カテゴリー別アーカイブ: 日光広域

前日光・横根高原への大規模メガソーラー建設に断固反対する。

前日光県立自然公園内の横根高原に、東京ドーム23ヶ分に相当する大規模な太陽光発電設備が設置される計画が浮上しました。
設置予定地は日光市と鹿沼市にまたがる広大な自然林で、すぐ近くに貴重種が成育する井戸湿原を控えた自然の宝庫です。
現在、鹿沼市民の強い反対によって、設置面積の多くが日光市に移りつつあります。東京ドーム23ヶ分の広さに167,222枚(計画段階)という途方もない数の太陽光パネルが設置される弊害として、
・大規模伐採により保水力が低下し地滑りなどの危険性が高まる。
・大量の除草剤散布により
広大なエリアが死地と化し、鳥獣への害が甚大。
・除草剤が井戸湿原に流入し、植物の枯死をまねく。同時に死地化。
・太陽光がパネルで反射されるため周辺温度が上昇、温暖化対策に逆行。
・景観の破壊により観光客やハイカー、釣り人が激減。
などが予想されます。

小田代ケ原や戦場ヶ原は国立公園法の下で自然が守られているのに、横根高原の自然は破壊されようとしている現実を憂い、日光市民有志により「横根高原の自然を守る日光市民の会」を立ち上げました。
手始めに、日光市長ならびに日光市議会議長あてに、私たちの声を届けるための署名活動をおこなうことになりました。
日光市内外を問わず、多くの方の声を届けたいと思います。

署名にご協力いただける方には署名用紙(※)を郵送しますので、管理人(波多江定夫)あてに、メールまたは電話でお知らせください。
メール:minomushikun@gmail.com
電 話:0288-53-2122
なお、署名は自筆に限るためネット署名はおこないません。
また、記入いただく項目はお名前とご住所だけです。

※署名用紙はダウンロードすることもできます。プリンターをお持ちの方は→こちら
送り先は〒321-1421 日光市所野1541-2371 ペンションはじめのいっぽ 波多江 定夫宛です。
その場合、恐縮ですが切手代をご負担願えるとありがたいと存じます。


当ブログをご覧になった以下の方から署名をいただきました。ありがとうございます。
4月21日 茨城県古河市 SAさん

いつもの60代コンビ、コウシンソウを愛でに雨の中を足尾の庚申山へ。

2016年6月15日(水) 曇り→雨→濃霧

銀山平(7:12)~一の鳥居(8:03)~お山巡りコースへの分岐(9:18)~お山巡りコース~庚申山荘コースとの合流点(11:37)~庚申山(12:36→見晴台→13:10)~合流点(13:45)~庚申山荘(14:28)~分岐(14:36)~一の鳥居(15:28)~銀山平(16:23)
各ポイントで10分ほど休憩。写真撮影で立ち止まること多数。

梅雨とはいえ2日前の13日の予報だと晴れのち曇り、少なくとも雨にはならないはずであった。ただし、天気は下り坂であることは間違いなかった。

常連客のWさんは年に4・5回、管理人が経営するペンションを訪れては管理人と山行を共にすることが習わしとなっていて、すでに10年になる。
雨の日の山歩きは独特の風情があって管理人、嫌いではないが、雨具を着ていることによる汗で衣類が濡れる、あの感じがどうもよろしくない。
汗が逃げないから濡れるのかそれとも、雨具のすき間から雨が浸入して濡れるのかがわからないあの感じ、どちらにしても雨具の襟元部分から立ち上ってくるあのムワッとする汗の臭い、これが我が身の臭いなのだと思うとなんだか悲しくもあり、情けなくなる。
どうせ濡れるんだからいっそのこと雨具を脱いでしまおうかと思うこともあるが、そうすると体温が下がって身の危険が増す。やはり、我慢するしかない。

前夜、すなわち14日の夜はこれも習わしになっている作戦会議をおこなった。
雨あしが強いことが安普請の建物の中にいてわかる。
Wさんは大学講師としてフランス文学に精通していてワインにも詳しい。この日もビールのあと、赤ワインを飲みながら明日のコースを検討した。
いや、検討したというのは正しくなくて、予定していたコースの見直しだ。

コースは当初、中禅寺湖から社山に登って黒檜岳を縦走し、車を置いた歌ヶ浜に戻る20キロから25キロの行程を予定していた。25キロというのは登山ルートとしては長いのだが、Wさんも管理人も登山中の事故の半数を占める中高年者ではあるもののそれくらいの距離なら問題ない。
このコースは一度、稜線に乗ってしまえば足下に中禅寺湖、前方になだらかな稜線を眺めながら歩くことができる、とても快適なコースだ。ただし、晴れていればの話。
難点は地図(※)に社山から先、ルートが描かれていないため歩く人が少なくしたがって、笹藪化していることだ。笹はくるぶし程度のところもあれば膝下、腰、背丈といったところもあって歩くのにじゃまになる。そして、笹が覆い被さって踏跡が見えない。ただし、道迷いを心配するほどではない(管理人の経験では)。


