カテゴリー別アーカイブ: 日光南部(鳴虫山など)

女峰山のトレーニングで鳴虫山へ。アカヤシオに間に合った!

2017年5月6日(土)

天候不順に泣かされつつも日光に春は訪れた。
ただし今年は3月末になって大雪が降ったりしたため、花の開花は遅めだ。
日光駅からもっとも近い、ツツジが咲く山として知名度の高い鳴虫山はどうだろうか。毎年、4月末にはアカヤシオを観ることができるが、今年はやはり遅いように思える。
遅いとはいってもせいぜい1週間から10日だ。
ちょうどゴールデンウイークと重なるから悩ましい。

ゴールデンウイーク中はたとえ時間の余裕があっても外出は控えたい。ふだんなら15分で鳴虫山の登山口まで行けるのに、1時間あるいはそれ以上かかってしまう。それほどこの期間中の日光市内の渋滞は凄まじい。
したがって花が咲く時期が遅い年だと、鳴虫山へ行くのはどうしてもゴールデンウイークが終わって渋滞が治まった頃になる。

渋滞もやや緩和した今日、チェックアウトするお客さんを見送るのとほぼ同時に鳴虫山に向かった。
前回の山行は先月28日だったため8日ぶりだ。週明けには残雪の女峰山を予定しているので体力をつけるためにも急傾斜が続く鳴虫山はちょうどいい。良いトレーニングになるといいのだが。

国道119号は昨日までのような渋滞はないものの土曜日とあってそれなりに混雑している。こんなときは国道の南に並行して走る県道14号に入り込み、御幸町(ごこうまち)まで行くのがいい。県道に至るのにかなり迂回するがそれでも時間の短縮にはなる。
御幸町まで行けば元消防署に隣接する市営の駐車場と土日なら旧日光市役所の駐車場が利用でき、そこから歩き始めるのがガイドブックに解説されているノーマルなルートである。
ただし、管理人はここ数年、ノーマルルートは使っていない。
この時期のノーマルルートはツツジを目的に訪れるハイカーで混雑するし、それに歩く面白みに欠けるため、一般のハイカーが知らないバリエーションルートを好んで歩くようにしている。


管理人が鳴虫山に登る際の定番ルートとしている志度淵川堰堤に車をデポ。ここから歩き始める。


ここまで山間を流れてきた志度淵川はここからは市街地を流れて大谷川と合流する。昨年(だったかな?)、ここに巨大な堰堤が完成した。
堰堤の下流には人家が多いことから、大水や土石流が発生したときの備え。


ここが登山口。
といっても地理院地図に道は描かれていない。


んっ、霜?
いや、シカの死骸らしい。食い尽くされて体毛だけになったものだ。


このルート、急登があるかと思えば平坦があったりで、適当に息が抜ける。


山頂を除いて唯一、視界が開ける場所。
男体山から女峰山まで一望できる。


男体山


かなり汗をかいたのでアンダーシャツを脱ぎ、中間着1枚だけになった。
再び遠方を見ようとしたとき、地上から1~2メートルくらいのところでカラマツの幹が切られているのが目に入った。よく見ると他にも十数本のカラマツが切ってある。すべて幹が切られている。画像のは幹の他に上に延びている枝が切られているが水平の枝は残っている。とても不自然な切り方だ。
はたしてこれは伐採なのかという疑問が湧いた。
いや、伐採ではないだろう。
間伐のために切ることはあってもここのは密生というほどの本数ではない。それに2本ならんでいるのが切られている。間伐以外の明らかになんらかの意図があってのことだ。
悪い推測だが、この場所から日光連山を眺めるのにこれらのカラマツがじゃまになると考えた人がいて切った、管理人にはそう思える。
管理人の推測はたぶん正しいだろう。


左に尾根が見える。
これまで歩いてきた尾根とは違う別の尾根で、「中ソネ」という。
ソネあるいは曽根とは今でいう尾根のことで、ここから地図のピーク1058へと続いている。


尾根と交わったところに、むかし、ここが修験道として使われていたことを示す石の道しるべがある。
池田正夫著「日光修験・三峰五禅頂の道」によれば道しるべには「右なきむし山」、「左かんおん堂」と刻まれているとある。
かんおん堂とは、これから訪ねる岩屋観音のことだ。
画像の左上隅に黄色のプレートが見えるが、山によくある赤と黄色のプレートである。
プレートには右鳴虫山、左岩屋観音と書かれている。ごく最近、古いプレートの上に重ねるようにして取り付けたらしい。
管理人には古い石の道しるべだけで十分、用が足りるのだが。


道しるべから見て北東50メートルの方向に人が立って入れるくらいの大きな洞窟があって、中に観音像が鎮座している。
洞窟の中には三体の石柱がある。そのひとつに「承應四乙未年二月十八日」と彫られている(本によると)。江戸末期だそうだ。


岩屋観音から中ソネをピーク1058へ向かって歩くと、そこはもうツツジの宝庫である。
アカヤシオはこの標高では咲き終わっているが、シロヤシオは咲いたばかりで純白の花を開いている。


トウゴクミツバツツジも咲き始まったばかりだ。


ヤマツツジは蕾なので今月半ばまで楽しめるであろう。


起伏だらけの中ソネを、花を探しながらゆっくり歩を進める。


マイヅルソウも多い。
蕾はまだ堅く、花を見るには来月まで待たなくてはならない。


ピーク1058直下で別の尾根と合流する。
ピーク1058から下ってきた場合は別の尾根の方に導かれ、行った先は沢になるので注意が必要だ。


おぉ、ようやくアカヤシオに出会えた。
わずか千メートルという低い山だが少し標高が違うだけで咲き終わっている場所と見ごろの場所がある。ここから山頂まで期待できそう。


同じ場所だが別のアカヤシオ


蕾のシロヤシオ


ピーク1058に達すると御幸町から登ってくるノーマルルートと合流する。


ここから鳴虫山山頂に至る尾根はアカヤシオはもちろんのこと、足下にはカタクリが点在する。踏んづけないよう足下をよく見ながら歩かなくては。


アカヤシオは葉っぱが出るよりも先に花を咲かすから見応えがあるというもんだ。
桜の樹が少ない日光はアカヤシオの開花で春を知るというほど、市民に親しまれている。


枝がこみ入っているが向こうに女峰山が見える。


アカヤシオとカタクリを愛でながら無事に山頂に着いた。先着4名が食事中。
自宅から登山口までの移動距離が短い管理人はまだ腹は空かない。この先の合峰まで行って昼食にしよう。


アカヤシオ越しに日光連山を眺める。


山頂から合峰を経由して含満淵へ下山するにはまずこの急な階段を降りる。


ここからだとアカヤシオ越しに男体山が望める。


緩やかなアップダウンがあるものの、全体としては下っている(当たり前か・笑)


含満淵と銭沢不動尊との分岐となる合峰、地図でいうところのピーク1084。
木の根をイス代わりにして座り、コンビニで買った菓子パンをほおばる。飲み物は缶コーヒー。
ポツポツと冷たいものを感じた。予報通り、これから雨が降るようだ。早々に下山しよう。


合峰から銭沢不動尊へ向けて歩きだろうと腰を上げたところ、何かが足りない気配を感じた。
そうだ、いつもの作業用手袋が見あたらない。
暑いから外して無造作にザックの腰ベルトに挟んでおいたのがいけなかった。ここまで来る間に落としたらしい。下山口を含満淵にする予定だったがここを折り返し点にして往路を忠実に辿って手袋を探すことにした。色とりどりのツツジ咲く鳴虫山のゴミにしたくない。
ピーク1058まで戻ってこれから急傾斜を下るため靴にチェーンスパイクを装着した。


往きで見たのとは別のシロヤシオを見つけた。


あった、あった!
ゴミにならなくてよかった。


岩屋観音への分岐


薄暗い檜林の間を歩き、、、


有料道路が貫通している上を歩いて志度淵川の堰堤へ降りた。

横根高原(鹿沼市)探索。広大な自然林はツツジの宝庫らしい。

2017年4月24日(月)

今月20日のブログに日光市と境界線を接した横根高原(鹿沼市)に、東京ドーム23ヶ分に相当する面積に太陽光発電が設置されると書いた→こちら
管理人は長い間、日光の山を歩いているが横根高原のことなど地図でその存在を知っている程度で、行ったこともなければ歩いたこともないというほど、意識の外であった。知人からの説明で初めて、ことの重大さに気づいた次第だ。

太陽光や風力、川の流れなど自然エネルギーを利用した発電には大いに賛成するが、問題はその規模の大きさであろうと思う。
建物の屋根を利用したり休耕地の一部を利用するなど自然を壊さず、景観を損なわないで電気を生み出すというのが自然エネルギー発電の前提であろう。
東京ドーム23ヶ分に相当する自然林を切り拓いてまで発電する必然性が管理人には理解できない。

太陽光をパネルに当てるには、草木が1本も生えないよう設置後の維持管理が欠かせない。そのためには強力な除草剤を大量に散布するのは必至である。おそらく地中に埋め込んだ自動散布機から除草剤が撒かれるのであろう。それとも無人ヘリから空中散布されるのだろうか。
いずれにしても除草剤は地下に浸透するからパネルを設置した場所だけにとどまらず、広い範囲に影響をもたらせるはずだ。横根高原全体の死地化が問題となる。

横根高原を予定地とする太陽光発電はその規模から、自然環境を守ることと相反するものであり、管理人は反対の立場をとっている。
反対の気持ちを強くもって活動するにはまず現場を知らなくてはいけない、そんな思いから去る16日にドライブがてら全体を把握したが今日は現地の探索を目的に歩いてみることにした。


横根高原の入口、粕尾峠。この林を切り拓いて17万枚もの太陽光発電パネルが設置される予定がある。
ここがミズナラ他、林を守る役割を果たす広葉樹林にもかかわらずだ。


井戸湿原と横根高原ハイキングの拠点となる前日光ハイランドロッジは県営牧場内にあり、開放感たっぷり。
遠くに皇海山(茶色の構造物の先の三角形の山)がよく見える。


まず最初の目的地、井戸湿原へ向かう。
どこを見ても柵が張り巡らされているがこれらは放牧している牛が逃げ出さないようにするためのもの。


牧柵に沿った整備された道を歩く。


うひょ~、振り返ると日光連山が一望だ。


コース上にはこのような案内板がいくつかあるが、どれも非常にわかりにくい。
理由は一般的な地図と違って「北」が定まっていないからだ。
ここのは地図の上が東になっていることがわかりにくい理由となっている。


案内板には書かれていない分岐。
ここは井戸湿原に行ってみることに。


お~、シロヤシオだ。
この辺の標高は1300メートル前後なので開花は5月半ばかな?


