詳しくはこちら


小丸山まで降りてここでチェーンスパイクを外した。


小丸山展望台階段トップに別れを告げて往きよりもさらに慎重に階段を下りることにする。


凍った雪は上りは良くても下りは怖い。
なるべく雪のない部分に足を置くように心がけても雪がステップを覆っていると滑る。神経をすり減らす。


700段から下は園内を散策できる遊歩道が敷設されている。
遠回りになるが階段よりも安全だし歩き足りない場合など、ここで体力を消費できる。


茶臼岳(那須岳)。茶臼名物の強風に気力が萎えたが遭難覚悟で登ってみた。

2018年1月11日(木) 快晴、強風

昨年から始めた那須連峰登山のうち、茶臼岳は冬でも登れるという感触が得られたので一昨日9日、その下見に訪れた。
今日はその実踏である。

加齢とともに仕事への情熱を失いつつある管理人は反対に山への情熱はますます高まっている。登山歴20年のほとんどを日光の山(※)で過ごすという偏り方は山で出会った人に変人扱いされるが一昨年、日光の山にも飽きたので見聞を広げるべく初めて登った県外の山、会津駒ヶ岳に魅せられこれまでに5回も登った。
とにかく雄大なのだ。中腹まで行くとなだらかで広大な斜面が広がり、遠くの山の稜線まで望めるほど展望がいい。一度登っただけで病みつきになってしまった(※)。
※日光のお隣、宇都宮市の古賀志山はある目的があって60回登っている。
※この辺の経緯については別の記事に詳細→こちら

今日これから登る茶臼岳は那須連峰に属して栃木県の山だが、登りやすさと展望の良さは会津駒ヶ岳に似て福島県の山に近く、管理人を惹きつけるには十分な要素をもつ、とても魅力的な山である。
福島県の山へ行くには3~4時間かかるから、もっと短時間で福島県の山のムードを味わいたいと思って昨年、目をつけたのが那須連峰なのである。動機は不純だがその目的は十分に達している。
懸念はこの時期になるとたえず強い風が吹き荒れて登山者を悩ませるということ。強風は日光の山、特に女峰山で慣れているが果たしてどんなものなのか、身をもって確かめてみたい。


大丸からは茶臼岳がくっきりここ大丸(おおまる)駐車場から見上げる茶臼岳は雪をたっぷり頂いてじつに堂々としていて魅力的な山容を見せつけている。雪は1メートルくらいあるのだろうか?
日光の山だとこうしてすぐ間近から見られるのは男体山くらいで、しかも大きすぎて美しいという感じはしない。なんかこう、気持ちがわくわくするものがないのだ。
遠くから眺めて美しいのは女峰山だが冬は厳しすぎて登れない。冬の女峰山は指をくわえて眺めるに限る。
ではここに車を置いてさっそく歩き始めることにしよう。


茶臼岳への冬道は駐車場のすぐ脇から始まる。
雪は締まっていて歩きやすい。


茶臼岳へのロープウェイ発着場冬道は車道をショートカットするようにして車道の終点、峠の茶屋駐車場までつけられている。何度か車道と交わりながら標高を上げていき、6回目に交わったところがここ、那須岳山頂へ人を運ぶロープウェイの発着場。
冬は運休しているしここまで車も入れない。


ますはチェーンスパイクで歩く初めての冬の茶臼岳ということもあって様子がわからないため、チェーンスパイクにアイゼン、スノーシューを持参した。
ところがここまで来て気づいたのはピッケルを車に置いてきてしまったこと。今さら戻る気にもなれないのでよしとする。

冬道は50センチほどの積雪だが適度に締まっているのでまずはチェーンスパイクを装着して歩いたが深く潜ることはなかった。
これから先、潜ってしまうような深い雪になったらスノーシュー、アイスバーンになったらアイゼンと、状況に応じて使い分けるつもりだ。


峠の茶屋駐車場ロープウェイの発着場から最後の冬道を上がると峠の茶屋がある駐車場に到着する。
駐車場の山側が峠の茶屋、雪が深い。
ここは深い雪を避け、駐車場内を歩いて登山口へ向かうことにする。


駐車場端にトイレがあるがこの時期、閉鎖中。
驚いたのはトイレが使えるようになるのは4月下旬になってからだ。日光ではヤシオツツジが咲くころである。そんなに遅くまで雪が残るのだなぁ、那須は。


登山指導所無雪期であれば駐車場の最奥に階段を見るが雪で斜面と化している。見上げると登山指導所の建物があってここから登山道が始まる。


登山届けを投函ここで登山届けを投函。
自宅を出発するのが遅くなりここを通過するのは42分の遅れとなった。

ちなみに当初の計画は次のようなものである。
9:00/大丸駐車場~10:00/峠の茶屋登山口(※ここのこと)~11:00/峰の茶屋~12:00/茶臼岳~13:00/峰の茶屋~13:40/峠の茶屋登山口~14:10/大丸駐車場


那須岳神社の鳥居建物のすぐ先に那須岳神社の鳥居がある。
雪面と鳥居との間は120センチに合わせたトレッキングポールの長さ。積雪は1メートルくらいあるのだろうか?


無雪期に3回訪れているがここは深い樹林帯だった印象だ。
木々の葉が落ちて見通しがいいのであろう。


茶臼岳が見えてきた前方にこれから登る茶臼岳が見えてきた。


剣ヶ峰と朝日岳右を見ると朝日岳の前峰、剣ヶ峰が。
朝日岳(画像右)へはあの雪の斜面を左から右へ横切らなければ行くことができない。


朝日岳全景これは朝日岳。
今日の目的のひとつはこの時期、朝日岳に登ることが可能なのかどうかを見極めることにある。


茶臼岳のすそ野を「峰の茶屋避難小屋」に向かって歩く。
風が強く冷たい。
しかも前方の避難小屋の方から吹いてくる。
ときおり身体がフワッと浮き上がるような強い風が吹く。
ここで身体がもっていかれたら下手をすると沢側に転倒する恐れがある。
これは心してかからないといけない。


避難小屋に近づくにつれて朝日岳への関門となる剣ヶ峰の斜面がよりいっそう、厳しく見えてきた。あの雪の斜面をトラバースしなくては朝日岳へは行けないのだよ。


峰の茶屋避難小屋避難小屋へは1時間35分で着いた。
机上では2時間と計算した。


避難小屋内部避難小屋の内部。
ここまでアンダーシャツと中間着、アウターの3枚構成で歩いて来たがあまりにも強い風で身体が芯から冷えている。ここで持参したフリースを着込んだ。下は厚手のタイツの上に冬用の防風防寒パンツをはいている。
避難小屋は窓を通して日差しがあるため中は暖かく、人心地がつく。
それにしても凄まじいのはどこから入り込んだのか、土間に堆積しているこの雪だ。建物の構造上、ほんの僅かなどうしようもないすき間から強風によって押し込まれたとしか言いようのない状態だ。
我が安普請の家がもしもここにあったなら部屋という部屋、すべて雪で埋もってしまうだろう。

5時半の朝食、しかも残り飯の雑炊はすっかり消化してしまい空腹となったのでコンビニで調達した菓子パンをかじり、ポットのミルクティーを飲む。


これから茶臼岳へ避難小屋から茶臼岳を見上げる。
茫洋としていてここからだと山頂がどこにあるのかわからない。
さあ、行ってみっか。
風が強くて気力が萎えるがここまで来たからには行くしかないでしょ。
吹き飛ばされないことを祈るばかり。


コースはバリバリに凍っている歩き出しの雪の量からは想像できないほど、茶臼岳は雪が少ない。
降ることは降るのであろう。しかし、管理人が体感したあの風が吹きつけるとあっては飛ばされて積もらないのであろう。

さてこの程度の雪ならば普通の靴で歩ける、とはいえない。雪が日差しで解けてそれが凍ったのかコース上はがちがちになっている。
とはいえアイゼンが必要なほどではないしスノーシューだと歩けない。チェーンスパイクは正解であった。


お釜の手前斜面の向こう側が見えないからここを登れば向こうは平坦なようだ。この上が山頂かな?