ここでいう地図は地理院の地形図を指している。昭文社「山と高原地図」だとルートは描かれているが破線(難路)となっている。

さて、問題はだ、、、
この雨で笹藪は当然ながら濡れている。仮に雨が止んだとしても笹の水滴はそう簡単に乾いてくれない。つまり、雨上がりで高湿度の中、雨具を着たまま歩かなくては全身、ぐしょ濡れになり、これはとても苦痛だ。繰り返すけれどムワッとくる。天気が回復して日差しが出ても笹が濡れていれば同じだ。その場合は蒸し鶏状態になってしまう。
それともうひとつ、問題が。
このコースの魅力はなんといってもその雄大な景色にある。先ほども書いたように足下に中禅寺湖、前方になだらかな稜線を見ながら歩けるのが最大の魅力なのに、雨でガスってしまったら台無しになってしまう。
昨年10月に歩いた様子

次候補としては足尾の庚申山だった。コウシンソウが咲く山として名高い。また、百名山の皇海山に登る経由地でもある。
下野新聞の9日付けの記事にコウシンソウ見頃とあったのを管理人、見逃さなかった。
足尾の山はこれまで縁遠く昨年、皇海山の下見で庚申山に登ったのがお初である。事前の調べでは山域全体が岩で構成されているため起伏が激しく、厳しい岩場には梯子がかかっていてそれらの岩陰にへばりつくようにしてコウシンソウが咲くのだという。ちなみにコウシンソウは国の天然記念物でなおかつ、絶滅危惧Ⅱ類に指定されている貴重種。
下見で行ったのは7月だったのでコウシンソウはすでに咲き終えていた。だから機会を改めてぜひ見たいとは思っていた。
昨年7月に歩いた様子

作戦会議では結論は出なかった。とりあえず朝食の時間と出発の時間だけを決めておき、コースは朝の雨の具合で決めようということになった。

4時半に起床して、股関節と膝の屈伸をして両脚の腸脛靭帯部分にテーピングをした。さらに、膝サポーターとかかとサポーターを着ける、とこれは10日に女峰山に行ったときと同じ。この作業はどうやら長距離を歩くときの定番になりそう。

雨は止んでいたが外は濃い霧が立ちこめ空気は灰色をしている。天気の回復の兆しはない。
雑炊と焼き魚を黙々と食べるWさんと管理人。やがてWさんの口から、庚申山にしましょうとぽつり。やはり、Wさんも濡れた笹藪と濃い霧を想像したらしい。
雨でも霧でも庚申山ならばコウシンソウが見られるという楽しみがある。そそくさと支度をすませて出発することにした。

管理人もWさんも花を見つけたら気に入った写真が撮れるまでその場を動かないという、あまり効率的でない山歩きをする質なので、普通の人の3割増しの時間を要する。
今日は行程も長いので花を撮る時間を考慮して少なく見積もって8時間を考えているから、出発は早いほうがいい。
それでは行ってきます。


7:12
日光市営の国民宿舎「かじか荘」がある銀山平が庚申山の登山口となる。
林道はまだ続いているが関係者以外、通行できないので登山者はここまでで、実質的な登山口となる一の鳥居まで、この林道を4キロ、てくてくと歩かなくてはならない。
標高にして200メートル、進行左に深い谷、右に急峻な斜面に挟まれた林道上は斜面から落ちてきた大小の石がごろごろ、ころがっている。新旧はわからないがこんな石の直撃にあったらひとたまりもない。
先を行くのはWさん。
いつもこんな調子でWさんの後ろに管理人が従うようにして歩いている。


林道は途中から砂利道に変わり、歩きづらくなる。地図の標高点902がアスファルト道と砂利道の分岐点らしい。
ガードレールは落石にあったとみられる痕跡があちこちにある。斜面からの倒木が道に横たわり跨がなくてはならなかった。
と、こと林道に関しては管理人、よく言ったためしがない。どういうわけか林道歩きを苦手としていてどこへいっても悪印象をもって帰ってくるほど、なんらかの恨みがあるようだ。いつかその原因を突きとめたいと思っている。


7:51
一の鳥居700メートル手前に奇妙な光景が見られる。
斜面の幅100メートルくらいにわたって大きな石が堆積している場所がある。斜面の上から下に向かって天狗が石を下げ落とした跡、という設定らしい。俗世界に対する天狗の怒りの跡、そのように見ることもできる。


8:03
着いた~、一の鳥居だ。
これで林道歩きという管理人苦手の林道歩きから解放される(^^)
あたりは昨夜からの雨と濃くなった緑で鬱蒼としている。これからいよいよ山へ入るのだという実感がわく。
だけどこの鳥居の色、蛍光色に見える。昨年はもっとくすんで見えたけど、天候のせいか?


これからしばらく間はこのような流れに沿って歩く。
地図だと登山道は沢筋に沿って登っていくが地図に流れは描かれていない。
実はこの日、霧が立ちこめて薄暗くシャッターを切るごとにフラッシュが光って画像が暗くなるため、発光を停止していた。その御陰で水の流れがこのようにきれいに撮れた。ただし、他はピンぼけが多い。


8:38
ボルダリングでもできそうな巨大な岩、鏡岩。
説明板によると「孝子別れの処」という、なにやら悲しい伝説があるらしい。


庚申山までの行程には奇岩が多い。そしてそれぞれに名前が付けられている。
これは「夫婦蛙岩(めおとかえるいわ)」。ついニヤリとしてしまう形の岩だ。


8:59
お次はこれ。
前方のふたつの岩を庚申山を守る仁王象に見立てたものであろう。


9:18
庚申山荘へ行く道とお山巡りをしながら庚申山へ行く道との分岐。ところが、庚申山へは庚申山荘を経由しても行けるしその方が近くて早い。
でもこの道標だと庚申山へ行くには「お山巡り」へと導いている。