行く手をシカ避けネットがふさぐ。
湿原に成育する植物をシカの害から防ぐためのもので、進むには扉に相当する部分を手で開ける。


井戸湿原の入口に佇む四阿(あずまや)。
昔はここに湿原荘という建物があったらしい。


ここを降りたところが井戸湿原。


規模は小さいながら情緒漂う井戸湿原。
木道が走る南北に100メートルほど、東西に500メートルほどの広さをもつ中層湿原で昭和45年に天然記念物に指定されたそうだ。


木道を渡りきると分岐があって直進すると「象の鼻」、左は「五段の滝」となっている。
この道標によると象の鼻はあたかも井戸湿原の南に位置しているかのように思ってしまうが、実際には右へ大きく回り込み、井戸湿原よりもハイランドロッジに近い位置にあることが地理院地図でわかる。
その象の鼻は帰りに寄ることにして五段の滝へ行ってみることにした。


これはバイケイソウかな?
オオバギボウシと間違えて食べ、重篤な食中毒を引き起こす毒草である。


尾根(右の斜面)のすぐ下についている道を東へと進む。


ここが五段の滝なのだが肝心の滝が見つからない。


強いていえばこれがそうか?
堆積した岩を伝って水が流れ落ちている。


さて次は岩海(がんかい)が見られる場所を探しに、道標にある「入粟野・日瓢鉱山」方面に進んでみることにした。
しかし、進むほどに沢から遠ざかるばかりで岩海らしき景観と出合わない。このまま進むと林道に出てしまいかねないので諦めて戻ることにした。岩海探しは次回の課題としておく。


アカヤシオ。
ゴールデンウイークあたりに開花かな?


ナナカマドがあるから紅葉も見事だろうと思う。


別の道から井戸湿原を見下ろす。


ノリウツギ


見晴台という草地に出た。
関東平野が一望できるとある。


前方は木々に遮られ、道標にあるような眺めはない。すぐに退散して元の道に戻ることに。


お次は象の鼻を目指そう。



仏岩という名の大きな岩。
修験僧がつけた名だそうだ。
岩の基部に小さな祠がある。


象の鼻展望台からの眺めは雄大で、ほぼ180度開けている。
展望台にある山座同定板に倣ってパノラマで撮った写真に山名を入れてみた。
ちなみに象の鼻というのはここにある岩の名前で、象の鼻の形に似ていることから名がついたそうだ。


今日は時間がたっぷりあるのでマルタイの「山の棒ラーメン」で久しぶりに本格的なランチでも(笑)
一般的な袋麺だと形状が四角なので丸鍋に収まらないが、マルタイのはスパゲティと同じように棒状なのでそこそこ深さがあれば調理できる。
マルタイの棒ラーメンはコシがあって麺がやや粘るのが特徴。
一昨年だったか、販売不振で経営危機に直面しているというニュースがあったが、こんなに旨くそして一風変わったラーメンが食べられなくなるのはもったいない。皆さん、積極的に食べてくださいな。


象の鼻をあとに今来た道を少し戻ってから分岐を別の道に入るとここへ出た。
先ほど通った分岐路だ。右は井戸湿原、左はハイランド。これから横根山に行くので道を横切って林の中へ向かう。


ヤマツツジだが至る所で目にした。


横根山への道は歩きやすい。


あそこが山頂らしいな。


標高1373メートル、二等三角点がある。
山頂は狭く、眺めはいいとはいえない。


「方寒山」とあるのが駐車場の方角。


ここもツツジの宝庫。


下山はここで終わって朝、横断した牧道と出合う。ここまで来れば駐車場は近い。
で、今日は探索が目的なので行き帰り、できるだけ違う道を歩きたい。
ここには朝通った丸太で組んだ新しい階段と古い階段が並行している。どうせ駐車場で交わるはずだから帰りは古い階段を歩いてみよう。


マユミの木


ズミもある。


この道はほとんど使われていないらしい。
丸太の階段は土が流されて空洞になり、朽ちるに任せている。


おっと、牧柵に出てしまった。
よく見ると道は柵に沿って右に続いている。その行く先が方寒山だ。
ロッジと駐車場は目の前に見えるのだが、そこへ行く道がない。


藪の中を柵に沿って左へ回り込んでようやく駐車場に到着。
横根高原の探索はこれで終わりにして、帰りに日光修験の跡が残る巴の宿に寄ってみよう。



番外
横根高原の北に室町時代、日光を舞台に四季を通して盛んに修験がおこなわれその跡が残っている。
巴の宿は厳冬期にひと月にわたって修験がおこなわれた場所でだが、今は車のアクセスもよく、その跡をだれもが容易に見ることができる。
日光修験、巴の宿について詳しいことは随想社・池田正夫著「日光修験 三峰五禅頂の道」でどうぞ。

巴の宿は県道58号線の古峯ヶ原高原入口辺り(標高1144)に車を置き、古峯ヶ原湿原に沿って南下したところにある。


現在は古峯神社の禊(みそぎ)所として使われている、と案内板の説明にある。
鳥居の奥が広場になっていることから、そこに建物があって修行僧の寝食の場にしていたのではないだろうか。


広場の隅。御神木と思われる大木の脇に石の祠があった。


流れの畔に立つ獅子に抱かれた観音様。
この場合は獅子に食われそうな観音様というのでは夢がない。獅子に守られていると解釈するべきなんでしょうね。

鳴虫山ヤシオツツジ観賞ツアーのお知らせ

管理人としては珍しく、今日のブログは営業活動です(笑)。

桜のない日光はヤシオツツジの開花で春を知るといわれるほど、ヤシオツツジ(八汐躑躅)が数多く自生しています。
しかし、ヤシオツツジは山の樹木なので公園など平地では見ることができず、山歩きとセットになります。

ペンションはじめのいっぽではツツジの名所、鳴虫山を舞台に、ヤシオツツジを観賞するツアーを開催いたします。
鳴虫山は日光駅から歩いて行ける山として人気があり、ヤシオツツジが咲く季節になると平日でも多くのハイカーで賑わいます。
必然として、登山コースは混み合い山頂はハイカーであふれかえりますが、ツアーは混雑を避けるためハイカーには知られていない、地図にないコースを歩いて山頂に達します。

途中、洞窟の中にある観音様を拝んだり、昔の修験の跡を歩いたり、一般コースに比べて楽しさが盛りだくさん。期間が限定されますがふるってご参加ください。
あっ、でも、コースは厳しいですよ。
なお、これを機会に読図の勉強をしたい方には歩きながらレクチャーします。

IMG_0724

IMG_2444

参加条件
・日頃から山歩きをされている方(散歩程度ではダメです)。
・急な上り下りにめげない方(急傾斜あります)。
・花と自然と文化を楽しめる方。
・ここに紹介した花が必ずしも見られなくてもガッカリしない方。
・山の掟として自己責任で歩ける方(危険箇所あります)。
・昼食を立ち食いする根性のある方

日程
・4月半ば~5月2週目までの平日が原則
・例外として当方の本業次第で土日でも開催の可能性があります(ただし、ゴールデンウイークを除く)。
・自然のことゆえ上記の日程がずれることがあります(直前に下見をします)。
・当日の天気が明らかに雨であることがわかっている場合は中止にします。

集合時間と場所ならびに解散
・東武日光駅に9:30集合。主催者の車で登山口に向かい下山後は15時頃、日光駅で解散します。
・参加者がお申し込み者だけの場合は8時台の集合も可能。

持参するもの
・昼食と飲み物、おやつなど(移動中、コンビニに寄ります)。
・登山に適したウエアと靴、雨具は天候にかかわらず必須。

参加費用(税込)
・当ペンションに宿泊する方→6500円
・当ペンションのリピーターさん→6500円
・日帰りで参加する、初めての方→7500円

主催と案内人
当ブログ管理人(ペンションはじめのいっぽ・波多江 定夫)

お問い合わせとお申し込み
電話の場合:0288-53-2122(22時まで)
ウェブサイトの場合は以下にアクセスして必要事項をお書きください。送信すると当方にメールで届きます。
https://littlefox.heteml.jp/pension/vacant/postmail/reserve.html

※花は標高の低い方から咲き始め、高い方へ移っていきます。したがって、なんらかの事情で途中で折り返すと花を観ることができない場合があります。
※登山届書を作成するため、出発間際に参加者全員の氏名、住所、生年月日、緊急連絡先などをご記入いただきます。登山届書は一部を案内人が携行、一部は車内の見える位置に置きます。


IMG_2332大きな洞窟の中にある観音様と対面するお客様

IMG_2381歩く足下にはカタクリも

IMG_2425トウゴクミツバツツジ

オオカメノキオオカメノキ

IMG_2469ヒトリシズカ

IMG_2365マイヅルソウ

IMG_2327山頂よりも眺めのいい日光連山が一望できる地

IMG_2123400年以上も前の修験の跡

IMG_2215猪の狛犬

お客さんの要望で案内した鳴虫山は雪が深く、思った以上に苦戦を強いられた。

2016年1月22日(金)
志度淵川堰堤~岩屋観音~P1058~(一般ルート)~鳴虫山~(一般ルート)~P1058~(一般ルート)~神ノ主山~有料道路下~志度淵川堰堤

これまで積雪ゼロだったのに今週だけで50センチ以上もの深さとなり、スノーシューも万全となった。明日、明後日はスノーシューツアーの予約が入っているのだが、実は今日もツアーだ。
ただし、スノーシューではなく、チェーンスパイクでの鳴虫山登山。

この時期だからスノーシューをお勧めしたのだが鳴虫山への強い思い入れがあるHさんのたっての依頼で、図らずも雪の鳴虫山に登ることになった。Hさんは昨年6月、クリーンハイキングに参加してくれた宇都宮在住の女性で、職場の同僚から“鳴虫山の良さ“、おそらくツツジの季節のであろうと思うが、を聞きどうしても登ってみたくなったそうだ。