斜面を登り切るとここで道は分岐し山頂直下の噴火口をぐるっと回るように一周できる。
左回りで山頂を目指すことにした。


噴煙を上げる茶臼岳立ち上る噴煙。


茶臼岳山頂に到着岩だらけの荒涼とした平坦部が山頂である。標高は1915メートル。
昨年来たのは6月だった。そのときは無数のコバエが飛び交っていた。
この時期は周りに緑も見えず荒涼としているが虫も越冬中でうるさくはなく、極寒を楽しむ気持ちさえあれば快適と言える。


那須岳神社山名板というか柱のすぐ脇に那須岳神社と彫られた真新しい石の祠がある。
ここから見える山並みは福島県。


福島県境の山並み栃木県の山とは雪の量が違って白さが際立っている。
画像中央の白いピークは大倉山でその先、稜線は右へ方向を変え、大倉山の右奥に見えるのが三倉山。
稜線を戻り南からの尾根と交わったなだらかなピークが流石山でニッコウキスゲの見所だそうだ。一番右の稜線が落ちたところが大峠で昨年、通過したことがある。


関東平野も一望東には福島県南部と茨城県の平野部がよく見える。


那須岳三角点山頂から少し離れた見晴らしの良い場所に四等三角点がある(石柱はこのすぐ脇にある)。


吹きっさらしの風から身を守るためのんびりする間もなく下山することにした。
凍った下りの道はチェーンスパイクを着けていても怖い。スリップしないよう慎重に歩いたのはもちろんである。
画像中央の稜線が剣ヶ峰で朝日岳へは右斜面をトラバースする。剣ヶ峰の稜線を乗り越えて朝日岳へ、という手もあるのかな?


避難小屋まで降りて二度目の昼食で菓子パンをかじりミルクティーを飲む。
朝日岳の前に剣ヶ峰が立ちはだかっている。
右(東面)の斜面をトラバースしなくては朝日岳へは行くことができない。斜度は目視で30度を超えている。雪が多いと雪崩れる傾斜だ。
危険性を確かめるために近くへ行ってみることにした。


朝日岳へのトラバース道雪の斜面は下方に100メートルほど続いていてその先は砂礫が露出している。
10数歩、進んでみたがチェーンスパイクは雪にしっかり食い込んで安定している。
万一、スリップしても凍ってはいないので雪の抵抗により途中で止まりそうな感じだ。
さあ、進め。と心の中の悪魔の声がする。
おい、なんてことを。ちょっと待てよ。
大丈夫だよ。これまでずいぶん危険な場面をくぐり抜けてきたじゃないか。と再び悪魔の声。
オイラ、歳は取ったけど、まだ登ってみたい山がたくさんあるんだ。今日は止めておくよ。予定にない行動は心の準備も装備も足りないので事故を招く結果となるからね。
きわめて常識的な判断で踏みとどまることができた。
ここで引き返して次回のために作戦を検討しよう。


振り返って茶臼岳を見上げる避難小屋から下山するにあたり、もう一度茶臼岳を見上げて今日の印象を強く刻みつけることにした。
それにしても雪が少ないな。
これが1月初めの本当の姿なのか、2月になればこんなものじゃないのかな、それも確かめてみたくなった。


雪は麓の方が多い下山につれて雪が多くなるというのも妙な感じだがこれが茶臼岳というものなのであろう。


鳥居まで戻った登山口の鳥居が見えてきた。
ほっと一息、と行きたいところだが冬はさらに1キロ歩いた先が駐車場である。


峠の茶屋駐車場から振り返って朝日岳(左)を眺める。
無雪期ならここから車で帰れるところだがあと30分ほど行程を残している。


駐車場の2本手前の車道と交わった。


無事に大丸へ身体が温まる頃になってようやく大丸駐車場に戻った。


往復9キロ、約5時間の旅が終わった。
それにしても先ほどの強風には参った。
むかし、登山者が強い風にあおられて転倒し、大怪我を負ったという新聞記事を読んだ記憶があるが、今日はそれを実感した。
ここ大丸の標高は1261メートルで雪はたっぷりある。それが標高が上がるにつれて少なくなっていくという現象は風による影響が大きいとみて間違いはないようだ。
この事実を頭にたたき込み次回に備えよう。


茶臼岳(那須岳)、スノーシュー登山の下見

2018年1月9日(火)

昨年、6月を初回に9月まで3回、訪れてその雄大さというか荒々しさにすっかり魅せられてしまった那須連峰。栃木県の山とは異にした山容は福島県の山に近い印象をもった。
”福島県の山”といってもまだ始めたばかりで、会津駒ヶ岳や帝釈山、田代山くらいしか管理人は知らないのだが、それらは栃木県特に、日光の山のように樹林帯を抜けて山頂近くになって初めて展望が開けるというのではなく、山頂に行くまでの過程で好展望が得られるのが気に入ってしまった。

登山口まで2時間という所要時間は厳しいがそれでも千葉県や茨城県から3時間もかけて日光の山を目指す人たちから見れば、管理人が2時間で気に入った山へ行くことができるのは恵まれていると言えるであろう。

那須連峰というのは茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の総称らしいが地図で見るとこの三峰を取り巻くようにしていくつもの山があり広義にはそれらも含めていいようだ。
具体的には茶臼岳の南に南月山、白笹山、北には須立山、流石山、大倉山、三倉山などがある。

那須連峰の主峰は標高がもっとも高い三本槍岳(1917m)となっているが、人気は噴煙を上げる茶臼岳(1915m)といってもいい。ロープウェイを利用すれば展望の良い山頂まで30分で到着してしまうという手軽さがいいのだろう。ロープウェイを利用する人の何割が山頂まで行くのかどうかはわからないが、たしかに軽装の人が多かった。

だがそれは春から秋までのことであり、冬はロープウェイが運休となる。その上、ロープウェイ駅までの道路は閉ざされてしまうのでマイカーはそのずっと手前の「大丸」で行き止まりとなる。
大丸からは道路をショートカットするようにして道があるが、登山口のある「峠の茶屋」まで1キロを余計に歩かなくてはならない。
雪道の上り1キロは1時間ほどかかるから無雪期よりも歩き始めを1時間、早める必要がある。と、机上で計算した。

そこまでの事前準備をしたから次は実践、ということは管理人はしない。
場数は踏んでいるつもりだが、管理人の実像は小心者で臆病者である。
初めて行く場所は入念な下見をおこなった上で実践することが多い。特に様相がガラッと変わる冬はなおさらである。

今日、2時間かけて下見に訪れたのは冬の茶臼岳に登ってみたいと思っているからだ。
車をどこに駐めるのか、登山口はどこか、ルート上の積雪はどのくらいか、那須は風が強いと聞いているが実際はどうか、などなどをこの目で確かめておきたい。


この時期、車で行けるのはここ「大丸」までであった。
無雪期だとこの先、道の終点「峠の茶屋」駐車場まで行けるのだが道は鉄柵で閉鎖されている。
それにしても風が強い。車が風であおられまるで台風の中、船に乗っているようだ(とそこまでではありませんが)。


前方に茶臼岳の東面が見える。
山頂は斜面に隠れて見えない。


冬の登山口はここ、「大丸」から始まっている。
もちろん無雪期にも歩けるが登山口にもっと近いところに駐車場があるのに、ここから歩き始める人はいないだろう。


地理院地図で見るとここは階段の記号が描かれているが雪で斜面と化している。
手摺りが腰高とすると積雪は40~50センチくらいだろうか。


雪は昨日の雨で締まっていて長靴で歩いても潜ることはなかった。


林間の登山道は車道をショートカットするようにつけられている。
車道に出ると展望が開け前方に朝日岳が見えた。
あの山には登れるのだろうか?


雪がなければ山頂まで1時間半といったところだがおそらく2時間半から3時間はかかるだろうと思う。

というわけで下見は終わった。
あとは実践を待つだけだが昨日の雨と高温で雪が薄くなってしまったのであと一降りほしいところ。
週間予報によると今週の木・金あたりに雪マークが付いているので来週はいいコンディションなりそうである。それまでイメージトレーニング、いや筋トレだな。

初歩きは吹雪の赤薙山あきらめ丸山へ。が、丸山でも吹雪に泣いた。

2018年1月3日(水)

ほぼ2ヶ月ぶりの山歩きとなった。
とはいえ、これまでの延長の夏山歩きではなく、この時期であれば雪山ということになる。
そして標高2千メートルを超える山が多い日光でこの時期に登れる山は限られる。

我が母なる山、女峰山に最後に登ったのは9月末、紅葉の時期だった。2017年は4回登り、5回目を12月初めあたりに計画していたのだが11月に建物改装という予定が入ってしまい、業者との打ち合わせや工事の立ち会いが毎日のようにあってとうとう年末まで遠出ができなくなった。

建物改装、具体的には老朽化した浴室の改装なのだが新築とは違って設計図も工程表もなく職人の手作業になるため、正確な納期は未定。なにも問題がなければ年内には完了するであろうという実に大ざっぱな工程である。

山には行きたし現場は気になるしという悶々とした日々を送りながら、ついに完成の目処がついた。引き渡しは年も押し迫った12月30日と決まった。ほっと胸をなで下ろしたのは言うまでもない。あぁ、これで自由の身になれる、と(画像は改装が終わった浴室。まったく別の浴室に生まれ変わった)。改装が終わった浴室。まったく別の浴室となった。


おりしもこの冬の降雪は順調である。
昨年、一昨年と雪のない年末年始だったがペンションから眺める日光連山、特に女峰山と赤薙山は銀色に輝いている。年が明けたら雪の上を歩いてみたい、そう思っていたところ昨年3月にスノーシューツアーに参加してくれたFさんから、山に登りたいというリクエストが届いた。
Fさん、健脚である。ハーフからフルマラソンまでこなす女性アスリートであることを昨年、知った。そんなFさんにお薦めの山は赤薙山(2010m)である。