道標にしたがって右へ進むとこんな案内板が、、、
だったらわざわざこちらへ導くなっていうのに(^^)
明らかに設置場所のミスである。上の道標と同じ場所にすべきだ。
まぁ、でもご安心のほど。急斜面に梯子がかかっているようなところもあるが注意して歩けば問題はない。


この斜面は結構な傾斜でした。


傾斜がさらに急だったりガレ場にはこのような階段、というか梯子が設置されている。この場所は3連になっている。
クイズ。さて、この梯子はどのように昇ればいいのでしょうか?
1.両手両脚を使って昇っていく。
2.手を使わず足だけで昇っていく。
「1」だと地面の上を四つ足で歩く感じでぎこちない、といって「2」は靴が滑りそうで怖い。
まっ、どちらか安全な方法で、と答えるしかないほど中途半端な傾斜にかかる梯子でした。


おっ、コウシンソウ?
いや、色も大きさも違う。
近づいてみるとユキワリソウであった。ここではコウシンザクラともいうそうだ。サクラとはサクラソウからとったのであろう。ユキワリソウはサクラソウの仲間だからだ。
今が盛りらしく、ほとんどの岩で見られた。
昨年はちょうどひと月違いの7月14日に来ていて、ユキワリソウも見たがこれほど密生はしていなかった。今日でよかったぁ。


深い谷に吊り橋がかかっている。
去年通ったときは落石にやられたらしくワイヤーが支柱もろともひしゃげていたが、補修されたらしい。


オノエランに間違いないと思う。
これも絶滅危惧種Ⅱ類にリストされている。


ヤマオダマキ。
これは小田代ケ原や戦場ヶ原でよく見る。とにかく庚申山は植物の宝庫。


さっきと同じような梯子を今度は下る。
かなり急。垂直に近い。


真ん中の柱が太いのでがに股で下りていく。
雨と霧でスパッツがぐしょ濡れになっているのがおわかりだろうか。少しでも油断すると靴が滑ってバランスを崩す結果に。


別の場所の梯子でこんな下り方もしてみた。
地面が見えるので管理人にはこの方が安心して下れたが、真似はしない方がいいかもです(^^)


お次はぐらぐらする鉄梯子を下って滑り止めのついた木道を上る。
うん、いろいろと楽しませてくれるではないか。


10:53
眼鏡岩と呼ばれる浸食された岩。
元は板状の岩。昔はここを絶えず水が流れていてそれで浸食されたのではないかと想像する。


ウスユキソウ


この花は正体不明。
草のようにも見えるが周りを見ると高さ1メートルほどの木がたくさんある。
名前の特定は課題としておくことに。


危険な箇所にはちゃんと鎖が設置してあって安全に歩ける。
入口のあの注意書きは必要ないような。


とうとう見つけた!
ルートから少し外れた場所でコウシンソウを発見。
そうか、これがあれかぁ、などと喜びのあまり訳のわからないことを口走る管理人である。
たしかに相手は岩だ。岩のわずかな隙間に根を生やして生育しているらしい。ただし、この岩では1株のみで他はすでに咲き終わっていた。


これが胎内くぐりというやつですな。
産道から這い出てくるWさん(^^)
これも水の流れによって浸食されたものでしょう。


11:37
ここで「お山巡り」は終わりとなり、庚申山荘から来た道と合流する。
目指す庚申山はこの太い木の向こうへと進む。


お目当てのコウシンソウが目につくようになってきた。
ただし、ルート上ではなく枝分かれした道の岩壁。
コウシンソウは岩壁のほんのわずかな凹みに根を生やて生育するようだ。それは自衛手段のようにも思える。つまり、地面に生えている植物と異なり人が盗掘しようとしても根は硬い岩に埋まっているから引き抜くことができず、ちぎれてしまうと想像できる。盗掘するのは無意味だよ、そんな声をコウシンソウは発しているようだ。


よく見ると1株から5~10センチほどの2本の花茎が延び、その先にうす紫色の花をつけている。
事前に調べたところ、コウシンソウはタヌキモ科ムシトリスミレ属という聞き慣れない分類で食虫植物だそうだ。この小さな可憐な花が虫を捕らえて喰ってしまうのかと思ったら、花茎や葉っぱが分泌する粘液で虫を捕らえるそうだ。安心したw


12:36
コウシンソウを探しながら歩いたためずいぶん時間をとられてしまったが無事に庚申山に到着。
山頂は木々に囲まれて眺めはない。


山頂から西、皇海山方向に5分ほど歩くと切れ落ちたガレ場で行き止まる。
晴れていれば指さす方向に皇海山と鋸山が望める好展望の場所である。
今日はあいにく雲に遮られてどちらも全貌を見ることができなかったが、昨年はじつに見事な展望に感動したものだ→こちら
ちなみに皇海山へは管理人がいる場所の左側についている道を下っていく。