鳴虫山は東武日光駅から800メートルという便利な位置に登山口がありまた、“ツツジの山“としての知名度があるため、ゴールデンウイークをはさんでハイカーがどっと繰り出し賑わうが、ツツジの季節以外は登る人は少なく、静かな里山登山を楽しめる。
あっ、里山と書いてしまったが登山口からの標高差は540メートルありこれは丸沼スキー場のゴンドラ終点駅から白根山に登るのとほぼ同じで侮ってはいけない。それに今日は一般ルートの内側にある尾根を歩くバリエーションルートを予定している。一般ルートの内側だから距離は短いのだが傾斜はきつい。
その代わり、一般ルートとは違った面白さがある。大きな洞窟の中に観音様があったり山頂よりももっと開けた展望地があったり、修験道として使われていた時代の石の祠があったりして、それらを見ながら歩けるのがバリエーションルートの楽しさだ。厳しいけれど。

ツツジの季節の鳴虫山はこちら


9:14
一般ルートとそれほど離れていない場所にバリエーションルートの取り付き点がある。
ちょっとわかりにくいが、一般ルート登山口手前の志度淵川を上流に向かって歩いた堰堤が登山口。

参加者のHさんは登山歴は少なくほとんどゼロといってもいいくらいだが、若さと熱意と根性と体力にものを言わせて雪の鳴虫山に挑戦する。

この尾根は取り付き点の急登を終え、傾斜が緩やかになったところ。
急登時は管理人が息絶え絶えで登ってるから写真など撮る余裕がない(^^)

この尾根の雪はすでに締まっていてとても歩き易いがいくらなんでも登山靴のままでは厳しい。
といってアイゼンは大げさだしスノーシューだと急傾斜は歩きにくい。ここはチェーンスパイクが威力を発揮する。

9:56
山頂よりも眺めの良い絶景ポイントまで来た。男体山から始まる日光連山が丸見え(^^)
厳しいバリエーションルートならではの特典である。

里山でも小動物は活動しているようで、これはリスの足跡。他にはキツネとシカの足跡が見られた。

10:27
鳴虫山と岩屋観音の分岐にある古い道しるべ。修験のために使われた道であることが石柱の古さからうかがえる。
三角形の石柱には左いわやのかんのん、右なきむし山と刻まれている。

観音様の洞窟は道しるべから見て南東の尾根の末端にある。
が、そこが洞窟であることは近づいてみなければわからない。ここにバリエーションルート歩きの際の読図の必要性がある。

ありゃ、なんだこれは?
小動物の足跡はいくつか見たが、これは動物にしては珍妙だ。
あんた、1本足のお化けかい?(^^)
小動物以外、といえばあとは鳥しかない。キジバトかカラスか?

ピーク1058直下になると傾斜はより厳しくなる。
この辺で積雪は30センチ。膝まで潜る雪に一歩、足を出すのに数秒かけて苦戦しながら登っていく。
Hさん、きっとへこたれるだろうと思っていたのだが、なんら問題なし。

12:26
ようやくピーク1058に達した。このロープの先が一般ルートで鳴虫山山頂へはもう少し。

一般ルートには新しい踏跡が付いている。
踏跡の大きさから察して靴は男女のものだ。ただし、歩いた時間差まではわからない。
管理人とHさんが山頂を目指して登っていると下ってくる女性とすれ違った。小さい踏跡の主であろう。独りだ。
踏跡があると登るのが多少楽になる。その女性にお礼を言って別れた。

13:19
思いの外、深い雪に手こずったがなんとか山頂に立てた。
低山とはいえ、ここまで標高差で540メートル登った。Hさんにとっては本格的な登山しかも、紛れもない冬山に登頂し、喜んでもらえたのは言うまでもない(写真の人物は管理人)。

さて、下りをどうするか?
山頂から西へ下って修験道にある化星宿を経由して戻るかどうか、重要な判断を迫られる。
急な下りが続くし尾根は細い。危険性は上りどころではない。
管理人ひとりならいざ知らず、お客さんがいるので安全第一でいきたい。
時間が迫ってきたことだし一般ルートで神ノ主山(こうのすやま)経由で下山することにした。

鳴虫山は展望に恵まれていない。
バリエーションルートの展望地→山頂→神ノ主山という順で、他は木々の間から日光連山が拝める程度。これは神ノ主山からの眺め。
女峰山と赤薙山は見えるが男体山は木にじゃまされて頭しか見えない。

神ノ主山は下山ルートの中間に位置するのでこれより下は積雪がぐっと少なくなる。
そこでHさんに断り管理人のわがままで、雪がなければ歩けないルートに付き合ってもらった。こみ入った桧林を強引に突っ切って志度淵川堰堤に出ようというものだ。
急な下りがあったり斜面のトラバースがあったりで、Hさんには怖い思いをさせた。

宇都宮と日光を結ぶ有料道路まで来た。
ここまで来ればもう安心。

15:50
堰堤のすぐ近くに出た。地図を見ないでかなりいい加減に歩いたがなんとか無事に下山できた。

GPSで今日の記録を見ると、歩行距離6.25キロメートルに対して所要時間は7時間。なんと、時速1キロに満たない。あえてゆっくり歩いたわけでなく、一生懸命努力した結果がこれだ。
膝まで潜ってしまうほどの雪山登山ゆえ、これで十分、満足すべきであろう。

管理人の予想よりも雪が深く下山ルートに考えていた化星宿へは行けず、山頂からは一般ルートで帰ってきた。それでも7時間というのはツアーとしては長すぎだ。脚力の弱い人であれば耐えられるものではない。

自転車通勤に加えて趣味でヒップホップをやっているというHさんは、脚力も心肺能力も抜群で、管理人でさえ厳しいと感じている鳴虫山のバリエーションルートを、楽しみながらやってのけたのには感服する。
あそらく今日、覚えた感覚はHさんの一生を左右するであろう予感が管理人にはする。より高く、より難しい山に挑むHさんの姿を想像してしまう。

今年の無事を祈願しに、修験道を歩いて鳴虫山の観音様へ。

2016年1月1日(金) 天候:快晴、気温:プラス3~5度
志度淵川堰堤~展望地~岩屋観音~P1058~鳴虫山~合峰~化星の宿~銭沢不動尊~鉄塔~愛宕の猪像

新年早々、古賀志山の岩場で怪我でもしたら縁起が悪いと思い、元旦の今日は近場の鳴虫山をおとなしく歩くことにした。

幸い、これまで古賀志山では事故を起こしていないがテンション上昇ぎみの管理人ゆえ、今後、どのような事故を起こすかわからない。そこで安全祈願を、とは思うものの神社やお寺に事欠かない日光に住んでいて、東照宮などは大混雑するのを知っているからわざわざ出かける気にはなれない。そもそもこの歳になるまで安全祈願などやったことがないのだ。やり方もわからない。
昨年は100日ほどを山で過ごした。今年も同じくらいの日数を費やすつもりなので、万一に備えてこのへんで安全祈願をしておきたい。

で、どこでなにをすればいいのだろう?
古賀志山にはあちこちに祠や社、石仏があって信仰の対象になっている。そこで手を合わせればいいのだろうか。でもせっかくなら地元の山にあるそれら信仰物の前に立ってやりたいものだ。
身近なところでは鳴虫山に観音様や修験僧が崇めた祠がある。そこなら観光客は来ないので混雑はない、というか管理人の他に人は絶対に訪れっこないと自信をもって言える(^^)

観音様へ行く途中、鳴虫山に1カ所だけなにも遮るものがなく日光連山を一望できる、お勧めの場所がある。昨夜は管理人が住む霧降の麓でも数ミリほど雪が積もったので、もしかすると日光連山は冠雪しているかもしれない。

DSCF6431観音様はそこからさらにバリエーションルートを登ったところにある。もちろん、観音様に安全を祈っただけで引き返すつもりはない。鳴虫山の楽しさはそこから先の急登、修験道を歩くことにある。

では天気もいいことだし、年の初めだから良い思いをして帰ってこよう。
最後に地図を掲載しておいたのでご参考に。


DSCF639008:13
正月で行政機関が休みなのを利用して車は旧日光市役所の駐車場に置き、登山口の志度淵川堰堤へ歩いて向かう。この駐車場は下山口とした。
おそらくこれから初詣の車で満杯になるであろう。

DSCF639208:20
昨年、工事が完了した志度淵川(しどぶちがわ)の巨大堰堤。ここにも駐車スペースがある。
今日は鳴虫山のバリエーションルート歩きなのでここから正面に見える山に入る。道は地理院地図に描かれていない。

DSCF6393昨日の降雪で1センチほど積もっているので、ここで早くもチェーンスパイクを着けた。
また、ルートは部分的に霜柱が立っていたり凍結しているから滑り止めは必須。厚く堆積している落ち葉も斜面では大敵だ。
チェーンスパイクはこの後、山頂直下の階段を除いて着けっぱなしだった。

DSCF6396かつて鳴虫山が修験の場として使われていたことはこれまでのブログで紹介してきた。
池田正夫著「日光修験・三峰五禅頂の道」によれば管理人が写真を撮っている場所はすでに修験道で、ここから見える鬱蒼とした杉林(昔はそうではなかったはず)へと続いている。

DSCF6398同じ場所から帰路に使う尾根が見える。
あの鉄塔の下をくぐって駐車場に戻る予定。

DSCF6402登り始めて10分ほどすると割と明るい杉林に変わる。

DSCF6406この斜面を乗り越えたところが展望地だ。

DSCF641208:50
歩き始めて20分で展望地に着いた。
尾根の北側が伐採されていて遮るものなく日光連山を眺めることができる。
鳴虫山ではあとにもさきにもこれだけの展望が得られる場所はここ以外にはない。
中央やや左が女峰山で中央が赤薙山からの稜線、右端が赤薙山。