赤薙山は冬でも比較的安全に登れる2千メートル峰として、管理人はよく登っている。雪庇ができるヤセ尾根があるが雪庇から距離を測って歩けば問題ない。
問題があるとすればこの雪だ。まだぜんぜん締まっていないのだ。ツボ足ではもちろんのこと、スノーシューでさえラッセルを強いられそうだ。
まっ、途中まで行って無理そうならすぐ脇の丸山登山という手もあるのでFさんには満足していただけるだろう。


さあこれから赤薙山へ。赤薙山と女峰山の登山口にあたる天空回廊はご覧の通り、さらさらの新雪にすっぽり覆われている。
ここの標高は1350メートルで戦場ヶ原とほぼ同じ。女峰山とは稜線続きなので気象の影響を強くうける。以前ここがパウダースノーで人気のスキーだったことが今日の雪質でよくわかる。


厚い雪で段差が隠れ斜面と化した天空回廊。段差が見えないほどたっぷり積もり、斜面と化した天空回廊。
Fさんも管理人も登山靴であることはもちろんだが脚力をロスしないよう、靴にチェーンスパイクを装着している。それに標高の上昇で積雪量は増すだろうからとスノーシューをザックにくくりつけている。


圧雪された上に30センチの新雪。天空回廊の中段、700段目から先はスキー場でいえば斜度約25度の上級者コースである。
積雪量を計った上で可能であればスノーシューに履き替えてゲレンデを歩く方が快適だし安全である。
手袋をはめた手で雪を掘ると30センチの新雪があり、その下は固く圧雪された雪の層になっていた。ここまで積もればスノーシューで歩いても雪の下に埋もれている植物を痛めることはない。


天候は荒れ模様。
薄日が差したと思うとすぐ雪がちらつき始め、強風が吹くといった繰り返しである。


キスゲ平上部だいぶ標高を稼いだ。
このあたりでおおよそ1550メートル。
塩谷や塩原の山並み、月山とか高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が視界に入ってきた。


北東に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)おぁ、青空だ。
予報では曇りのち晴れとなっていたのでこれから天気は急速に回復しそうな予感がする。


気温が低いためか天空回廊の終段に差しかかってようやく身体が温まったというFさん。体脂肪をたっぷり蓄え歩くとすぐに熱くなる管理人と比べて持久力系のFさんはエンジンの掛かりが遅いという。


小丸山から見る赤薙山は吹雪階段が終わってシカ柵の外へ出たところが標高1601メートルの小丸山。
正面に見える尾根を上がっていくと最初のピークが赤薙山、そしてその5つ先のピークが女峰山、右へ分岐すると丸山である。
ここから見る赤薙山は薄ぼんやりと霞んでいる。雪が舞っているのだ。それだけではない。吹雪いているであろうことがここに吹きつける強い風からわかる。
時刻は現在9時52分。今日のコンディションだとここから2時間半はかかるだろうから体力が奪われること必至である。
持久力に長けるFさんは大丈夫だとしてもこの2ヶ月もの間、山歩きはおろかウォーキングさえしていない管理人に大いに不安がある。端的に言えばFさんをガイドして無事に行って帰ってこれる自信がない。
Fさん:「もしもし、警察ですか? 私を連れてきたガイドが疲労で動けなくなってしまいました。私は大丈夫なんですがガイドがダメそうなので助けに来てください」、などという事態になりかねない。
Fさんは育ちの良さなのであろう、とても心が優しいし気遣いのできる女性である。
管理人の心中を察して自ら目的地の変更を申し出てくれた。「赤薙山は吹雪いていて私には無理そう。丸山でも十分、満足です」、と。


丸山をバックに吹雪の赤薙山をあきらめ、小丸山から近い丸山へと目的地を変更することにした。山頂はなんとなく青空っぽい。が、雲も厚い。どうなるかは行ってみないとわからないようだ。


丸山山頂は間近今日は天気が猫の目のようによく変わる。
丸山山頂を目前にしてさっきの青空はなくなり灰色の空気に包まれた。風が再び強くなってきた。


登~頂~!!
2月に比べると雪の量は少ないが、すべて新雪ということもあってここまでラッセルの連続であった。それだけに登頂の喜びは大きい。
1月初めでこれだけの積雪は文句なし!


ツェルトの中でランチ風は衰えることなく吹き続けている。
体感はマイナス10度ほど。凍えるような寒さだ。
スノーシューツアーのときに必ず携行しているツェルトをかぶってランチにした。薄いナイロン生地一枚だけだが風を直接、身体で受けないだけでも快適さがずいぶん違う。


帰りは旧登山道で下山丸山山頂でそこそこ時間を費やした後、下山となったが、往復同じルートを歩くことはしない。天空回廊の出現によって使われなくなった旧登山道を下る。
ただしここは天空回廊と同じような傾斜がありなおかつ、深い樹林になっていて歩きづらい。それにルートを間違うと自然と深い沢に入り込んでしまい脱出が困難になる。地形を熟知していない人にはお勧めできないルートである。


八平ヶ原への分岐登山口まであと15分の位置にある八平ヶ原への分岐。
ここまで来ると傾斜は緩くなる。


今から12年前の2006年1月4日にスノーシューツアーで刈込湖へ行ったことがある。
暮れに大雪が降ったおかげで正月明けのフィールドは新雪がたっぷり積もり、それはもう大変な思いをしたことがある。
特に傾斜が急になる小峠手前の斜面は太ももまで雪があり、このラッセルで力を使い果たしてしまい目的地に着いたときは疲労困憊して意識朦朧の状態であった。
冬の日光は気温は極寒とも言えるほど下がるが群馬県や福島県に比べると雪の量は少ない。それだけに1月早々から深い雪に行く手を阻まれるというのは管理人の20年の経験でも珍しい。
この雪が吉となれば嬉しい。

「月山(日光市)」。60代後半の男2人、道間違い連発で大笑い!

2017年11月7日(火)

このブログでよく取り上げるWさんとの60代後半ツアー、今回は前夜の作戦会議の通り月山(がっさん)にした。標高1287.2メートルと、日光の山ではそこそこの高さがある。とはいえ、登山口の標高が1040メートルもあるので標高差はわずか240メートルと、これは東照宮の裏にそびえる独立峰、外山(とやま)とどっこいである。特に危険があるわけでもなく散歩気分で登れてしまう山だ。

実は昨年の3月、管理人はツツジの下見を目的に訪れたことがあって、そのブログを読んだWさんが面白そうな山として候補に入れていたらしい。
標高差240メートルの山のどこにWさんは面白さを見出したのか、種明かしをすると、管理人が下山に使ったルートなのである。

この山は一周して同じ登山口に戻ることができるというメリットがある。行き帰り同じ道を歩くよりはそれは面白いだろう。
それだけか?
いや、もっと面白い仕掛けがある。
昨年3月、山頂から下山する際に道が見つからなくて管理人、右往左往したことがあった。目を凝らしてみてようやく道が見つかったと思ったらお次は2メートルほどの落差の岩場を後ろ向きになって下るという経験をした。さらにその先には鎖場が、、、
管理人が下りに選んだ尾根には地理院地図に道が描かれていないことも面白みを加えている。地図とコンパスが必須なのである。標高差たったの240メートルなのにねぇ(笑)

管理人に劣らず面白いことが好きなWさんにとって、ブログ記事から、月山は十分な魅力をもった山として映ったのであろう。
詳しいことは昨年3月のブログ後半をご覧ください。
でわでわ登ってみましょうか。


栗山ダム手前の広場日光市栗山の「栗山ダム」が月山の登山口。
黒っぽく見えるのはダムの堰堤で長さ340メートル、幅10メートルもある。200メートル競争が十分できてしまいそうな大きさである。


赤薙山から女峰山への稜線駐車場の南に霧降高原から赤薙山、女峰山へと続く稜線がよく見える。


駐車場からダムの管理道路を歩いて行く。


やがてダム全体を見渡せる場所に出る。
左の石積みが駐車場から見上げた堰堤。


ダムに沿って管理道路を歩いて行くと右へ分岐する道があるので、管理道路から外れて斜面を上る。先を行くのはWさん。


幅広の道はここで終わりここからいよいよ山へ入り込む。
昨年3月に来たときは残雪のため道が見えなかったが、目を凝らすと笹原の中に薄い踏跡が見えた。


道はハッキリ見えるようになるがいきなり急登。


月山はツツジの山として名高く、季節になると多くのハイカーで賑わうらしい。
これはヤシオツツジ。あちらにもこちらにも。


ここで道は右から来る道と合わさる。
地理院地図にはないが昭文社「山と高原地図」に描かれている道で、山頂からここまで同じ道を戻るとここから別の道で駐車場に戻れるようになっている。