ガレ場のすぐ下にアズマシャクナゲが見られた。


アズマシャクナゲはこのような蕾もあれば咲き終わったのもあって見ごろがいつなのか判然としない。


見晴台で少しノンビリし、13時10分に下山にかかるがコウシンソウ探しは続いた。
この岩壁ではユキワリソウに混じってかなりの数が見られた。
なるほど、なんとなくコウシンソウの生育環境がわかってきた。
急峻な岩壁であること、直射が当たらないこと、冷温で多湿であること、空気の流れがある環境を好むらしい。とすればやはり庚申山は最適地といえる。そして、おおよそユキワリソウが咲いている場所、と見当をつければいいようだ。


13:45
お山巡りから来る道と庚申山荘から来る道が合流する地点まで戻り、今度は庚申山荘への道を辿ることにした。まずはこんな奇岩と出合う。


急な鉄梯子は相変わらず続く。


14:21
クリンソウの小群落と出合う。間もなく庚申山荘だ。
ここのクリンソウは千手ヶ浜と違って紫に近い赤、一色だ。白やピンクは一輪もないことから自然種であると想像する。


14:28
無人の山小屋、庚申山荘。管理は銀山平のかじか荘がおこなっている。
右手前に見える小屋はバイオ式トイレ。
管理人、どうしても日帰りで皇海山を往復してみたいのだが、今のところその手立ては見つかっていない。だから初回はこの山小屋に泊まり翌日、皇海山に達し、そのまま銀山平まで戻ってみようと思っている。その次に狙うのが完全な日帰りである。


14:36
往きに通過した分岐点。
朝はこの案内板を向こうへ進んでいった。
ここで宇都宮から来たという男女5人組と出会ったのでコウシンソウの情報交換。


15:28
深い霧の中、一の鳥居まできた。
しかし、まだ終わりではない。これから林道を4キロ歩いて銀山平に戻らなくてはならない。あぁ、林道歩きの苦手意識を克服しなくては、、、、


今日、歩いたルートをGPSで記録して、フリーソフト「カシミール3D」を使って地理院地図の上に重ねてみた。
往復でルートが異なるのは庚申山の手前、お山巡りの部分のみで他は同じルートを辿る。お山巡りコースは面白いので時間が許せば往復、異なるルートをお勧めします。
また、地理院地図の登山コースと実際とが微妙にずれているがこれはおそらく地理院地図のコースの方が古く、実態に合っていないのではないかと思う。

薬師岳~地蔵岳~夕日岳。男ふたり霧の行者道を行く。紅葉も満喫。

2015年10月21日(水) 薄日→霧
細尾峠~薬師岳~地蔵岳~三ッ目~夕日岳ピストン

管理人が経営しているペンションの10年来のお客さんにWさんがいる。
初めての付き合いはスノーシューツアーであった。山歩きの経験はないとのことであったが、生来のサービス精神からWさんには大いに楽しんでもらうべく、湯元温泉から刈込湖へのロングコースを案内した。いろいろあるコースでアップダウンが激しく距離が長いこのコースは上級者向けの位置づけである。

管理人がガイドを務めるスノーシューツアーでは参加者にたいして事細かな注意はせず、危険が及ばない限りルート上を自由に歩いてもらうようにしている。本人が望まない注意はやる気をなくすと同時に楽しさも奪ってしまう。
ただし、ただ単に興味本位でツアーに参加する人もいるのでそういう人にはケガだけはしないよう、平地の歩き方から始めて斜面の上り下りまで懇切丁寧に教える。もちろん、その度合いは相手次第でコントロールするがWさんにはどちらかというと突き放す態度を選択した。理由はWさんがスノーシューを持参したから、と単純だ。

当時、スノーシューはなんども使わないとペイできないほど高価であった。機能は年々進化しているので年に一度や二度、使うにはレンタルで十分だった。
だからスノーシュー持参でツアーに参加するにはそれなりに理由がある。つまり、ガイドツアーに参加して技術力を向上するとともにルートを覚え、それが済んだら雪の世界にひとり羽ばたいていく、それが目的であるはずだ。
Wさんはその後、管理人が予想したとおりルートを覚え、羽ばたいていった。今は年に一度、ペンションのお客さんとしてよりも、管理人の良きパートナーとしてより難しいルート(三岳のツアーを参照)を目指すようになった。

高所がだめだというWさんだから心配していたが、生まれついての好奇心というか探求心なのか無雪期の2千メートル級の山もやりだした。日光のほとんどの山を登って残すは管理人と同じく錫ヶ岳と皇海山だけとなったはずだ。その他、低山ながらバリエーションルート歩きが楽しめる鳴虫山もこよなく愛し、管理人を凌ぐまでに成長したWさんである。管理人にとって残念なのはWさんが女性ではないということ、その一点に尽きる(^^)

さて、Wさんとの付き合いは今日に至ってもまだ続いていて年に数回、ご一緒している。Wさん単独では年に10数回、日光の山を登っている。
今日は紅葉の旅と称して昨年同時期にも登った薬師岳と地蔵岳、夕日岳を縦走する10キロの行者道(ぎょうじゃみち)歩きだ。昨年は10月最終週の29日だったので紅葉には間に合わず、木々の葉はすでに散っていた。
そこで1週早める計画を組んだのだが今年は紅葉のスタートが例年よりも10日ほど早い。心配ではあったが出かけてみた。