DSCF6414男体山。
この山の裏手が戦場ヶ原や湯元といったスノーシューのフィールド。
この分だとまだスノーシューができるほどの積雪には至っていないと思う。

DSCF6410左から男体山、大真名子山、小真名子山、女峰山。

DSCF6416今日、最初の目的地の「岩屋観音」への尾根道。
緩からず急からず、息が上がらない程度の傾斜だ。

DSCF641809:05
道はやがて別の尾根、「中ソネ」と合流する。
そこに道しるべがある。

DSCF6421これがそう。
池田正夫著「日光修験・三峰五禅頂の道」によれば
道しるべには「右なきむし山」、「左かんおん堂」と刻まれているとある。
そんな予備知識で見てみるとたしかにそう読める。
かんおん堂とは、これから訪ねる岩屋観音のことだ。

DSCF6425道しるべのある尾根を左(東)に少し進むと右へ別の尾根が張り出している。その尾根は短く杉の木の奥にある広葉樹のあたりが盛り上がって見える。
あの地面の下に大きな岩が隠れていて、その岩が洞窟になっている。
初めてここに来たときはそれがわからず、ウロウロしたことがある。

 

DSCF6429広葉樹の右手から斜面を左回りに下ると岩の全貌が明らかになる。
この岩の谷側が洞窟の入口で、中に観音様が鎮座している。洞窟は大人が立って入れるくらい大きい。

DSCF6431洞窟は真南を向いていて陽がよく当たるので、内部は明るい。灯りで照らさなくても奥に鎮座している観音様が見える。
台座の上に座っているので正確には「観世音菩薩座像」というようだ。奉納は江戸末期と同著に書かれている。
ここで昨年の無事を感謝するとともに、今年も事故なく山を歩けるようにと手を合わせた。ここへはこれまで何度も立ち寄っているので観音様は管理人の顔を覚えてくれているはずだ。

DSCF6434洞窟内から外を眺める。
観音様はなにを見ているのだろう。
管理人、特に信ずる宗教はないが“神頼み”はよくする。古賀志山の岩場から降りられなくなった場合など、神頼みすると気持ちが落ち着くから不思議だ(^^)
ちなみに、正面に見える稜線が地理院地図にある正規のルート。

DSCF6439観音様をあとにして鳴虫山へと向かうことにした。
中ソネまで戻って南下して、御幸町からの一般ルートへと向かう。
葉が落ちて見通しが良くなった中ソネ。

DSCF6441さあ、これからが往路のハイライトとなる(^^)
30度もある傾斜をずり落ちないよう、自分自身の力で支えながら一歩一歩着実に登っていく。
ハイライトというのはその斜度だけでなく、春はこのルートにカタクリが咲き、ヤシオツツジが咲くことも指している。

DSCF644610:03
ここで御幸町を登山口とする一般ルートに合流する。ロープがあるが一般ルートを歩いてここまで来た場合の、こちら側への立ち入り禁止用のロープだ。

DSCF6455一般ルートはところどころ、視界が開ける場所があって日光連山を拝むことができるが、展望地からの眺めのようなわけにはいかない。
それにグリーンシーズンは葉が茂って視界は悪くなる。

DSCF645010:20
着いた。
歩き始めて1時間50分。岩屋観音で時間をつぶしたのを含めるといいペース。

DSCF6456鳴虫山山頂に人は、、、もちろんいない。
元旦だものな(^^)
菓子パンをかじって次の目的地、化星宿へ行こう。

DSCF6472山頂の向かい側(北北西)のルートは合峰を経由して憾満ヶ淵へと下山する。いきなりこのような急な階段が待ち受けている。
次の目的地、化星宿は合峰から分岐するバリエーションルートを進む。

DSCF6480合峰手前の尾根に先ほどと同じようにロープが張ってある。
このロープから先も修験道になっていて滝ヶ原峠へと向かっている。いつかは歩いてみたいものだ。

DSCF6476ロープを左に見て一般ルートを進んでいく。
青空と落ち葉の道、冬のトレッキングルートらしくて管理人、好きだなぁ。

北北西 11:00
合峰に到着。
石の祠がある。祠は男体山を向いて建っている。男体山も修験の場であったから、祠は修験者を見守る位置にあり、修験者が祈る向きがこの祠だったのかもしれない。
ここで一般ルートと別れてバリエーションルートで次の目的地、化星宿に向かう。

DSCF6488バリエーションルートの入口には注意を促す表示とともにロープが張り巡らされている。
新しい「山と高原地図」にはこの先の銭沢不動尊へのルートが書かれているため、歩く人が多くなったのかもしれない。
ここを下っていくと枝分かれするいくつもの尾根があるので、たしかにわかりづらい。本来歩く尾根と違う尾根に入るとそれは途中で切れ、必ず沢に落ち込むことになる。

DSCF6490銭沢不動尊への方向を示す道標。現地までこれと同じものが3つある。

DSCF650011:36
修験の跡とされる「化星宿」の金剛堂。夏と冬の修行の場になっていたらしい。稜線上にある。
ネットの情報では化星宿の化星は“かせい“、“きせい“、“きしょう“、宿は“しゅく“、“やど“などと表記されていて管理人にもどれが正しいのかわかっていない。
いずれも「日光修験・三峰五禅頂の道」を基にしてネットに広がったものと思う。
また、同著には化星宿と同じ場所を「気生ノ宿」とも記載してあるので修行の年代や季節、修行僧によって呼び名が違うのだろうか。

DSCF6506ここが宿の跡。
金剛堂のすぐ先に平らな面があってそこが修行のための宿だったらしい。左側(西)が斜面になっていて日光連山から吹き下ろす風を避けられるような立地だ。

DSCF650911:51
化星宿の稜線を北に向かって歩くとやや東に分岐する尾根がある。そこを300メートルほど下ると広葉樹に隠れて石祠の屋根が少し見える。
木の反対側に回り込んで全体を見るとそれも金剛堂だ。
中には浮き彫りされた像がある。観音様ではないようだ。
なお、この金剛堂の手前にそれほど大きくはないが、鳴虫山には珍しく露岩がある。同著によるとそれは馬頭岩というそうだ。

DSCF651212:06
元の稜線に戻って北上すると合峰で見たのと同じ銭沢不動への道標があるので、本線から外れて尾根を降りていく。

DSCF6518尾根を降りていくと右手に深い沢があってそこを降りるよう、道標の指示がある。道標の手前にも深い沢があるがそこではない。
落ち葉が厚く堆積し、その下には大小の石と枯れ枝が隠れている。不用意に足をつくと滑って尖った石の上に尻餅をつくことになるから、慎重すぎるほどゆっくり降りたほうがいい。

DSCF6522これが銭沢不動尊。
火防(=ひぶせ、防火のこと)の神様だそうだ。
ここでこれから先のことを考えて大休止とする。
ここに至るまでガレた沢を落差にして110メートル降りた。元の稜線に戻るのにその沢を登り返すのは苦痛なのでどうせなら別のルートで稜線に戻りたい。
それもまた苦痛を強いられることから、ここで力を溜め込んでおく必要がある。
ちなみにこの沢沿いはネコノメソウの宝庫になっている。花好きの方にはぜひお勧めしたい場所だ。

DSCF6528銭沢不動尊は防火の神様にふさわしく、不動明王が祀ってある。
よくある不動明王像は鬼のようなとても怖い顔をしているが、この像は丸顔でどちらかといえばユーモラス。

DSCF6541さあ、これから30度もある傾斜を登って元の稜線に乗ることに。写真だと再現できないがそれはものすごい傾斜。

DSCF655013:54
元の稜線に乗ったらピーク869の松立山を経由して稜線をずっと辿っていく。
やがて朝、登山口から見上げた送電線の鉄塔にぶつかる。ここも眺めがいい。
このまま下っていけば迷わず旧日光市役所に着く。いや、その前に見ておきたい場所がある。

DSCF655614:15
旧日光市役所裏手の愛宕山。
ここに馬に乗った勝軍地蔵が祠の中に祀られている。
前に見たときは祠の脇に置かれている仁王象は祠を守るように前面に置かれていたが、工事が始まるのかここに寄せられている。

DSCF6558猪の狛犬。
仁王象と同じく本来の場所から移動して祠の脇にある。
狛犬は犬や獅子とは限らないようでこのように猪のこともあるようだ。

DSCF656214:22
愛宕山から5分ほどで下山口の観音寺薬師堂に着いた。
ここは目の病を治してくれる薬師如来が祀られているそうだ。目ではなく頭ならいいのにな(^^)

map今日のルートは地図に描かれた一般ルートの内側を歩く、いわゆるバリエーションルート。一般ルートに比べると距離が短い分、傾斜が厳しい。最大斜度は30度にもなる。
健脚の方には満足できるものと思うが、脚力が普通レベルの方だと泣きが入るであろう(と思う)。特に下りは滑落に注意。
※赤い線が歩いた軌跡。地図に道が描かれているわけではありません。

graph登山口から山頂までの標高差527メートルに対して、ルートのアップダウンのうち上昇分を足した、累積標高は1123メートルになる。
鳴虫山は日光山域では低山(1100M)だがなかなかどうして、厳しさの点では他に負けていない。
日光で最高峰の白根山の標高は2578メートル。しかし、一般ルートの菅沼口から山頂までの累積標高は1111メートルだから今日、管理人が歩いた鳴虫山と変わらない。
山を楽しむには標高だけで選ぶべきではない、とつくづく感じる年の初めの山歩きであった。

和の代から三ノ宿山へ修験道を辿って薬師如来にご挨拶。

2015年12月02日(水) 天候:晴れのち曇り、気温:6~10度
和の代(やしおの湯)~鉄塔(855M)~P1047(三角点)~P1158(ここから修験道)~P1188~三ノ宿山(1229M)~金剛堂~三ノ宿山~P1188~P1158~P1051手前尾根を下って県道77号線~和の代

出発間際になるまでコースが決められなかった。
先月27日に発症した右膝の腸脛靭帯炎はお尻から太腿にかけてストレッチをおこなうことで、自宅の階段を下るのは大丈夫になった。もしも治っていなければ階段を下るだけでも痛むから、ストレッチの効果はあったようだ。
とはいえ本当に治ったかどうかを確かめるには階段を数段下っただけではわからないので、実践で試してみる必要がある。腸脛靭帯炎は管理人の場合、激しいアップダウンがあってなおかつ、距離が10キロを超えたあたりから発症することが多いので、昨夜はその条件に合致したコースをいくつか候補に挙げたのだがどれもすべて行ってみたいので決めるには至らず、考え疲れていつものことながら酔いにまかせて寝てしまったw