高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)北東に展望が開けて高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)がよく見える。


月山の山頂に到着登頂!!
所要時間、58分。ウォームアップが済んだ頃合いで登頂という結果になった。
山頂は木々が茂っていて大展望というわけにはいかないが、木々のすき間から日光連山や高原山が望めるし、5月にはヤシオツツジが楽しめるのでいいのではないだろうか。


二等三角点がある二等三角点


歴史を感じさせる石の祠。


苔で遊ぶ最近になって突然、コケに興味を持つようになった管理人、祠の屋根に生えているコケに注目した。
普通、植物は地中に根を生やして水分や養分を吸い上げて成長するが、コケは同じような役割を果たす根をもっていない。コケの根は風で飛ばされないように自分の身体を固定する役割しかない。生きていくには空気に含まれている水分や雨水が頼りなのだ。
水分が枯渇すると葉をかたく閉じて水分の蒸発を抑える機能が働いて、画像のような姿に変身する。
さあ実験するぞ。


苔で遊ぶ2口に水を含んでプワーッと吹きかけてやるとほんの数秒で葉が開いた。
このような性質を持つのがコケの特徴だそうだ。
ちなみにこのコケはスナゴケだと思うが、図鑑数冊を見てもそれぞれ姿形が違うし、いまだによくわからない。それがコケの面白さともいえるのだが、、、


駐車場から見上げた日光連山の一部だが、山頂から眺めると男体山や女峰山まで見えるようになった。
山頂で30分ほど休憩したが昼食にはまだ早い時間なので早々に下山することにした。
下山ルートは地理院地図にも昭文社「山と高原地図」にも道が書かれていない南西尾根を使うことにした。


山頂から日光連山を望む前の画像を拡大して山名を入れてみた。


見下ろすと今市ダム山頂を去ってほどなく、南に今市ダムが見えるようになった。
案内板によると栗山ダムと今市ダムは水路でつなっがっていて、その落差は524メートルもあるそうだ。そして途中に3基の発電機が稼働する水力発電所がある。発電量は105万キロワットだからこれは原発1基分に相当する。
2011年の原発事故で甚大な被害を被った管理人としては、危険な原発の再稼働には反対であり、自然の地形を活かした電気を使いたい。

いま、管理人が立っている場所が水路の上なのだが水路は見えない。発電所も見えない。なぜなら水路は斜面に沿って埋設されていて、発電所は地下に設置されているからである。


先を行くWさんとは2006年にスノーシューツアーのガイドを務めて以来だから、11年の付き合いである。その間、年に数回、管理人はWさんのガイドを務めてきたが、いまでは心技体共にWさんが管理人を上回るようになり、こうして管理人の前を歩くのが常のことになった。


大きな岩に阻まれた道はここで大きな岩にぶつかる。
岩の上に踏跡があるので行けるのだろうと思って岩に乗るのは危険だ。なぜならその先に道はないからだ。ここは冷静になって道を探す必要がある。
岩のすぐ手前右に斜面を下りるようにして薄い踏跡が見つかるはずである。その踏跡は岩をぐるっと巻いて岩の向こうに出られるようになっているのだ。
と、ここまでは昨年3月の経験で知っていた、管理人は。


やっ、なんかおかしいぞ。
尾根上を歩いているはずなのだが次に目標としているピークから遠ざかっている。次のピークは尾根続きになくてはならないはずだ。それが沢を挟んで左に見える。
さてはさっきの岩を巻いたつもりが巻かずに進んでしまったらしい。昨年の経験はどこへやら(笑)。


ここでようやく地図を見たここで初めて地図を取り出す。
コンパスで確認すると進んでいる方向は西であった。本来なら南西に向かって進んで行かなくてならないのだ。傾斜が急であることからも本来のルートから外れているのは明らかである。尾根が分岐していて足は自然と違う尾根に向いてしまったようだ。
進むべき方向を地図とコンパスで確かめながら歩かないからこうなる、、、という見本ね(笑)


元の尾根に戻って先へ進むとまたもや大きな岩に行く手を阻まれる。
ここも右の斜面に下りて岩を巻き、岩の向こうに出る必要がある。


巻道はこんな感じ。


最後にロープがかかる3メートルほどの段差を下りると岩の真下に出る。


偽山名板さきほど、尾根を間違ったときに見たピークに着いた。
標高1230メートルの眺めのいいピークである。
ここに山名板がある。山名は「月山」となっている。
前に来たときも気になった。
その時はこの先が月山であることを示す矢印が書かれていたのが消えてしまったのだろう、そんな印象だったのだが、あらためてみると矢印を書くスペースなどないことがわかった。

国土地理院の地図によれば月山は標高1287.2メートル、北緯36°50分45秒、東経139度39分33秒の地点を示していて、ここはその月山から南西に400メートルも離れている。標高は57メートル低い。ここは月山でないのは明らかだ。登山者には不要な山名板だと思う。
設置者になんらかの意図があってここに山名板を取り付けたのだと思うが、その意図ははたしてなんなんだろう?
単に地図を読み間違えたとかこの場所をどうしても月山と呼びたいとか、そんな個人的な理由でもあるのだろうか?

※上に書いた緯度経度は地図ソフト「カシミール3D」を使って割り出したものであり、コンマ以下は略した。


標高1230メートルから眺める関東平野本来とは異なる場所なのに「月山」という山名板がつけられているのが気になるものの、標高1230メートルのピークからの眺めはとてもいい。遠く霞んで筑波山が見える。
時間もよろしいようなんでここで昼食としましょう。Wさん、持参したストーブでお湯を沸かして熱々のスープをご馳走してくれた。もうすっかり”山の人”になってしまった。


下山は順調に進行していたわけではない(笑)
休憩したピーク1230から数分歩いたところでまたもや尾根を間違えた。
まっすぐ延びている尾根を進んだところ笹原になったのだ。
進んでいる方向を確かめると南南西に向かっていて、そのまま進むと崖に出くわすように地図が読める。
実はピーク1230の先は南南西に向かう尾根と北西に向かう尾根とに分岐していて、自然と南南西に向かってしまったのだ。
ふ~、これで本日2度目(いや、正確に言うと3度目だ)の道間違い。ふたり、顔を見合わせて笑ってしまった。50メートルほど戻って正しいルートに乗ったのは言うまでもない。


鎖場がある鎖がかかる大きな岩を下る。
ここから200メートルほど先はダムの管理道路だ。


昭文社「山と高原地図」に描かれているもうひとつ別の登山口。ここはすでにアスファルト道路である。


管理道路の分岐点。
右へ折れると栗山ダムの畔へ出る。道なりに左へ進むと駐車場。


無事に下山一日中、快晴のままゴールとなった。
この広い駐車場にハイカーの車は朝と同じく我らだけ。
せっかくだからと、座ってコーヒーを作り空を見上げながら飲んだ。


ツツジの季節から外れた平日ということもあって駐車場は管理人の車のみ。
登山者とも出会わなかった。
簡単に登れるし展望も悪くはない。しかも下山ルートは尾根の分岐があるから読図の練習にもってこいのルートである。
最大の難点は公共の交通手段がないからマイカーでしか来れないこと。といって高額な代金を支払ってタクシーで来るほどの価値があるのかといえば疑問符が付く。マイカーをもつ仲間を募ってグループで行くのがいいと思う。

沼原から茶臼岳の前峰、南月山へ。大展望を楽しむ。

2017年10月18日(水) 晴れ

沼原~姥ヶ平下~姥ヶ平(ひょうたん池)~牛ヶ首~日の出平~南月山~白笹山~沼原
歩行距離12キロ

今年は山歩きのペースが遅い。
そのはずで、冬も春も夏もそしてこの秋も、異常とも思える悪天候なのだ。
一過性のものなのかそれともこれが当たり前になりつつあるのか、素人にはわからないが早く安定してくれることを望むばかりだ。
管理人は自営の身だから晴れる日を選んで出かけることができるが、休みの日が決まっている人にとって今年は天気に泣いたことだろう。
もちろん晴れの日もあったがそういう日に限って仕事があったりで、どうも間が悪い。

前々日の予報によると18日は久しぶりに晴れそうだ。
この晴れ間をフイにしてなるものか、さっそく山歩きの日に充てた。

★★
ブログは山行が終わってから大体、3~5日後に仕上げるようにしているが、下山した日の夕方からまた降り出して、これを書いている21日まで4日間、降りっぱなしでウンザリしている。

沼原の駐車場今日は那須連峰・茶臼岳の南に位置する南月山に行くことにした。


奥那須自然休養村沼原(ぬまっぱら)駐車場の奥が登山口になっていて、ここから南月山へは白笹山を経由する左回りコースと北上して三斗小屋温泉を目指して途中で進路を東へ変えて牛ヶ首、日の出平を経由する右回りコースがとれる。
今日は南月山で昼食を食べようと考えて南月山までの距離が長い、右回りコースを歩くことにした。南月山へは12時前後に到着する見込みだ。
画像は右回りコース入口、左回りコースは一度、車道へ出たところが入口になる。
ちなみに沼原は戦場ヶ原を小さくしたような湿原で、春から夏にかけて植物が数多く観られるらしい。