DSCF4170いろは坂に劣らないほど紅葉が見事な旧122号線。日足トンネルの開通に伴い通行する車はほとんどないが閉鎖されたわけではない。

DSCF3984細尾峠。
行者の道は明智平から始まりここ細尾峠を経て古峰ヶ原まで続いている。

DSCF3987入口付近。盛りは過ぎたとはいえ紅葉はまだ十分楽しめる。

DSCF3990落葉した木の葉の絨毯の上をさくさくと音を立てながら歩いて行く。
ミズナラが多いようだ。ミズナラは言わずと知れたドングリの木。熊と出会わないよう祈る。

DSCF3996コースの一部はこのように崩落している。
昨年はなかったが安全のためにトラロープが設置されていた。

DSCF3997このコースは崩落箇所がたくさんあるので注意して歩かなくてはならない。ここは規模としては大きい。
それにしても紅葉がきれいだ。

DSCF3998これはヤシオツツジでしょうかね。

DSCF4011あとを追う管理人の気持ちを察せず薬師岳へ向けて快適に飛ばすWさん。
Wさんとの二人旅はいつもこんな調子。

DSCF4018この日は歩き始めて間もなく霧が立ちこめ、視界はない。ただし、紅葉を楽しむには差し支えない。むしろ、日差しで明暗ハッキリするよりも写真の写りは良いはずだ。

DSCF4019急登が続き薬師岳に着く。

DSCF4020山頂には二基の石の祠がある、とこれまでだったら簡単に書いて次へ進んでしまうところだが「池田正夫著「日光修験・三峰五禅頂の道」を手元に置いてこのブログを書いているのでスルーしてしまうわけにはいかない。といって詳しく書こうとすればボロが出るので本のつまみ食い程度にしておこう(^^)
これは金剛堂で一基(写真右)は西を、もう一基は南を向いて置かれていて、修験者が冬と春の二回、ここを訪れて厳しい修験に励んだらしい。
1632年の奉納だから383年という歴史を刻む貴重な祠だ。

DSCF4029ボロが出ないうちにとっとと下山して次の目的地、地蔵岳へと向かう。
これほど見事に染まるのはヤシオツツジ。

DSCF4035薬師岳を南下して間もなく、金剛堂と不動明王像が南を向いて建っている。1764年奉納だそうだから250年もの間、ここに置かれていることになる。
修験はここより南、鹿沼市の古峰原湿原近くをスタートして北上し、この金剛堂と不動明王像と出合うようになっているようだ。
それにしてもこの不動明王像は怖い顔をしている。

DSCF4069これはコシアブラらしい。
日差しがあれば葉が透けて見えてきれいだろうなぁ。

DSCF4089地蔵岳への急な上りを相変わらず急ピッチで進むWさん。

DSCF4097地蔵岳に到着。見渡す限りの霧だがここはもともと展望がない。

DSCF4099ここには中に地蔵尊が祀られた金剛堂がある。奉納は天保八年だから他の金剛堂よりも歴史は浅く、178年。
とスラスラ書いているように見られるかもしれないが、本のページをめくりながら悪戦苦闘して書いているのが実際だ。

DSCF4103今日の行者の道で辿る山は3つ。薬師岳と地蔵岳、夕日岳だが夕日岳は行者堂から少し外れて位置する。
昨年わかったのは夕日岳からの展望が他を圧倒していることであった。この行者の道を歩く際は夕日岳を含めることを強く勧めたい。

DSCF4120標高1526メートルの夕日岳山頂。
濃い霧が立ちこめ展望はゼロ。
男ふたり、話題もなく黙々と昼ご飯を食べる。

DSCF4136ハウチワカエデに、、、

DSCF4142ヤシオツツジの紅葉を愛でながら帰途につくことに。

DSCF4164車を置いた細尾峠に着いた。
白い車は群馬県ナンバーで中年のご夫婦だった。ほぼ同時にスタートしたのだが我々の方が早く着いた。
やはりこの深い霧の中、男ふたりで歩いてもロマンティックではないし、どうしても足が速くなるというもんです(^^)

皇海山の下見で庚申山まで。息絶え絶えとはこのことをいうのであろうw

2015年7月14日(火) 銀山平~一の鳥居~庚申山~お山巡ルート~一の鳥居~銀山平

鋸山と皇海山

庚申山から見る皇海山(中央)

未踏の山で、どうしても登ってみたい山として錫ヶ岳と皇海山がある。錫ヶ岳は2012年7月に下見で白桧岳まで行き、無理すれば日帰りで往復できるのではないかという感触がつかめた。

次は皇海山の感触を、ということになるのだが管理人がこれまで足が向かなかったのは自宅から駐車場がある銀山平まで、湯元に行くのと同じ距離を走らなくてはならないのと、駐車場から登山口まで林道を延々、4キロも歩かなくてはならないためだ。

山は少しくらい傾斜が厳しいほうが歩き甲斐があって楽しいが、登山靴でアスファルトや砂利の林道を歩くのは山道よりも疲れるのだよ。だからできれば避けたい。そしてこれまで避けてきた。
とはいえ、奥日光の山はおおかた登ってしまったし、古賀志山ばかりだとブログのネタとして新鮮味がなくなるし(^^)、このへんでそろそろ目先を変えてみよう。そう考えてかねてから登ってみたい山のひとつであった皇海山を目指して、下見を目的に庚申山に登ってみることにした。