どうすっかなぁ、腸脛靭帯炎を発症した古賀志山で同じルートを歩いてみるという手もある。そうすればストレッチの効果がよりハッキリする。
昨年10月、鳴虫山から火戸尻山(ほどじりやま)に行ったときは迷いに迷って11時間もかかったので再挑戦してみたいし霧降高原の大山から下山するときも腸脛靭帯炎で辛い思いをしたしなぁ、もう一度歩いてみたい気がする、と欲は次から次へと出てきて決めかねたのが昨夜であった。

どうせ仕事は暇なんだから順番に消化していけばいいものを、計画能力が欠如する性格だけにいざ決めようとすると心がぐらついてしまう管理人なのである(^^)
それにしてもなんだなぁ、上に挙げた候補はどれも千メートル級の低山、古賀志山に至っては600メートルにも満たない。日光には2千メートルを超えるいい山がたくさんあるというのに、今年は低山ばかり狙って歩いている。

低山、それは管理人にとって、歳とともに高まっていく山への高度な欲求を満足させてくれる魅力をもつ存在だ。これまで2千メートル峰しか眼中になかった管理人にとって低山は、バリエーションルートがあるので歩く楽しみが大きいし、そのバリエーションルートは1本のルートしかない2千メートル峰にくらべて、難易度が高く感じる。
地図に道が描かれていないので尾根を歩いていたらその先、いきなり崖になって慌てる。迷いやすいし滑落や転倒に怯えながら歩かなくてはならず、それはピークを目指して明確な道をひたすら登り続けるのとは違って緊張感を持続させる力を必要とする。
累積標高でいえばルートの採り方次第で白根山や男体山に勝る場合があって体力を使い果たすほどだ。
それらが管理人の欲求に合っているのであろう、厳しいけれど達成感が得られる。

さあ、どうしよう。今日のルート。
4時に目覚めたので微睡みながら考えたのは、昨夜の候補で迷うならばそのどれでもないルートにしてはどうだろうかということ。
冬枯れで見通しが良くなるだろうから、地図に道が描かれていなくても踏み跡を見つけやすいのがこの季節だ。そうだ、これまでまだ歩いたことのないルートに挑戦してみよう。和の代から三ノ宿山を経て薬師岳に至る道があるのを思い出した。一部はかつて修験道として使われていた道だ。
そうと決まったら微睡んでいる時間はない。急ごう。


DSCF56718:20
今日の登山口は日光市営「やしおの湯」がある和の代。路肩に十分余裕がある道に駐めて歩き始める。
登山口に向かったものの腕時計をしてくるのを忘れて車に戻る。
腕時計は普段、使う習慣がないので車に置きっぱなし。したがってよく忘れる。

DSCF5672送電線の巡視路の入口が登山口を兼ねているので鉄塔めがけて傾斜を登っていった。
が、ここで眼鏡を掛け替えてくるのを忘れてしまった。普段は遠近両用を使っているが山歩きの場合は近視用のサングラスに替える。遠近両用だと足下がぼやけるからだ。
立て続けに二度の忘れ物。老いを感じる管理人であるww

DSCF5676地図には送電線の下を二回、くぐるようになっているがこれが一回目。歩き始めてすぐのところにある。右に見える山に向かって進んでいく。

DSCF5678水路を渡る木橋だが地図にはここまで詳しく描かれていない。
地図では尾根を歩くようになっているので橋を渡り、尾根の始まりを探して斜面を登っていく。

DSCF5679ありゃ、行き止まりかな? 水力発電の建物だ。
よく見るとフェンスの手前に道があるので登ったところ、そこが尾根の始まりであった。
余談だが日光は水が豊かで地形に高低差があるので水力発電所が多い。東電のもあるが民間のもある。

DSCF5680落ち葉が分厚く積もっている。
傾斜もきついしこれは滑りそうだ。

DSCF5682ここでチェーンスパイクを装着し滑り止めとする。

DSCF5684尾根に乗ると日光連山を一望できるようになったが木々の枝にじゃまされて絶景とはいかない。落葉前だと隠れて見えないのではないだろうか。

DSCF56889:02
ふたつ目の送電線をくぐる。

DSCF5689眼下に古河の町(正式には「清滝」)が見える。古河とは古河電工グループのことで旧日光市一の大規模事業所だ。かつては隆盛を誇ったと聞く。

DSCF5696ここまで傾斜30度という凄まじい登りの連続で来たが、ようやく一息つける。
ここで道は二手に分岐する。踏み跡をそのまま進めば三ノ宿山へ行くが地図を見るとここに三角点があるはず。

DSCF56979:41
三角点は分岐を東へ50メートルほど進んだところにあった。
地図によれば分岐から先はピーク1158、ピーク1188を通過し、三つ目のピーク1229が三ノ宿山となっている。
各ピーク間はアップダウンはあるもののそれほど厳しくはないようなので安心した。

DSCF5701尾根上にあったシカのぬた場。
水が溜まっているときは水を飲み、泥の状態のときはここに寝そべって体に付着している寄生虫などを落とすらしい。

DSCF5704地図の通りの歩きやすい緩やかな尾根道。

DSCF570710:22
ここでも道は分岐している。
地図で確認するとここはピーク1158で今日の予定のルートでは分岐を直進(南西)すると三ノ宿山への修験道。東(写真の左)へ向かっている道はピーク1051へ続く修験道のようだ。

DSCF5709ピーク1051への道にはリボンがついているので使われてはいるらしい。
帰りはこの道を使うのもいいかも?

DSCF5716踏み跡は笹に被われてきたがくるぶしくらいの背なので歩くには差し支えない。ピーク1047までの急傾斜で時間をとられてしまったのでどんどん進む。

DSCF5719堆積した落ち葉のほとんどはミズナラなのでいつかは見られるかと思っていた。熊棚だ。

DSCF5724うふっw、なんとなく古賀志山を思い起こすような岩。

DSCF572911:16
歩き始めて2時間45分。忘れ物をしたり急登で歩みが遅かったりしたがここまでなんとか無事に来ることができた。

DSCF5730山頂は南北に100メートルもある広い笹原で、ピークという感じはしないが気持ちがいい。展望はそこそこだが緑の季節になると臨めないかも。

DSCF5731山名板は二箇所に別れて計、3枚。新旧、混じっている。
さて、今日の目的はここの他に修験時代からある石の祠を探すこと。
池田正夫著「日光修験・三峰五禅頂の道」によれば、ここから次のピーク1286へ行く途中の稜線上にあるらしい。

DSCF573711:33
急傾斜の稜線を降りていくと右手に祠があった。石板が格子状に二箇所、開放された造りになっている。

DSCF5740石板の開口部は5センチほどで陽の光が届かず、中が見えない。ヘッドランプで照らすと小さな像が浮かび上がって見えた。
管理人の読み間違いがなければ、像は薬師如来座像と理解する。

DSCF5742薬師如来座像の50メートルほど先にも祠があるが三面、囲われていて稜線からは中が見えない。
南斜面に回ってみると残る一面に石板を浮かし彫りした像があった。
著書によるとこれは金剛堂とある。

DSCF5744浮かし彫りされた像。両手を合わせている。この像は観音様だろうか。

 

DSCF5749すべて本の受け売りになるが、ふたつの祠がある場所から南斜面を見下ろすと、急傾斜の下に日当たりのいい平らな部分がある。
修験がおこなわれていた時代、ここに宿があったとされ、それを「三ノ宿」というらしい。
昔のことだから雨風が凌げる程度の質素な小屋であったことが想像できる。ここでの修行は夏だったそうである。
そして厳しい修行の折にこの宿から仰ぎ見たのがふたつの祠の像だったのであろう。

DSCF5757往きと帰りに見る景色は異なる。
日光連山は木々の枝の間からでしか見ることができなかったが、帰りに一箇所だけ、遮るものなく見えたのが男体山である。左の裾野には白根山が小さく見える。

DSCF576013:00
往きで通過したピーク1158を東に折れてピーク1051へと修験道を歩くことにした。
等高線の間隔が広いので歩き易いかに思えた尾根であったが、なかなかどうして。歩き易かったのは写真のように始めのうちだけで、先は等高線以上の急傾斜であった。
最後に急登攀しなくてはならないピーク1051を目の前にして気持ちが折れ、別の尾根をとっとと降りる管理人であった。

DSCF5762傾斜は緩くなり地図にある沢の流れが聞こえてきた。

DSCF576713:58
沢と出合う。
さて、このまま左岸を進むべきか渡渉して右岸を進むべきか迷うところだ。
幸い、川底は浅くどこでも渡れそうなので流れに沿って下っていくことにした。

DSCF5768右岸の斜面上に石積みの擁壁が見える。車道が近い証であろう。
ここで渡渉してあの擁壁の上に乗った。

DSCF577214:20
おぉ、ガードレールが見えたぞ。

DSCF5776車を置いた和の代と小来川(おころがわ)を結ぶ県道に出た。
ちなみに、ピーク1051を超えて修験道を歩いても県道と交わるがこのずっと手前、滝ヶ原峠に出る。

DSCF577714:43
県道をてくてく歩いて車を置いた和の代、「やしおの湯」に到着。
膝の痛みが出ることなく無事に帰って来れた。

DSCF5779せっかくだから汗を流して帰ろう。
日光市民で65歳以上の老人は200円で利用できる。自宅の風呂を沸かすよりも安い(^^)

map2帰りの一部は車道歩きとなったが、なかなか歩き甲斐のあるルートであった。
急傾斜あり枝尾根ありやせ尾根ありで、管理人好みのルートだ。できることなら和の代をスタートして三ノ宿山を経て薬師岳まで(あるいはその逆ルート)歩きたいところだが、帰りの足がない。
車を2台であるいは自転車を置いておくという方法が考えられるが、今のところそれは望み薄だ。
といって往復しようとすれば20キロにもなるからさらに遠のいてしまう。
が、夢として持ち続けよう。