熊が出そうな笹駐車場から歩き始めるとすぐ沼原湿原への道と分岐するので北への道へと入る。
するともうこんな笹に囲まれる。
ミズナラもあり、熊が生息するに十分な環境を備えている。


イワダレゴケ早くも苔のお出迎えだ。
たぶんイワダレゴケだと思うがただいま勉強中の身なので自信はない。


シッポゴケシッポゴケでしょう、たぶん。
他にも数種類の苔が見つかったがこのブログはコケ図鑑ではないので割愛。


ハウチワカエデ黄葉したハウチワカエデ。盛りは過ぎているようだ。


三斗小屋への分岐苔を観察しながらのんびり歩くうちに道は分岐する。
さあ、どうしようかな?
右回りで南月山へ行くにはふたつのルートがあってこの分岐を日の出平方向に進むと近道になる。
ただし、そうすると茶臼岳からかなり遠ざかってしまうし展望の良い牛ヶ首も通らない。
この分岐は三斗小屋温泉を目指そう。


ハウチワカエデの紅葉これも先ほどと同じハウチワカエデだと思う。


茶臼岳が見えてきた姥ヶ平下に近づくとようやく展望が良くなり茶臼岳が見えるようになった。


三斗小屋温泉と牛ヶ首を分ける姥ヶ平下三斗小屋温泉と牛ヶ首を分ける姥ヶ平下を通過。


ひょうたん池に分岐する姥ヶ平下姥ヶ平下から牛ヶ首へ15分も歩くと、ひょうたん池に行く道が分岐する姥ヶ平に到着。
ここから噴煙を上げる茶臼岳がとても大きく見える。


噴煙を上げる茶臼岳噴煙を上げる茶臼岳


ひょうたん池への木道ひょうたん池への木道。
木道は池で行き止まりになっている。
木道は細くまた、1本なので向こうから来た人とすれ違うときは身体の向きを90度回転させてザックを木道の外側に出るようにし、それから身体の前面どうしが向かい合うようにして通過する。というほど大げさにしなくても、木道の支柱に片足を載せて身体をずらせば大丈夫。


木道沿いの赤い実の植物。さあて、なんだろう?
調べるのに苦労しそう。


ひょうたん池に映る逆さ茶臼岳茶臼岳とひょうたん池に映る逆さ茶臼。
紅葉の盛りには遅かったがここから茶臼岳を見上げるとそれは見事な紅葉が拝めるそうだ。


茶臼岳へ分岐する牛ヶ首に向かうこれから茶臼岳へ分岐する牛ヶ首に向かって進む。
茶臼岳がますます近づいてきた。


茶臼岳の南、約500メートルの牛ヶ首に着いた茶臼岳の南、約500メートルの牛ヶ首に着いた。
ここからは峰の茶屋避難小屋、ロープウエイ山頂駅を経由して茶臼岳、日の出平を経由して南月山へ行くことができる。ここから茶臼岳に直接、登るルートはない。


牛ヶ首はほぼ360度の大展望が味わえる牛ヶ首はほぼ360度の大展望が味わえる。
向こうに見える山並みは福島県との県境の山で三倉山、大倉山、流石山。実に美しい稜線である。あの山の向こうは下郷町(福島県)。


ミネザクラの名所、日の出平牛ヶ首から少し南へ下るとミネザクラの名所、日の出平。
案内板の説明だと5月半ばが見ごろだそうだ。


ミネザクラの並木南月山への道の両側がミネザクラの並木のようだ。見事だろうなぁ。


これがミネザクラ。


間もなく南月山ミネザクラの並木を過ぎると景色は荒々しくなり、茶臼岳に似た雰囲気になる。間もなく南月山。


南月山山頂(1776メートル)南月山山頂(1776メートル)。
月山の南にある山という意味だと思うが、では月山は何処に?
調べてみると昔は茶臼岳のことを月山と称していたらしい。それで納得。


古い石の祠は南月山神社山名板のすぐ脇にかなり古い石の祠があり、石柱には南月山神社と刻まれている。
茶臼岳(月山)には那須岳神社があるし朝日岳にも小さな祠があることから、この辺一体の山は山岳信仰で栄えたのではないだろうか。


南月山から下る先にきれいな形の山が見えてきた。
コンパスで確かめると白笹山のようだ。期待に胸が膨らむ(笑)。


白笹山は展望ゼロ白笹山に登頂!!
といっても南月山からだとゆるやかに140メートル下って90メートル上っただけなので山頂に立ったという感じがしない。
それに他の山の山頂のように休むスペースがないし、さらには展望がないのは致命的である。期待した胸はぺちゃんこになった。写真を撮っただけですぐ歩き出した。


白笹山から沼原への下りは450メートルの標高差があるから楽とは言えないが、その分、下郷町(福島県)の山並み、三倉山や大倉山、流石山を眺めながら下ることができる。
画像は出発点となった沼原(調整池)を見下ろす地点。


長い下り道が平坦になったのでゴールは近いのかな?


駐車場に到着。


今日の歩行は11.5キロ、休憩を含んで6時間22分と体力の衰えた管理人には手頃な登山となった。


本日のルートマップ

紅葉の女峰山と帝釈山。あまりの疲れに幻覚に襲われる。

2017年9月26日(火)

キスゲ平(5:31)~小丸山(6:35/6:40)~焼石金剛(6:48/6:53)~赤薙山(7:24/7:30)~奥社跡(8:32)~一里ヶ曽根(9:35/9:50)~女峰山(11:06/11:10)~帝釈山(11:46/12:20)~女峰山(12:55)~一里ヶ曽根(14:16/14:25)~奥社跡(15:07)~赤薙山(16:01)~焼石金剛(16:24)~小丸山(16:50)~キスゲ平(17:17)
歩行距離:約18キロメートル

今年は山歩きの日数が少ないこともあって体力が低下気味で、10キロも歩くと疲れが激しく、帰りの足取りがおぼつかなくなってしまう。
昨年は山歩きの合間の雨の日にスポーツジムに通って筋トレで筋力の低下を防いでいたが、人口の少ない田舎のスポーツジムの悲しさでマシンはお粗末だし、30分交代で使わなくてはならなかったり、トレーナーはいないから自己流でトレーニングしなければならなかったり、それでいて月謝が高かったりするものだから2年通って辞めてからは山歩きを実践の場として週一での山歩きを課していたものの天気が悪いと行けないし天気が良くても仕事がある日は行けないといったことが往々にしてあり、次第に体力の低下に結びついていったらしい。

今日の山行のひとつ前(20日)は常連のお客さんと那須連峰の朝日岳と三本槍岳に登り、さらに三斗小屋温泉を廻る15キロの行程だったのだが三本槍岳を下山する辺りになって身体に変調を来し、以後、実に辛い思いをしながらのゴールとなった。
なんというか、小石に乗った程度でバランスを崩して身体がふらついて倒れそうになったり、段差のある下りでは後ろ足に重心を残しておくべきなのにまだ着地する前に重心が前足に移ってしまい、身体が前のめりになってヒヤリとするといったバランスの悪さを露呈した。
そのため、トレッキングポールに頼ることになり常に前屈みで歩く始末で、傍目には杖をついた高齢者(には違いないのだが)が歩いているように見えたことだろう。

馬蹄形ルートのあとは那須連峰そして、自宅から霧降高原を往復するなど、これまでも同じ距離を経験しているものの疲れの度合が昨年とは違う。
ブランク明けが原因であればすぐに回復するはずなのだが今年はそうではない。
今日これから行く女峰山も正直なところ心配なのだが、その心配が当たってしまった。かつてない経験をしたのだ。作り話ではなく。


女峰山の登山口はキスゲ平の天空回廊スタートはいつもの通りここ、霧降高原のキスゲ平。いまや女峰山のスタンダードとなっているコースである。
1445段もの階段の登りは辛いがここを避けて女峰山へは行くことができない。


日の出に間に合った階段を登り始めて後を振り向くと、今まさに太陽が顔を出したところだった。


見事な日の出今年になって4登目の女峰山だがこれまで天候に恵まれず、景色を眺めることができなかったが今日は期待できそう。


朝焼けのキスゲ平朝日に輝くキスゲ平。
右手が丸山、階段の続く先が小丸山。


キスゲ平のノハラアザミノハラアザミ


雲海の上に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)振り向いて北東の方角を見ると雲海上に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が見えた。


階段700段目。ここから傾斜が厳しくなる。
先を行くのは那須から来たというトレランの青年。彼もこのルートが好きだという。


ズームして高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)を見る再び高原山


ヤマハハコヤマハハコ


雲ひとつない小丸山標高1601メートルの小丸山に到着。
44分というかなりゆっくりしたペース。
中央に見えるピークは赤薙山。
女峰山は赤薙山を過ぎてさらに5つ目のピークだ。遠いぞ~!
蛇足だが管理人は地図に描かれているピーク(標高値)の他にも2つのピークがあるのを知っている。さあ、どこでしょうか?