皇海山は日光市内に位置するが山域は足尾だ。そして庚申山といえば貴重種(絶滅危惧Ⅱ類だそうだ)のコウシンソウが自生する国の天然記念物に指定されている。植物がではなく、地域そのものが天然記念物に指定されている、ということがコウシンソウを調べる過程でわかったのだが恥ずかしながら知らなかった。ふ~ん、そういうのもあるんですねぇ。

コウシンソウは「日光火山群のみに分布する稀少な日本の固有種です。生息環境は標高1,500〜2,300mのほぼ垂直に切り立った岩壁で、」と環境省のウェブサイトにあるから、庚申山は岩山であることが想像できる。
岩山といえば古賀志山が頭に浮かぶが日光にも古賀志山に似た岩山があるとすれば、怖い物好きの管理人にとってそれは嬉しい。

では、さっそく行ってみることにするが予報によると真夏並みの日差しになるそうだ。水分はいつもより多めに持参するが挙げてみると500ミリのスポーツドリンク2本、プラティパスに入れた水道水700ミリ、魔法瓶に入れた氷と水900ミリ、それと甘いものがほしいときのために缶入り珈琲。これだけで容器を含め3キロを越える。
それと悪路に備えてチェーンスパイクとポールも持参し、これらが負荷となりはしないか心配だったが現実のものとなった。


DSCF063806:40
登山口に至る林道なのだが国道から山道を6キロ走って、銀山平に到着。一般車はこの先通行止め。
車を置いてここからさらに登山口まで林道を4キロ歩かなくてはならない。

DSCF0640林道を歩き始めてすぐ、右手にこんな岩が出現。庚申山が岩山であることを認識した。

DSCF0644アスファルトはやがて砂利へと変わり歩きづらくなってきた。
林道のあちこちに落石注意の札がかかっているが、こんな光景を目にすると現実のものとして受けとめざるを得ない。

DSCF0652大きな石がひっくり返され草の根のようなものが露出している。
推測だがクマが餌を求めてやってきたのではないかと思う。

DSCF0655「天狗の投石」という、大小様々な石が堆積している斜面。
どういった現象なんでしょうね、これは。

DSCF066007:43
歩き始めて4キロ、林道の終点が「一の鳥居」。ここからが登山道になるのだがけっこう疲れた。
林道歩きを嫌っているからなおさらだ。

DSCF0667登山道は広い広葉樹林を登るようになっていてすぐ脇に「水ノ面沢=みずのつらさわ」が流れている。

 

DSCF067608:28
一の鳥居から1.7キロ、「鏡岩」に着いた。
車を置いた銀山平からここまで5.7キロ歩いたが、足が重くて調子が出ない。
この先まだ長いので心配になってきた。

DSCF0678鏡岩にはなにやら言い伝えがあるようで、説明板を一字一句すべて読んでしまった。
ふむふむ、泣かせる話ではないか。

DSCF0680お次は「夫婦蛙岩」だ。
古賀志山にはユーモア溢れる名称があちこちに付けられているがこのルートも負けてはいない。夫婦蛙岩(めおとかえるいわ)とな。
なんとなく蛙に似てはいるが、、、

DSCF0682なるほど、こういうことだったのね(^^)

DSCF0684岩山にふさわしく、次から次へと大きな岩が待ち構えているが今度は「仁王門」だ。
大きな岩がふたつ、向かい合っていてその間を通り抜けて進むのだが、このふたつの岩を仁王様に見立てたのであろうか。

DSCF069509:22
猿田彦神社跡。ここでコースは二手に分かれる。
左は庚申山荘経由で山頂への近道、右はその倍の距離を歩いて山頂に達する「お山巡りのみち」。

DSCF0699
うむ、なかなか面白そうな感じがするが、今日は庚申山の先、鋸山まで足を伸ばしたいと思っているので左へ近道をすることにした。

DSCF070409:32
庚申山荘だ。
ガイドブックの写真で見て知っているが、避難小屋と違ってなかなか立派な建物だ。
銀山平の国民宿舎が管理しているがハイシーズン以外、管理人は常駐していないそうだ。

DSCF0708今日は下見なのでこの山荘の廻りもつぶさに点検してみた。
建物の裏も広い敷地になっていてクリンソウの小群落があった。

DSCF0715おそらく山荘に引き込んでいるとみられる水場。

DSCF0718さて、先へ進もう。
サワギクだ。

DSCF0726ここまで鏡岩、蛙岩、仁王門という大きな岩を見てきたが、今度は岩の下をくぐり抜けたりする。

DSCF0734次は大きくせり出した岩の下を、頭をぶつけないように注意して歩く。

 

DSCF0741おぉ、階段というべきか梯子というべきか、いよいよ出てきたぞ。

DSCF0751岩壁にへばりつくように咲いていた花。遠目に、もしやコウシンソウかと期待して近づいてみたところ違った。
もっと近づきたい。しかしあと一歩で谷底(^^)

DSCF0754右側は急斜面、左側は深い谷となっていて滑落防止用のロープが取り付けられている。

DSCF0759クルマユリ

DSCF076810:36
「一ノ門」。
岩と岩の空間に乗っかった岩、その下にはすき間を塞ぐように岩が。まるで岩の積み木だね。

DSCF0771一ノ門を出るとすぐ、「お山巡りのみち」と合流する。
これからは一本道で庚申山へと向かう。

DSCF0772「大胎内」という巨岩。
地面とのすき間を産道に見立てたものなのだろうか。

DSCF0785岩場が終わり傾斜も緩くなってきた。間もなく山頂であることを予感させる。

S001079011:15
ほっ、山頂だ!
重装備に加えて予報通りの暑さでかなりバテてしまい、ここまでなんと4時間35分もかかった。
ここで時間をかけて昼メシを食べ、体力を回復させないと帰りが大変だ。
皇海山の下見に来たのでこの先の鋸山までを考えていたのだが、疲れが激しく断念。