ヤシオツツジ咲く鳴虫山は快適なお花見ツアーとなったが、厳しいバリエーションルート歩きでお客さんには筋肉痛を強いたかもわからないw

2015年04月28日(火) 鳴虫山
天候:快晴、気温:25度

20150428_151633_Rこの時期、ヤシオツツジを見るには丸山か鳴虫山のどちらかになるわけだが鳴虫山は23日にWさんと歩いてアカヤシオが満開であることを確認済みだ。
が、なにしろコースが厳しい。一般ルートよりも距離が短い分、バリエーションルートの傾斜はきつく30度もあるから登山の域を超えている。
そこで鳴虫山よりも傾斜が緩い丸山はどうかと思って下見に訪れたのが26日だった。まだ雪が残る丸山は期待が外れアカヤシオはまだ堅い蕾で10日ほど早いことがわかった。そのような下調べもせずにお客さんを連れて行ったらお客さんの期待を裏切る結果になってしまう。

丸山がダメだとなれば鳴虫山しかないがヤシオツツジは急峻な斜面に育つ性質を持つので、間近に見ようとすればあの急傾斜を登るしかない。
今日のお客さんのTさん、Sさんはスノーシューではなんども同行し、脚力はわかっているつもりだが鳴虫山の傾斜はスノーシューのフィールドとは様子が違って厳しく、苦戦を強いてしまいそうだ。
まぁでも大切な常連さんなので時間無制限、花を探しながら眺めながら、時速1キロのペースで登れば大丈夫だろう、そう勝手に決め込んでこれまで健脚のお客さんとしか行ったことがない、鳴虫山バリエーションルートに挑むことにした。
もうひとり、Tさんの仕事仲間のYさんは2月にスノーシューツアーに参加したばかりだが、脚力抜群であることを把握済みだ。まったく問題ない。

正直に言ってしまうと管理人はヤシオツツジ盛りの鳴虫山にはこれまで行ったことがない。行くのはいつも盛りを過ぎたGW明けだ。理由は混雑を避けるためだ。
昨年、鳴虫山が修験道として使われていたことを知ってから興味を持ち、頻繁に歩くようになった。修験道は地図に描かれていないから厳しい。だから一般向けルートにはなり得ない上に、ヤシオツツジがじつに多いのだ。これなら盛りのヤシオツツジを観るにも混雑は避けられる、という確信を持った次第だ。

Tさん、Sさん、Yさんには少し厳しい思いをさせてしまうけれど公園のお花見とは違う、自然のフィールドで花をたっぷり楽しんでいただきたい。


IMG_2327標高760メートルにあるこのルートでもっとも展望のいいところ。
遮るものがなく日光連山が一望できる。

IMG_2330さらにすすむと古い石柱があるので岩屋観音へと進路を変える。

IMG_2333大きな岩をくりぬいたと見られる洞窟があり、中に小さな観音像が鎮座している。

IMG_2336これが洞窟内の観音様。中はかなり広い。

IMG_2345この辺りはアカヤシオはすでに終わっていて、いまはトウゴクミツバツツジが見ごろを迎えている。

IMG_2340ヤマツツジは蕾が大きくなりあと数日で開花しそうだ。

IMG_2347おぉ、シロヤシオが開いてるぞ。ちょうどいい日に来た。これもお客さんの選択眼というものだろうか。

これにアカヤシオが加われば言うことなしだが、同じ標高だとアカヤシオが咲き終わってからシロヤシオという順なので、2つ同時に見ることはできない。

IMG_2354いま、鳴虫山に咲いているすべての花を観るにはこんな細い道を歩いたり、、、

IMG_2355こんな急斜面を登ったり、、、

IMG_2356それでようやく、花たちに出会える。

IMG_2361バリエーションルートでもっとも傾斜の厳しいところ。写真だと高度感が表現できないが、傾斜は30度もあり登っている人でなければ厳しさはわからない。

IMG_2365マイヅルソウ。
23日も同じ状態だったので開花は5月になってからかな?

IMG_2381カタクリは終わりに近いが探せばまだ見ごろなのが見つかる。

IMG_2370標高1030メートル付近。
まだ見ごろのアカヤシオと出会えた。

IMG_2387アカヤシオを通して男体山や女峰山など日光連山を見渡せる。

IMG_2390IMG_2396

IMG_2397アカヤシオは山頂に近づくにつれて数が多くなりなおかつ、見頃感が増す。
斜面にはカタクリもたくさん咲いている。

IMG_2404ヤシオツツジを観賞しながら疲れないようにゆっくり歩き、3時間10分かけて山頂に着いた。
花がない時期だとここまで2時間もかからないから、今日は特別だ。登山というよりピクニックかな(^^)
今日のお客さんは古い常連のTさん(左)と同僚のYさん(中)、Tさんのママ友のSさん(右)。

IMG_2405快晴無風、気温は25度を超えている。
が、湿気がないためかうっすらと汗をかく程度で、とても快適であった。
さあ、ここで昼飯としましょう。

IMG_2407ここまで来るのに全員、管理人が所有するチェーンスパイクを装着した。
管理人が装着しているのはモンベル製だがお客さんに貸したのはメーカー不明、中国製だ。モンベル製の1/4以下の価格だったのでダメ元で買ってみたが、登攀能力はあまり変わらなかった。
心配は耐久性だ。ちなみにCE(基準適合)マークは付いてない。

IMG_2413下山も同じように傾斜が厳しいバリエーションルートを使う。ここ合峰から入る。

IMG_2417これは斜面を登っているのではなく、下っているところ。
恐怖心を和らげるのと安全を確保するには後ろ向きで下るのもいい。

IMG_2425IMG_2431
咲いたばかりとみえるトウゴクミツバツツジ。色が濃く見応えがある。

IMG_2434化星ノ宿あるいは気星ノ宿と呼ばれる修験跡。

IMG_2443IMG_2444
ここのシロヤシオもまた見事だった。

IMG_2445トウゴクミツバツツジの葉が3枚なのにたいし、シロヤシオは5枚の葉を持つことからゴヨウツツジ(五葉躑躅)とも呼ばれる。

IMG_2452ツボスミレの群落。

IMG_2455Tさん曰く、下りでもっとも怖かったという幅1メートルくらいのやせ尾根。木の根が露出しているため歩きづらいのと両側は深い谷になっている。
怖い気持ちはよくわかります。

IMG_2460恐怖と闘ったあとのご褒美はこの景色だ。
始まったばかりの新緑とトウゴクミツバツツジの色合いがなんとも素晴らしい。

IMG_2469最後の目的地、愛宕の狛犬に向かう道は深いヒノキ林。陽も差さないほどのうっそうとした林内にも小さな植物をたくさん見ることができる。
これはヒトリシズカ。
仲間に花序が2つのフタリシズカというのもあるが花はまったく違う。ちなみに花序が3つのもあるがサンニンシズカとはいわない。

IMG_2471愛宕の狛犬だがここのは犬ではなく、猪(イノシシ)である。

IMG_2476エイザンスミレだ。奥日光でも珍しい花とされているだけに、こんなところで見られるとは思ってもいなかった。
エイザンという名は比叡山が由来らしい。

IMG_2478ニンジンに似た葉っぱをしたセントウソウ。3ミリほどの小さな花をたくさん付ける。

60代の男二人、けなげにもアカヤシオを愛でに鳴虫山へ行く。が、ルートは厳しいバリエーションルートを使った。

2015年04月23日(木) 鳴虫山バリエーションルート
天候:晴れ、気温:20度

下界ではサクラもすっかりなくなり春爛漫といったところだが、日光はまだ暖房が必要だし管理人などいつになったら保温タイツが脱げるのかと、気温が上がるのを待っている始末だ(^^)
四方を山に囲まれた日光には下界でよく見るソメイヨシノはなく、春を告げるのはサクラの代わりにヤシオツツジ中でも、薄いピンクの花を咲かすアカヤシオの開花によってだ。
しかし、このアカヤシオ、平地では見ることができない。山の斜面に育つ性質をもつからだ。

日光市街近くで見られるのはあそことあそこ、あそこにもあるなぁ、と秘密めかして書いてしまったが、一般的には日光駅から歩いて行ける鳴虫山が有名だ。季節を迎えると週末などアカヤシオ目当てのハイカーで狭い山頂がいっぱいになるほどの人気の山である。
だから管理人は平日(仕事柄)のしかも、盛りを数日過ぎてから行くようにしている。

昨年、鳴虫山の行者道に興味を持ち、池田正夫著「日光修験・三峰五禅頂の道」に紹介されているルートを歩くようになったのだが、このルートにアカヤシオとシロヤシオが数多く生育していることがわかった。
これなら花が盛りのときでも混雑を避けて観られるな、そう考えていたところへ常連のWさんから鳴虫山へのお誘いをうけた。渡りに船とばかりに快諾したのは言うまでもない。

山頂に達するのに一部は正規ルートを歩くしかないが、それは全体の1/6くらいの距離で他は地理院地図に道が描かれていないバリエーションルートを歩くことにした。
ただしこのルート、正規ルートに比べると距離が短い。言い換えれば距離が短い分、同じ標高差を登るには傾斜がキツイといえる。両手両足で登らなくてはならない場所があるし、立木につかまって登る場所もあったりして、楽しくも厳しいのだ。
60代男の二人旅、さあどうなることやら。

IMG_202008:33
鳴虫山バリエーションルートの取りつきはここ、志度淵川堰堤だ。
といっても地図に記載がないからわからないと思う。

IMG_2023枝打ちされたスギ枝が堆積し足に絡みつく急傾斜が終わると快適な尾根に乗る。

IMG_2024うっそうとした杉林の中に、一箇所だけ展望が開ける場所がある。この斜面を上がったところだ。

IMG_202508:59
男体山を起点とする日光連山が一望できる。

IMG_203109:11
尾根道をさらに歩くと古い石柱と出会う。
左面に「左いわやのかんのん」、右面には「右なきむし山」と彫られている。
まずは岩屋観音に向かう。