焼石金剛ガレ場が始まるともうすぐ焼石金剛だ。
このガレ場は浮いている石がたくさんあるので不用意に乗るとぐらっと来る。転倒の原因になるので浮き石を避けながらジグザグに歩いたほうがいい。


歩き始めて1時間16分、焼石金剛に到着。
前回8月10日も1時間16分と、まったく同じ所要時間。


赤薙山がぐっと近づいてきた。
あの緑の稜線が終わり急傾斜の樹林帯に入るとすぐ赤薙山である。


緑に見えた稜線は実は笹原で、終わると今度は樹林帯に入る。


ここで赤薙山と女峰山とを分けるが、迷わず赤薙山への道を。
女峰山と示された道は途中で崩落しているのと、歩く人がいないので藪化している。


トウゴクミツバツツジの紅葉トウゴクミツバツツジの紅葉。


赤薙山に到着標高2010メートルの赤薙山に到着した。
歩き始めて1時間と53分、焼石金剛から37分だからこれもいつもと同じ。
1445段の階段ではなんども休憩し、写真を撮るために立ち止まりながら、ゆっくりペースで歩いてきた。
ここから先、女峰山ルートの核心部分で厳しくなるため、力を蓄えておく必要があったのだ。


赤薙山は樹林の中の山頂で眺めは望めないが、1箇所だけ、鳥居の奥に開けた場所があって女峰山と男体山を見ることができる。
手前の大きなピークのすぐ左が女峰山。


これは男体山。


今日の出で立ちはローカットの靴8月の飲み過ぎが祟って体重が2キロも増え、ここ数回の山行は激しい疲れを感じたので、体重の増加分の荷物を減らすつもりで軽装備とした。
靴はローカットにして片足300グラムほど軽減、昼食はSOYJOY他の行動食のみ。飲み水は自作のスポーツドリンクを1.5Lといつもと同じだが、このルートは水場があるので非常用の水は1Lから500ミリに減らした。


5分の休憩の後、歩き始めた。


オオカメノキの真っ赤な実オオカメノキの実


シッポゴケこれは苔なんである。
1センチまで近づいてマクロで撮ってみた。
今年になってどういうわけか突然のごとく苔に興味をいだくようになり、ルート上にある苔を記録として撮るようになった。
これはシッポゴケだと思う。もちろん、後で調べて知ったのだが。


イワダレゴケこれは現時点では名称不明。葉っぱが斜めに向いていることから、どうやらイワダレゴケらしい。
苔の面白さのひとつは名前を特定しづらいことにある。
図鑑を見ても似たような姿形の苔がたくさんあって悩むばかりなのだ。そこが面白い。
名前を知りたいと思い図鑑を買いあさっているうちに6冊にもなった。
それらと首っ引きで名前を調べているがいまだにわからないものばかりである。
その理由として、苔はその日の環境次第で姿形を変化させるからだ。
一般の植物と異なり、大地から栄養を吸収することをしない苔は、日差しや空気中の湿気、二酸化炭素などの影響を強く受けて葉っぱが開いたり閉じたりするため、図鑑に載っている写真と違いが生じるのだということを理解した。
これは面白い。極めてみたいと思う。


キオンキオン


シロヨメナシロヨメナ


赤薙山神社奥社跡奥社跡に到着。
歩き始めて3時間かかっている。
咲いている花が少ないから写真を撮る時間だけ、早く到着するかと思いきや、そんなことはなかった。花が苔に替わっただけだ、写真を撮る時間は変わっていない。


次のピーク、2209への鞍部。


ヤハズピーク2209を過ぎると開放的な稜線の始まりである。
ここはヤハズという場所。木々の合間から遠くを見渡せる。


ナナカマドが赤く染まりとても美しい。


一里ヶ曽根歩き始めて4時間と4分で一里ヶ曽根。
女峰山がぐっと近づいた。


ガレ場を下って次のピーク、2318へ。


一里ヶ曽根の水場鞍部にある水場。
水の噴き出し口はルートを外れて30秒ほどのところにある。
帰りに寄ることにして通過した。


スギゴケスギゴケだと思うんだが断定できない。


オオモミジの紅葉、黄葉オオモミジかな?


ナナカマドの黄葉が美しい深紅に染まるナナカマド。実に美しい。


まるで日本庭園の中を歩いているかのよう。


これもナナカマド


女峰山が間近になった女峰山が間近に迫ってきた(中央のピーク)。


ズームアップすると山名板とそのすぐ下に人の姿が見える。


これもスギゴケだと思う。
胞子を包んだ蒴(さく)が上手く撮れた。


もうすぐだ、頑張れよ!


ミヤマダイコンソウの紅葉ミヤマダイコンソウの紅葉。


幅30センチほどの斜面の際を歩く。


ガレ場を通過。


女峰山200メートル手前のピーク。地理院地図に表記されていない三角点がある。登山者の皆さん、見つけられるかな?


さあ、最後の登りだ。


シャクナゲとハイマツが茂る斜面を上っていくと、、、


ついに女峰山をとらえた。
山頂はこのすぐ先だが、ここを山頂と呼んでも差し支えはない。


社の前から山頂を見上げる。
上空は晴れている。久しぶりに見る青空である。


ようやく山頂に立つ歩き始めて5時間と35分、今年4登目の女峰山である。
所要時間はいつもと同じでゆっくりペース。足の速い人だと4時間を切るが管理人にそれは無理である。無事に下山するためにも5時間半かけて登り、体力の消耗を防ぐ必要がある。


女峰山の西に帝釈山がある。
体調のよろしいときはあそこまで足を延ばすことにしている。
今日は完璧とまではいかないが女峰山までいつもの時間で来たので今日は帝釈山を目指すことにする。


これから帝釈山へガレた急斜面を下る。
んっ、帝釈山が雲で見えなくなってしまった。


女峰山と帝釈山の距離は700メートルと大したことはないが、稜線のほとんどがガレていたり岩場だったりするので侮れない。


赤く染まっているのはコメツツジであろう。


専女山の鎖場専女山の岩場。


振り返って女峰山を見る専女山から振り返って女峰山を眺める。
週明けにはもっと赤くなりそう。


帝釈山に到着帝釈山に到着。
視界は女峰山よりもいい。遠く燧ヶ岳が見える。


すぐ近くに太郎山すぐ近くには太郎山。


ツガザクラゆっくり昼食を食べてから戻ることにした。
キスゲ平から登り始めると完全なピストンになるが、同じルートでも行き帰りは別の雰囲気が味わえるので損はしない。
往きには気づかなかったがツガザクラが咲いていた。
花期はとうに終わっていて最後の花であろう。


コケモモの実コケモモ。
甘酸っぱい味がした。
山を歩いているとテンあるいはイタチらしい糞を見ることがある。中に果実のタネが混じっていることがあるが、コケモモも彼らにとっていい餌になっているようだ。


ツガザクラこれはツガザクラでしょう。
高山の岩場のすき間に根を張って成育する特徴をもつことでそれがわかる。


再び女峰山再び女峰山へ。
先ほどと違って辺りは霧が立ちこめ景色は見えない。


ピーク2318と一里ヶ曽根との鞍部にある水場。朝は通過したので覗いてみよう。


喉はそれほど渇いていないがここで水を飲めるのは11月くらいまで。
12月になると雪に埋もれてしまう。今のうちである。


一里ヶ曽根


紅葉のトンネルを抜けて紅葉のトンネルを歩く。


イロハモミジ?


岩の隙間に根を生やしたトウゴクミツバツツジ(たぶん)。


オガラバナの紅葉オガラバナか?