DSCF0815山頂は廻りを木々に囲まれ展望はないが、数分先に展望地があると知り荷物をまとめていってみると、そこは目の前に皇海山がそびえ立ち、息をのむような絶景が得られる場所であった。
北に白根山が、北東には男体山が小さく見える。

鋸山・皇海山皇海山(右)と鋸山(左)。
近そうに見えるけど遠いなぁ、皇海山まで3時間はかかりそうだ。
こりゃぁ、日帰りは無理だ!!

山を特定したり写真を撮ったりしながら20分ほど費やしたので、ここで折り返して帰りを急ぐことにした。

DSCF0834ヤグルマソウ

DSCF0836カラマツソウ

DSCF084212:35
「お山巡りのみち」分岐まで戻ってきたのでここで往路とは別の道を歩くことにした。
道標の「猿田彦神社」の方だ。

DSCF0843なになに、初心者のかたはご遠慮くださいとな、オレのことかい?
行って考えることにしよう。

DSCF0852シモツケですね。

DSCF0854葉を赤く染めたミヤママタタビ

DSCF0856初心者ご遠慮くださいといいながら、こんな立派な橋がかかっている。

DSCF0857特定が難しいのですがたぶんアカショウマ

DSCF0864往路でも見かけた花をようやく間近で見ることができた。岩壁のすき間から生えている。足下は深い谷。左手で鎖につかまり右手だけで撮影。
帰宅して調べたところウチョウランであることが判明。

DSCF0871「お山巡りのみち」はハイカーを飽きさせない(^^)
コウシンソウやウチョウランが生育する場所もこのような切り立った岩壁だ。

DSCF0880庚申の岩戸

DSCF0889今度はユキワリソウだ。
そういえば女峰山の下山道でも見たな。あのときはサクラソウと言い間違えた記憶がある。

DSCF0905クルマユリはあちこちで見られた。
それにしてもコウシンソウには間に合わなかったが他の花をたくさん見ることができ、いい日だ。

DSCF091613:13
めがね岩
水の浸食作用によって岩に穴が空いたんだろうなぁ、自然の力というのはすごいもんだ。

DSCF0920お次は鉄製の連結梯子。
連結部分がぐらぐら揺れる。

DSCF0932両側が切り立った尾根。鎖があるから安心して歩けるものの、もしも無かったとすれば、、、

DSCF0934中央に見える薄紫の花はクガイソウ。その下にアカショウマ。
ここも近くに寄ることができない。

DSCF0938ツリガネニンジンに見えるが違うかな?
帰宅して調べたらイワシャジンだった。

DSCF0948傾斜が緩くなったので「お山巡りのみち」も終わりなのかと思いきや、、、

DSCF0949うはっ、今度は梯子の3連発だ。
後ろ向きで降りるべきか前を向いて降りるべきか迷ったが、試しに前を向いて降りてみた。
安全なのはもちろん、後ろ向きで。

DSCF0950ニガナ

DSCF0954シロヤシオ
花はとっくに終わっているがこの木の多さが目立つ。5月はいいだろうなぁ。
シロヤシオの花はこれ

DSCF096014:12
宇都宮大学の山荘だが使われている形跡はないような。

 

DSCF0980登山口の「一の鳥居」近くまで降りてきた。
飲み水はまだ十分、ザックの中にあるがこのような清流を見るとどうしても飲みたくなる。
美味い。

DSCF0985一の鳥居を出て林道を銀山平へと向かう途中、丸石澤を渡るが深い渓谷になっていて滝がいくつかある。

DSCF098716:15
お~、車が見えた。
それにしても疲れたなぁ。もうこれが限界。
日帰りで皇海山に登る夢は遠のいた気がする。

DSCF0989いつもならそのまま帰って自宅の風呂を使うところ、疲れも激しく運転する気力もありません。天然温泉で疲れを癒すことに。
ここは国民宿舎「かじか荘」、たぶん日光市営だと思う。

map登山口から庚申山まで9キロ、皇海山までまだ6.5キロもある。なかなか手強いぞ、皇海山は。

右下から延びている赤い線はGPSで記録したデータを再現したもの。国土地理院地図のコースとずれが生じているが長い間、地図が更新されていないのでその間に道の崩落などで実際に歩く道と違っているのであろうと思う。

altitude標高差1054メートル、累積標高はその1.7倍の1818メートルというのが庚申山だ。疲れるわけだわ。

☆☆
図2枚はカシミール3Dで作成した。


山行データ
2015年7月14日(火) 天候:晴れ

06:40銀山平~07:43一の鳥居~08:23鏡岩~09:22お山巡り分岐~09:32庚申山荘~10:36一ノ門~10:37お山巡り分岐~11:15庚申山~12:37お山巡り分岐~13:13めがね岩~14:12銀嶺山荘~14:39鏡岩~15:23一の鳥居~16:15銀山平(往復18キロ、休憩を含んで9時間35分)