IMG_2033管理人はすでに5回来ているので迷うことはないが、念のために記録しておくと岩屋観音は石柱の位置から見て北東の方角だ。

IMG_203609:14
ここが岩屋観音。立派な洞窟である。

IMG_2038人が立って入れるほどの高さがあり、中に観音様が鎮座している。

IMG_2046岩屋観音から先、標高が上がるにつれてアカヤシオが目立ってくる。

IMG_2055カタクリもちょうど見ごろを迎えている。

IMG_2058マイヅルソウも、、、

IMG_2061木々の葉はまだ出ていないのでアカヤシオが目立って美しい。

IMG_2075お次は男体山をバックに。

IMG_2079鳴虫山山頂近くの登山道にもカタクリが。踏んづけないように注意して歩かなくては。

IMG_209310:36
傾斜の厳しいバリエーションルートであったがアカヤシオを愛でながら男二人、無事に山頂に到着した。

IMG_2096山頂からも日光連山が一望できる。正面に見えるのが我が愛しの女峰山だ。
男体山が優しい山容なのに比べて女峰山は姿形も厳しいが制覇するのも苦労する。

IMG_2102アカヤシオの花は5センチほどと大柄だが色がなんとも艶やかだ。
昔の人がこの花を桜に見立てて春を感じたというのがよくわかる。

IMG_2106ここにはつい最近まで木製の展望台があったが、老朽化に伴い撤去され、展望が良くなった。

IMG_2107山頂を後に下山開始。
といってもこれからの目的はまだまだある。

IMG_211711:11
ここまで正規のルートで来たらバリエーションルートに入る。

IMG_2121こんな急斜面を下って化星の宿へ向かう。

IMG_2123坊さんが真冬の修験で使ったとされる「化星の宿」跡である。

IMG_062512:38
次の目的地はこの銭沢不動尊なのだが、じつはここに至るまでに見かけた花が多く、花好きの二人にとって大きな収穫となったので順序を変えて、説明していくことにする。

IMG_2139ネコノメソウが3種類。
そのうちこれはハナネコノメ。

IMG_2147次はコガネネコノメ。

IMG_2155ヒゲネワチガイソウ

IMG_2156ヒメイチゲ

IMG_2163たぶん、フジスミレ。
名前を特定できない花がまだたくさんあって書ききれない(^^)

IMG_2176不動尊のすぐ脇にある不動明王。炎を背負い、手に剣を持つ姿からの管理人の想像だ。
この不動尊は防火の神様だそうだ。

IMG_2184ここから北に20分も歩けば含満淵に着くのだがそれでは面白くない。
目の前の急斜面を元来た尾根まで登って次の目的地へと向かうのだ。
それにしても厳しい登りだった。

IMG_2200うへ~、怖いところに出た。地面が崩落して木の根が剥き出しだ。
恐る恐る通過する。

IMG_2204急斜面を30分ほどかけて元の尾根に乗ったところで、開いたばかりのモミジの花と出会い癒される。

IMG_2205男二人旅も最終段階を迎えた。
最後の目的地となる愛宕へと向かう。

IMG_221514:38
ここも防火の神様だ。
狛犬のイノシシが仲良く並んでいる。
が、狛犬なので本来なら向き合っていなくてはならない。長い年月の間にこのような位置になってしまったらしい。

IMG_222114:46
ゴールの瑠璃堂(正規には観音寺・薬師堂)に降り立った。


昨日の古賀志山に続けての10キロ超えの山行のためか足の重さを感じた。昨夜の飲み過ぎと睡眠不足の影響があるのかもしれない。
いずれにしてもこの春、女峰山に登る計画があるのにこの足の重さはいただけない。もっと節制しなくては。
とはいっても今日の山行が終わって体重を計ったら53.5キロと、じつに激しい消耗ぶりであった。節制は酒だけにしておこうw
ケガによる長いブランクからようやく復活し、週2のペースで山歩きができるようになったし太腿はこれまでになく筋肉が付いているので体重減は気にしないことにする。

女峰山は5月半ば以後に計画しているがそれまで、どんなトレーニングをすべきか。考えるといろいろ出てくる。長距離に耐えるために中禅寺湖を一周しなくては、千メートル以上の標高差を登るために白根山で足を強化しなくては、ランニングで心肺機能を高めることも大切だ。
ゴールデンウイークを間近にしてそんなことできるのか、と我ながら心配になるが女峰山を目標に強い意志で取りかからなくては。
と、このように公言し自分を追い込まないと目標を達成できそうにないので、読者におきましては話半分として聞いてください(^^)

今日も鳴虫山を迷走。猪像、銭澤不動尊、化星の宿、岩屋観音を訪ねる。

2014年11月13日(金)

灯台もと暗し。
地元の身近な山、鳴虫山はツツジを見るためや適度なトレーニングができる山として、割と多く利用してきたと思う。

去る9月26日、鳴虫山を経由して火戸尻山に向かったがルートを見失い撤退し鳴虫山から登山口の御幸町へ戻る途中で、あろうことか違う尾根に入り込んでしまうという、普通のハイカーでもあり得ない凡ミスをやってしまった。

火戸尻山に向かう途中、二度も転倒し足に大怪我を負ったショックで、放心状態で帰路についたのがミスの原因、と自分自身に言い訳をしたが本当の原因はもちろん、そんなことではなく、知り尽くしていると思っていた鳴虫山の地形をまったくわかっていなかったのだ。

一般ルートを使えば2時間たらずで登れてしまうこの山は、地形図を子細に眺めるとわかるのだが一般ルートから派生する尾根と沢がそれぞれ10数本もある、実に複雑な地形をしているということである(最後のルート図を参照)。

標高差にしても登山口から530メートルもある立派さである。これは奥白根山に登るのにゴンドラを使って標高2千メートルまで行き、そこから登るのとほぼ同じだ。自戒を込めていえば、標高わずか1103メートルなどと馬鹿にしてはいけない山なのだ。
そんなことを考えるにつれ、この山に畏敬の念さえ抱くようになった。
これを機会に鳴虫山を極めよう、地元のハイカーとして鳴虫山に通じよう、そんな想いから今年4回目の挑戦となった。

とはいえ今回は山頂に立つのが目的ではなく、ネットの情報を頼りに
・猪像に会う  ・銭澤不動尊を訪ねる  ・化星の宿を探す ・岩屋観音を訪ねる、ことを目的とした。

上に書いた目標物を巡るには一般のルートである御幸町登山口~含満淵登山口ではなく、地形図には記載のないいわゆるバリエーションルートを歩く必要がある。
私が歩いたルートは最後の画像を参照されたいが、今回は最後の最後でルートを見失い大幅な時間延長サービスをしてしまった(まあ、よくあることですが)。


IMG_6906スタートは日光総合支所(旧市役所)裏手の瑠璃堂となる。右に見える杉林が登山道(地形図に記載なし)。

愛宕山の社歩き始めて15分で石像が安置された広場に出る。
ここは今から430年前、日光を火災から守るために本尊の他に仁王象、猪象などが置かれたという。
正面の本尊の中に将軍地蔵が祀られている。

仁王象立ちはだかる仁王象。

神使・イノシシ像お目当ての猪像があった。神使だそうだ。なんとも愛嬌のある猪である。苔むしていて時代を感じさせる。
調べると日光にはこの他にも猪象がいくつかあるらしいので時間がある折にでも探索してみたい。

方位コンパスこの先、進むべきルートは事前に調べてきたが念のためコンパスをセットする。

IMG_6911しばらくの間、視界の利かない杉林を登る。

筑波山展望が開けると鉄塔に到着。市街地や遠く雲海の上に筑波山が見える好立地である。

志度淵川堰堤今日のゴールとなる(はずの)志度淵川堰堤も見える。
このようにノンビリしている場合ではないのだが高みから眺める風景とはいいもんだ。

IMG_6914こんな平坦な尾根歩きも楽しめる。が、尾根は細いので転落注意である。

IMG_6915P869の手前の急登。ここまで90分と相変わらずの亀歩きぶりである。

両側急斜面のやせ尾根やせ尾根はさらに続く。ここまでくると広葉樹林帯なのでいまは葉が落ちで遠くの景色がよく見える。

銭澤不動尊間もなくP897。このへんに銭澤不動尊へ行くルートがあるはず。合峰から来る場合は標識があるらしい。

銭澤不動尊P897を過ぎて間もなく、おっ、これがそうかな。反対側に回って確認すると間違いない。

銭澤不動尊北西への尾根を約250メートル下ると小高い山に進路を遮られるが、そこで進路を北東に変えて沢をどんどん下っていく。標識があるのでこのへんは迷うことはない。沢にはトラロープが。
落ち葉の上だから気持ちよく歩けると思うでしょう? しかし、落ち葉の下には大小様々な石が隠れているので細心の注意を払って歩かねばならない。

銭澤不動尊行く手に建物が見えてきた。あれが銭澤不動尊に違いない。なかなかいい雰囲気の佇まいである。すぐ脇を流れるのは銭沢というのだそうだ。

IMG_6995ところで、ここに来るには私が歩いたルートを辿らなければ到着しないのでしょうか、という疑問が当然ながら湧き上がるが不動尊に隣接する納屋(のような)の前に北へ続く小道があり、600メートルほどで含満淵に近い水力発電所に出るようだ。次回あらためて探索しよう。

IMG_6923さて、ここからP897へ戻るわけだが時間もだいぶ食ってしまったので短縮する意味でP897へ直行してみようと、写真の急斜面を登り始めたのはいいが、途中で大きな沢にぶつかり断念。左に見えた尾根に乗ることにした。
そして本ルートに出たのだがそこはP897の200メートルも手前で、さっき通過した位置なのだ。とんだ寄り道をしてしまったものだ。

化星の宿本日二度目のP897を通過して「化星の宿」に着いた。名前の由来はよくわからないが修験に使われた場所であろう。

雪雲の男体山化星の宿を過ぎてしばらく行くと木々の間に男体山が見えたが雪雲がかかっている。もうそんな季節なんだなぁ。

鳴虫山・合峰さらに進むと前方に、いま歩いているルートと一般ルートが出合う合峰が見えてきた。

鳴虫山・合峰合峰に到着。ここまで4時間50分。いくらなんでもかかりすぎではないのか、キミ~。

鳴虫山山頂ふ~、ようやく鳴虫山に着いた。合峰から20分かかったので歩き始めてから5時間20分。鳴虫山山頂までの最長記録である。山頂には単独の若い女性と中高年男性2名、中高年夫婦が先着し、食事中であった。