ピーク2203奥社跡ピーク2203奥社跡。
ここまで戻り、かなりひどい疲れを感じた。
いつもなら通過してしまうところだが少し休むことにした。
岩の上に腰かけて10分ほど休んだが、回復には至らないまま出発することにした。


赤薙山に戻った赤薙山を通過。


目の前に見える丸山にテントが、、、小丸山へ続く痩せ尾根。
赤薙山山頂からここまで木の根が露出した斜面を下ってきたのだが、すでに疲れている上に、こんどは木の根に足を取られないようにずっと足元を見ながら歩いたせいか、疲れはピークに達した。
平坦な尾根まで来てようやく緊張から解放され前方の丸山に目をやると、山頂に真っ白な建物のようなものが数個、建っているのを見た。
いや、建物というよりはイベント会場で目にするテントのようにも見える。
山頂に2つ、その左の斜面にひとつ、右の斜面に2つ見える。そこだけ真っ白に輝いて見え、いつもとは明らかに異なって見えた。
朝見たときにはなにもなかったが、あれは一体、何なんだろう?
明日、なにかイベントをやるためにテントを設営したのだろうか、それとも今の時間なにかをやっているのだろうか?
これまで見たことのない実に不思議な光景である。
丸山まで足を延ばして構造物の正体を確かめたいとも思ったがそこまでの体力と気力は残っていない。
取り急ぎ写真だけ撮っておこう。自宅に戻ってPCの画面で見ればなにかわかるだろう。


焼石金剛を通過焼石金剛を通過。


霧の中を歩く女性の姿が見えたいつものことながら、この時間になると霧が発生する。
小丸山へ向かう斜面は沢から上がってきた深い霧に包まれた。
深い霧の中を女性が歩いているのを見た。
目を凝らして見るとザックは背負っていない。服も軽装である。
霧の中に見え隠れし、やがて管理人の視界から消えた。
下へ向かって歩いて行ったから、そのうち小丸山の階段が見つかるだろう。迷う心配はないようだ。


小丸山の回転ゲートまでたどり着いた。
あとは階段を下りるだけとなった。
いつもなら階段を残すだけになって気持ちが楽になるのだが、今日は違った。
階段を下る体力は残っていない。疲れが極限に達し早く終わりにしたいという気持ちだけで歩いているような気がする。


霧に隠れて見えないがこの階段の下に避難小屋がある。
小屋まで約800段。300段ほど下りたところで先ほどの女性が下っていくのを見た。
もしも追いつけることができたら声をかけてみよう。
いくら物好きとはいえこの時間、この深い霧の中をひとりで小丸山まで上ってくる人などいないはずなのだ。興味本位で上ってきたのか、そのへんの事情でも聞いてみたいと思った。
ひどく疲れているので階段を降りるペースがいつもより遅く、女性になかなか追いつくことができない。そして再び霧の中に消えてしまい、それから姿を見ることはなかった。


霧の中のツツジの紅葉が見事霧に包まれたヤシオツツジ、たぶんシロヤシオであろう。


遭難状態で下山戻れた。
11時間46分かかってようやく戻った。
前回8月9日は12時間16分かかったからそれよりも短いが、疲れは激しい。
一時も早く自宅に帰って横になりたい。頭にはそんな考えしかない。車へ向かう膝が限界を超えてガクガク震えている。
身体はまだ以前の状態ではないのだ。昨年と比べると明らかに体力が低下している。8月のブランクだけが原因ではないような気がする。
加齢による体力低下を認めなくてはならないのだろうか、それとも他に原因があるのだろうか、それを突き止めたいと思う。

今年になって左の肩胛骨から上腕、そして指先にかけて痺れに近い痛みを感じるようになり、5月から病院で処方された痛み止めの薬を服用するようになった。MRIの結果、頸骨にヘルニアがあって、神経が圧迫されているのが痛みの原因であろうと診断された。
薬で治るものではなく、理由はわからないが自然に治り、再発を繰り返すという説明があった。
処方された薬は強力で、眠気と目まいという副作用に悩まされている。危険な作業はしてはいけないと言われている。登山はもちろん危険作業に入る。

今年になってからの激しい疲れと薬がどう関係するのかはわからないが、できることならこの薬の副作用の影響にしたい。そのほうが希望がもてる。
痛みは発症後、4ヶ月経過した今になっても治らないので薬は続けなくてはならないが、眠気と目まいは山を歩くのに致命的である。神経の痛みが治まり薬の服用を止めれば元の身体に戻る、そう信じたい。


先ほどの不思議な光景を記録として残しておくことにしようと思い、丸山を同じ場所からズームで撮っておいた。
帰宅後はあまりの疲れから食事も採らずに寝てしまったので翌日PCで見ると、、、映っていない。あの真っ白なテントが。なぜなのだ?
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幻覚(げんかく、英語: hallucination)とは、医学(とくに精神医学)用語の一つで、対象なき知覚、すなわち「実際には外界からの入力がない感覚を体験してしまう症状」をさす。聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの幻覚も含むが、幻視の意味で使用されることもある。実際に入力のあった感覚情報を誤って体験する症状は錯覚と呼ばれる。・・・ウィキペディアより
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この日は午後から霧が発生して視界から遠近感と色が失われ、丸山は灰色一色に包まれた。
山頂の木々にはすき間があってすき間から覗く色も灰色であった。
ところが視覚の問題なのか背景の灰色と木々のすき間の灰色とは輝度が違って見える。
管理人が見たテントは木々のすき間から覗く輝度の高い灰色だったのだ。ということが帰宅してズームで撮った画像を見て判明した。
それだけであれば幻覚と言うよりも錯覚(見間違い)と呼ぶに相応しいが、それをなんの疑いも持たず素直に受け入れてしまう精神状態にあったことに我ながらショックをうけた。
数十回と登っている丸山の山頂にテントが建つことなどあり得ないと理解するのが錯覚であるが、テントの存在を疑うことなく受け入れてしまったのはやはり幻覚なのであろう。

霧降滝から歩いて紅葉の丸山へ。帰りはランニングで。

2017年9月24日(日) 快晴その後、曇天

霧降滝駐車場~(県道169号を徒歩で)~キスゲ平~八平ヶ原~丸山~小丸山~天空回廊~(県道をランニングで)~霧降滝駐車場

紅葉にはまだ早いとはいえ週末の日光市内は混雑する。
とはいえこの青空である。
むらむらする気持ちを抑えて自宅にいるのは窒息してしまいそうで精神的にもよくない。
車の渋滞に影響されずに自然を楽しむ方法は何かないものか?
その解決策は歩くことだ、ともっともな理由をつけて近くの霧降滝駐車場から歩いて丸山を往復する計画を組んでみた。
霧降滝駐車場から霧降高原・キスゲ平へは8キロという手頃な距離であり、往きは2時間みておけばいい。往復3時間半だがそれでは物足りないから少し足を延ばして丸山に登るという腹づもりである。

霧降高原は男体山から始まる日光連山の端、北西に位置し赤薙山からキスゲ平までを指す。広義には日光駅から霧降高原に向かって進んで傾斜が始まる「霧降大橋」辺りから先を指すが厳然とした区別があるわけではない。
霧降高原へ向かう県道169号を車で走っていると次第に山が迫ってきてその大きさに圧倒されるが、その山は赤薙山である(画像はその位置から撮ったもの)。
他に視界に入るのは焼石金剛、小丸山、丸山で地理院地図だとこれらのうち、焼石金剛はピーク記号が描かれていないが地形的にはピークに見える。

これらの山は無雪期はもちろん登って面白いが積雪期でも安全に登れる山として管理人はよく利用している。
キスゲ平園地からは冬でも赤薙山まで行くことができるが、特筆すべきは稜線からの眺めの素晴らしさである。北に福島県の山並み、東は関東平野、南は富士山、ときにはスカイツリーまで見通せる。西は残念ながら展望がない。というのも稜線が女峰山までずっと続いていて見えるのは山ばかりなのだ。

さあ、前書きはこの辺にして歩き始めるとしましょうか。

県道からの眺め


赤薙山そして、峰続きの小丸山がぐっと近くなってきた。


キスゲ平に到着。
駐車場はこの時間、すでに満車。
ハイカーの姿も多い。
こんないい天気なんだから当然かも。


今日は冒頭に書いたようにあまり使われていない丸山北登山道で山頂に達して下山は天空回廊で降りてくるという計画だ。


レストハウスの裏に回り込み、旧登山道を八平ヶ原分岐まで歩いたらこの標識にしたがって八平ヶ原へと進路を変える。


分岐直進は旧登山道。
天空回廊ができて小丸山へ苦労なく行けるようになったために藪化している。


丸山へは分岐を右に折れて一度沢に降りそれから登り返す。


太い枯木に着生した猿の腰掛。
前はもっと大きく育っていたのに悪意あり人物によって盗られてしまった。


八平ヶ原に到着。
ここは一面の笹っ原で樹木はダケカンバだけ、という変わった場所である。


北東に高原山(鶏頂山、釈迦ヶ岳、中岳、西平岳の総称)が望める。


ここまでほぼ真北に歩いて来たがここで進路は西に変わる。


八平ヶ原からこれから向かう丸山を見上げる。
八平ヶ原から丸山登山口までほぼ平坦なので一息つける。


さあ、いよいよ上りが始まる。


丸太の階段を上ったり、、、


さらに丸太の階段を上ったりを繰り返すと、、、


1689メートルの山頂に到着する。


山頂を示す木柱。
標高は1689メートル。


山頂から赤薙山を見上げると、、雲がかかって山頂は見えない。
雲が厚くなってきたぞ。


山頂のヤシオツツジはすでに色づき始めている。


これはカエデ


ここは小丸山との鞍部。
ヤシオツツジとコメツツジが多く存在している。


この辺りは岩だらけの歩きにくい道。
腰を落として重心を下げ、ゆっくり下る。


小丸山と赤薙山を結ぶ稜線と交わると小丸山はすぐ近い。


1601メートルの小丸山まで下山。
向こうに見える構造物は園地にシカが侵入しないようにする鹿柵。
園地はニッコウキスゲの名所で現在、20万余の株が成育しているという。それらを守っているのがこの鹿柵である。