鳴虫山で袋麺最近、昼飯はコンビニのオニギリやあんパンなど、手軽なもので済ませる傾向にあったので今日は袋ラーメンにしてみた。しかも、ネギとシイタケ、ニンジン入りという豪華版である。
強風下ではあったが気長に待って十分な旨さのラーメンを堪能した。

IMG_6931さて、腹が満たされたところで次なる目的地である岩屋観音に向かうことにした。入口となるP1058にはロープが張ってある。

尾根の分岐点真北に向かって約100メートル下ると尾根はやや西に向くが、その尾根(枝の落ちた太い木の向こうから左に伸びている)が見えたら進路を北東に変えるのが正解である。
ここまで比較的なだらかな傾斜で歩きやすかったがここを北東に入ったとたんに急な下り傾斜となった。おまけに落ち葉が深く堆積しているので踏み跡も見えないし、とにかく滑る。木立につかまりながらへっぴり腰で慎重に下る。

岩屋観音への通過点やがて平坦な尾根歩きとなりあとは自動的に岩屋観音に到着するはず、、、と思いきやここでルートを見失った。
下の写真のところまではよかったのである(※)。例の黄と赤のプレートがあったのでそのまま尾根を直進したがやがて尾根は私の足では降りられそうにない、崖のようなところで行き止まる。
翌日の新聞に「立ち入り禁止無視の老ハイカー、転落して意識不明の重体。鳴虫山で」となりかねないためこの時点で岩屋観音を諦めて撤退を決意。いま来たルートを戻ることにした。
実はここに到達する前、歩きながらGPSを操作していたら誤ってルートを消去、私にとって太い綱が断たれたことで自信喪失に陥っていたところである。
やめよう!歩きスマホとGPS。
いま考えればGPSに表示される緯度経度で現在地を特定すればよかったのであるが、予想外の展開に冷静さを失ったようだ。

※右下に見えるプレートの左に、斜め左に降りる50センチ幅の小径がある。もしかするとこれが志度淵川の堰堤に出るルートかもしれないが、どうみても尾根には見えなかった。

IMG_6936上の写真の場所まで戻って再考。進むべきはこの尾根しかないはずと思いもう一度、地形を点検するとすぐ先に南へ出っ張った尾根の一部が見つかる。ダメ元と考えそこへ行ってみると、、、プレートに手書きで岩屋観音の文字と矢印があった。
しかし、直進となっている矢印の先はこれもまた急な下り。落ち葉が深く積もって踏跡は見えない。
どこからか降りられないものかとぐるっと見渡したところ偶然見つけたのが、大きな岩の下にある一坪ほどの平らな場所である。ここだっ、と思って一段下りてみたところ、そこは間口が3メートルほどもある大きな洞窟なのであった。

IMG_6937大きな岩をくりぬいてつくったと見られる、岩屋観音。名前の由来通りだ。
ここまで来れたことに感謝し掌を合わせたのは、信心深くもない私でも当然の所作である。
結果として行き止まりの尾根に乗ったから岩屋観音が見つかったわけであり、志度淵川堰堤へのルートにすんなり入っていたとすれば見つからなかったといえる。

IMG_6938志度淵川堰堤への下山を諦めたものの、ここから元のP1058へ戻るのは気が重いがやむを得ない。危険を冒して進むよりも安全第一が怪我の常習者である私の選択である。志度淵川堰堤は次回の課題としよう。
P1058を経由して神ノ主山に到着したのは出発してから9時間10分後の15時40分であった。

IMG_6941御幸町側の登山口に到着。このすぐ下を流れるのが志度淵川でこの日はまだ紅葉が盛りであった。

鳴虫山実踏カシバード本日のルート図。
この画像はGPSの軌跡をDAN杉本氏によるフリーソフト「カシミール3D」に取り込んで作成しました。
なお、駐車場からのルートは省いています。


データ
日 時:2014年11月13日(金) 6:32~16:33
天 候:晴れ、強風だがおかげで汗かかない
目 的:猪像、銭澤不動尊、化星の宿、岩屋観音を訪ねること
距 離:15.15キロメートル(GPSの記録より)
積 雪:なし
ルート:地形図に記載なし。ネットの情報に基づき自分で設定

細尾峠~薬師岳~地蔵岳~夕日岳は快適な縦走路であった。

2014年10月29日(水) 快晴
細尾峠~薬師岳(1420M)~地蔵岳(1483M)~夕日岳(1526M)~細尾峠

長年の常連客であるWさんから細尾峠を起点に薬師岳~地蔵岳~夕日岳縦走のお誘いをいただいた。
日光は2千メートル級のいい山がたくさんあるのでこれまで低山はツツジが見られる鳴虫山(1103M/標高差520M)など、なんらかの魅力的な特徴をもった山しか行くことがなかった。

しかし、今年は脚力が衰えて2千メートル級に登るのは困難なため、5月以後はリハビリとして霧降高原を中心に脚力の衰えている私でも可能な山を集中的に登るようにしている。
中でも霧降高原の丸山(1689M/同354M)は冬から通い始めて11回も行った私のお気に入りで、他にも山頂まで1時間もあれば十分な外山(880M/同220M)にも通い始めるなど、もはや手当たり次第といった感じで登っている。

さて、Wさんが誘ってくれた縦走路は奥日光の茶ノ木平から鹿沼市の古峰神社へと続く修験者の道で古来、よく使われていたらしい。
ケガから復帰した私にはアップダウンも激しくないし距離は往復で約10キロと、まさに私のためを思ってWさんが誘ってくれたのだと思いたい。
紅葉の盛りには遅かったがその分、落葉した木々の間から多くの山が覗き見え楽しめた。


9:06
起点は細尾峠が一般的。日足トンネルができてからほとんど使われなくなった九十九折ばかりで直線路のない旧道の峠で、バス便はないからマイカーが頼りとなる。写真は細尾側から足尾側を撮ったもので右へ行くと茶ノ木平。写っている人物がWさん。
日光駅方面から行く場合は細尾大橋を渡って分岐を右へ行くが、バイパスの日足トンネルを抜けて左折した方が短時間で到着する。
細尾峠


9:31
薬師岳への途中で振り返ると木々の間から男体山が見えるが葉が茂っている間はこの展望は無理そう。
薬師岳


9:58
薬師岳山頂に到着。細尾峠からの距離は1.1キロと短いが標高差は220メートルあるので急登を余儀なくされた。
薬師岳


山頂からは男体山を始めとする日光連山が一望できる。
薬師岳


ここから丸山、大木戸山、三の宿山を経由して和の代に降りる縦走路も見える。
薬師岳


10:13
ここが修験道であることを思わせるような祠が。
薬師岳


10:38
温度計は持参しなかったがそれなりに冷え込んだと見える。
霜柱


10:43
地蔵岳への快適な縦走路。先を行くのはWさん、とにかく足が速い。
IMG_6642


10:55
振り返ったらなんと白根山が。私の経験では中禅寺湖まで行かないと白根山にはご対面できなかったのでこれには驚きであった。
白根山


11:19
地蔵岳と夕日岳の分岐となる三ッ目。夕日岳は後にして地蔵岳に向かう。
IMG_6651


11:35
15分で地蔵岳に到着した。冬枯れで葉が落ちているので眺めはいいが緑の季節はどうだろう?
地蔵岳


地蔵岳のすぐ先にある祠。この先にも道が続いているが古峰神社へと向かっている。
ほこら


12:13
同じ道を戻って三ッ目を折れて夕日岳に到着。山頂を示すプラ板の標識は破損していて見る影もない。私は標識の類は好きでないしまして、こんなに景色がいい場所にプラ板というのはなんの風情もない。
夕日岳


ここからの眺めは薬師岳よりもさらに良く、感動すら覚える。
昼飯の場所をここに決め、おにぎりとあんパンをほおばる。
夕日岳からの眺め


帰りもこのような快適な縦走路が続く。
日光市街は紅葉見物の車で渋滞しているはずなので、渋滞を避けるためにも市街地を遅い時間に通過すべく、細尾峠には15時着を目標とした。
夕日岳


13:59
ここが問題の巻き道である。
地理院の地形図には細尾峠から薬師岳に登らずにそのまま地蔵岳に進めるような巻き道となっているのだが、夕日岳の戻りにその巻き道を歩いたところ地形図上の距離は300メートルにもかかわらずやけに長い。おまけに急な沢をトラバースさえする。
家に戻ってGPSで軌跡を見ると地形図上の巻き道から大きく外れたところを歩いたのがわかった。推測だが細尾峠~古峰神社を歩く人はほとんど例外なく巻き道を通らず、薬師岳を経由する。人が歩かないため、そのうちに巻き道が笹藪化して判別できなくなり、地形図を見なければ本来のルートは薬師岳を経由するものと思うようになる。
地形図に忠実に巻き道を歩く人もいて笹藪を適当に歩いてできた道が写真の道である、と私は理解しているがホントのところ、どうなんでしょうね?
巻き道


GPSのログをカシミール3Dに取り込み地形図上に表示したもの。
往路は細尾峠から薬師岳を経由して南下したが復路は地形図にある巻き道を通って細尾峠に向かったつもりなのだが。
141029track


一番の危険箇所
細尾峠から薬師岳に向かって300メートル進んだところに今にも倒れそうな大きな木があり先に進むにはその下を屈んでくぐり抜けなければならないが、路幅ときたら50センチあるかないかと細くまた、沢へ向かって傾斜している。下は深い沢となっているし回り道はないので細心の注意を払って歩く必要がある(写真は薬師岳側からみたもの)。
IMG_6695-001


雑感
すぐ近くでこんなに快適な縦走を体験できるなど考えもしなかっただけに今回の山行はWさんに感謝しなくてはならない。
また、もはや私を凌ぐほど健脚になったWさんにとって亀足の如くノロノロ歩く私など足手まといであったろうと想像する。申し訳ないと思うとともに、私を連れ出してくれたのは本当にありがたいことと感謝している。
リハビリ特訓中の身なので来年はもう少し早く歩けると思います。またお声がけください。

データ
距 離:10.1キロ(GPSデータ)
標高差:329メートル(出発点と最高高度間)
ペース:景色を眺めながらのんびり亀歩き
09:06 細尾峠
09:58 薬師岳
11:19 三ッ目
11:35 地蔵岳
12:13 夕日岳(昼食)
14:50 細尾峠