ここからキスゲ平へ向かって1445段の階段が設置されていて、これを天空回廊という。
下から見上げると雲を突き抜け天に向かってる階段という意味である。


階段の中段、700段目から園内を歩く歩道が敷設され、高山植物を観ながら歩けるようになっている。しばし観察の時間に充てることにした。


これはきっとタムラソウ。


オヤマリンドウでしょうね~、たぶん。


さすがにこの時期になると花が少ない。
のんびり散策したつもりが20分強で駐車場に降りてきてしまった。
日光駅からの路線バスはこの駐車場が発着場になっているので便はとてもいい。


レストハウス前から日光駅へ延びている県道169号線は下り一方である。
車を置いた霧降滝駐車場まで標高差600メートルを足に負担をかけないよう、時速6キロという歩きに等しい速度で下っていった。


那須連峰、朝日岳と三本槍岳で紅葉を満喫。

2017年9月20日(水)

峠の茶屋(9:20)~峰の茶屋跡(10:00)~朝日岳肩(10:20)~朝日岳(10:38)~朝日岳肩(10:45)~熊見曽根東端~北温泉分岐~三本槍岳(11:53)~北温泉分岐~熊見曽根東端~三斗小屋温泉(14:09)~沼原分岐~峰の茶屋跡(15:14)~峠の茶屋(15:50)
歩行距離:約15キロ

管理人が経営するペンションが開業して24年になるが、そのうちの19年間、管理人はスノーシューツアーのガイドとして活動してきた。
スノーシューの人気は衰えることなく続いていて、中には毎年訪れてくれるお客さんがいたり、ツアーに参加して日光の魅力を知り、以後、グリーンシーズンにも来てくれたりと、スノーシューツアーはペンション経営の中心を成すイベントとして管理人は大切にしている。

スノーシューツアーがスタートして数年、ひとりの男性が参加した。
日光はハイキングからトレッキング、登山まで楽しめるのが魅力だが、それはスノーシューにも当てはまり、完全にフラットなコースから傾斜が30度もある山を歩くツアーまで用意して参加者の経験や体力に応じて使い分けている。
当の男性には初回にもかかわらず急傾斜がありなおかつ、距離の長い、刈込湖往復コースを案内した。紳士的な態度の中に、男性の強い意欲を管理人が感じ取ったからだ。
面食らったのは男性のほうだったようだ。
それまで山にたいする興味などなかった上に、初めて体験するスノーシューでいきなり急斜面かつ長距離を歩かされたのだから当然かもしれない。

だが結果的に、男性は管理人の試みを気に入ってくれたらしい。
意欲のある人にはそれなりのことをして差し上げる、それがスノーシューツアーをおこなうに当たっての管理人のポリシーなのだ。

当の男性はその後、スノーシューのために毎年通ってくれるようになっただけでなく、無雪期の登山にも目覚め、年間10数日も日光のアウトドアを楽しむまでに成長した。
その男性こそこのブログによく出てくるWさんである。努力家で研究熱心、物事を実によく考える真面目さがアウトドアにも発揮され、山歩きの技量は管理人を上回るほどになった。
当初関心がなかった植物の知識も増え、文武両道を行くまでに成長を遂げた。

今日はそのWさんとの山行である。
これまで日光市外の山としては古賀志山(宇都宮市)を案内したことがあるが、今日は最近、管理人が気に入って歩くようになった那須連峰をご案内することにした。

峠の茶屋駐車場に着いた2時間の移動時間は山を歩く時間を食ってしまうが、ルートがたくさんある那須連峰なら計画次第で夕方までには十分、戻れる。
正面に見える山並みは朝日岳。


那須岳登山口。これから入山する。那須連峰の登山口。
鳥居の前の人がWさん。


可憐なリンドウリンドウ


狛犬ならぬ狛獅子鳥居の脇に登山者を迎えてくれる狛犬というか、これは獅子だな、が座っている。
なお、鳥居をくぐったところには山ノ神が祀ってある。


ヤマハハコヤマハハコ


ゴマナゴマナ


キオンキオン


オトギリソウオトギリソウ


朝日岳が見えてきた樹林帯を抜けると右前方に荒々しい朝日岳が見えてくる。


同じ県内にありながら日光とは異にするこの光景、雄大さは福島の山に近いのではないだろうか。
ここまで来て、花の写真を撮ろうと電源ボタンを押したところ、液晶パネルに電池消耗というメッセージが表示されるようになった。たっぷり充電をしてきたつもりだったのだが、USBケーブルの接触でも悪かったのか数枚撮ってお終いとなった。
そんなときのためにと、予備電池をザックにしのばせている。満充電してあれば300枚以上撮れるはずなので交換しようと腰ベルトのポケットを手でまさぐったが、ない。まさかとは思ったが実はザックを丸洗いするためにポケットから取り出してそのままにしてしまったのだ。
う~ん、歩き始めたばかりだというのに、これからはスマホで撮らなくてはならない。面倒なり。


峰の茶屋避難小屋というわけでここからはスマホで撮った写真。
朝日岳と茶臼岳とを分ける峰の茶屋跡避難小屋。


剣ヶ峰を通して朝日岳を望む限られた時間なので今日は茶臼岳はパスして朝日岳へと向かった。
遠方に見えるごつごつしているのが朝日岳で手前は剣ヶ峰。剣ヶ峰のすそ野を巻いて裏側に回り込む。


朝日岳は展望良し同行のWさんに撮っていただいた。


ヤシオツツジの見事な紅葉ヤシオツツジの紅葉が見事。
ツツジが咲く季節に来たことがないのでアカヤシオなのかシロヤシオなのかはわからないが、数は多かった。


三本槍岳へと向かう次の目的地、三本槍岳は朝日岳の北方に位置し、緩やかな道を北上していく。ここも紅葉が始まっていて楽しめる。
広い、とにかく広い。そして雄大である。
Wさんは常時、管理人の先を行く。身体能力は管理人よりも優れているし地図も読めるようになった。なんの心配もいらない。


オオモミジかオガラバナかといったところだが、写真では判別できず。
もっと葉の特徴をよく撮すんだった。


ナナカマドの紅葉ナナカマド


清水平の木道を進む清水平に差しかかると道は木道に変わる。
ここは湿原なのだ。


紅葉したカエデ三本槍岳とカエデ。


三本槍岳に到着歩き始めて2時間半、三本槍岳に到着。
霧が出てきて視界が利かないが近くの山並みの邪魔をすることはなかった。
昼食を簡単に済ませて戻ることにしたが那須連峰のいいところは、ルートがたくさんあって、マイカーで来ても往きと帰りで別の道を歩けることだ。
今日はこれから三斗小屋温泉を回って下山することにした。
8月の山行以後、今日が2登目だが、体調はよくない。ここまで来るのにかなり疲れている。
やはり1ヶ月の空白は体力を落としてしまったようだ。立て直さなくてはならないが、それを実践でおこなうか筋トレでおこなうか、考えどころだ。


トリカブトが咲いているトリカブト、毒草である。
場所は隠居倉の手前。


オヤマボクチオヤマボクチ


隠居倉の先から茶臼岳方向を眺めたところ。


三斗小屋への歩きにくい道地図だと緩やかな傾斜に見えるが結構厳しい下りでした。
管理人、今日はこのように石がごろごろしている道で足がふらつくことがある。
小石に乗るとバランスを崩し、それで身体がよろけるのだ。


三斗小屋の源泉水蒸気を上げる三斗小屋温泉の源泉。


三斗小屋温泉の煙草屋旅館朝日岳の西に位置する三斗小屋温泉。
ここに2軒の旅館がある。
いずれもひなびた昔ながらの建物で風情を感じる。
ちなみに旅館でありながら近くに車道がなく、車でここまで来ることはできない。


「延命水」、美味い水が飲める三斗小屋温泉をあとに峰の茶屋跡に向かう。
途中、山の斜面から清水が流れ出ている場所があり、延命水と名付けられている。


那須岳避難小屋(左の木造)まで来て見上げると峰の茶屋跡のある場所が見える(地肌が露出した平坦部分)。
近いように感じるがあそこへ行くにはぐるっと大きく回り込む必要があり、距離は長い。


峰の茶屋跡避難小屋まで戻ったガレ場を上りきると峰の茶屋跡避難小屋。
駐車場まで30分だがここで最後のエネルギー補給を。


右前方に茶臼岳を見ながら下っていく。


日光では味わえない荒々しい道を歩く。


樹林帯に入ると間もなくゴールとなる。


鳥居まで下山登山口の鳥居が見え、体力の衰えた管理人には長旅であったがこれで終わりとなった。


本日歩いたルート