皇海山を目標に下見で訪れたものの庚申山まででバテてしまい意気消沈している。その先の鋸山まで行っていたら帰りはどうなったかわからない。
理由として挙げられるのは初めて登る山ゆえ重装備になったこと、暑さがこたえたこと、嫌いな林道歩きで疲れたこと、二日続けて3時間しか寝ていないこと、前夜の飲酒であろうか。
もっとも、本番ではなにが起こるか分からないため、この程度の厳しい条件は覚悟の上で臨んだつもりだったのだがww

帰宅してからあれこれ調べるために写真を300枚以上、撮った。花を探して寄り道をしたのでこれらを除外すれば時間は2割ほど短縮できると思う。が、庚申山まででそこそこ疲れるのだからここからさらに皇海山までの6.5キロ、累積標高505メートルをどのようにすれば乗り切れるのか、大きな課題だ。
銀山平から往復30キロ、累積標高2324メートルを日帰りで歩き通せるのかどうか、不安は大きい。あと数回、庚申山に登ってコースに慣れる必要がありそうだ。

この山も古賀志山と同じように全体が岩陵で構成されている。ただし、古賀志山のように垂直に近い壁を鎖やロープを伝ってよじ登る必要はなく、きつい傾斜にはすべて梯子がかかっていて安全に登れる。
コースは地図にある正規の道だ。古賀志山のように地図に描かれていない道というのはないから、迷子になる心配はない。
ただし、路幅が狭かったり岩壁に沿って歩いたり、深く切れ込んだ谷沿いに歩いたりするので細心の注意が必要だ。鉄製の梯子は濡れていれば間違いなく滑るであろう。その梯子、いくつあったのか覚えていないくらいの数であった。

日光は栃木県の1/4の面積を占めるほど広いが、山歩きを目的に人が訪れるエリアは限られている。いわゆる日光連山そして、小田代ケ原と戦場ヶ原である。日光連山は2千メートル級の山ばかりだが道はしっかりしていて歩きやすく、ピークハントに最適だからであろう。
足尾も日光市であるが交通の便が悪く、マイカーがないと不自由だ。日本百名山の皇海山をひかえてはいるが、県外の人が登ろうとすれば麓の国民宿舎か庚申山荘に泊まらなくてはならない。そこまでしなくては登れないのであれば腰が引けてしまうであろうことは想像できる。

管理人はこの日、初めて庚申山に登ったが登り慣れた日光連山とは趣がまったく異なることに驚いた。こんな岩陵ばかりの山が日光にあったとは知らなかった。距離も長いし累積標高も大きくて登り甲斐があるし見所も多い。水がごうごうと流れる広葉樹林があり植物の種類も多い。じつに変化に富んだ面白い山であるというのが第一印象だ。
古賀志山と同じように病みつきになってしまいそうな山だ。

日光鳴虫山(岩屋観音と銭澤不動尊)

2014年11月21日(金) 快晴

14日に岩屋観音を訪ねてちょうど1週間。そのときは岩屋観音から志度淵川堰堤に降りるつもりがルートを見失い、やむなく同じ道を引き返してノーマルルートで御幸町登山口へ下山する羽目になった。今回は出かける前に地形図を穴が空くほど見つめ、頭にしっかりルートをたたき込んでの出陣である。

前回の山行で志度淵川堰堤へのルートはおおよその検討はついていたのだが時間も遅かったので、危険を冒すよりも慣れたルートで帰ろうと考えて時間はかなりかかったが同じ道を引き返したわけである。
今回は岩屋観音から志度淵川堰堤に降りるためのルート探索が目的なので鳴虫山へは登らず、500メートル手前のピーク1058から岩屋観音へ直接、向かった。

結論を言うと岩屋観音から志度淵川堰堤に降りるルートは前回、もしかすると、と思った小道で間違いないことがわかった。

IMG_7141スタートはいつもの御幸町登山口から(07:55)。

IMG_7147紅葉の名残が。

IMG_7158842メートルの神ノ主山(こうのすやま)に到着(08:47)。

IMG_7152檜に遮られながらも日光連山がよく見える。

IMG_7164ピーク1058に到着。このままルート上を進めば500メートル、約20分で鳴虫山に到着するが今日はここで進路を真北に変え岩屋観音へ(09:44)。

IMG_7169ピーク1058からしばらくの間、落ち葉が積もった急傾斜をずるずる滑りながら下ると、やがて歩きやすい稜線に出る。

IMG_7173ここまで来ると岩屋観音はすぐ。
写真の上方へと少し進んで進路を南(右)に変えるとこんもりした場所にでる。岩屋観音はその地面の下にある(10:32)。

IMG_7184これが岩屋観音。自然の大岩をくりぬいて造ったものらしい。
人が立てるほどの高さがある(10:38)。

IMG_7180洞窟の中に鎮座する観音様。

IMG_7185 先ほどの赤と黄色のプレートの場所まで戻り北北東に向かう小道を下る。
前回、この道の存在はわかっていたがどう見ても尾根には見えないため行くのを諦めたのだ。

IMG_7188上の写真の道を下っていくと一応、尾根となった。

檜の植林地だが状況は決して悪くはない。

IMG_7193日光連山が一望できる場所もある。

IMG_7202連山一望の場所から先はかろうじて踏み跡がわかる程度の悪路。急傾斜となったが、無事にゴールとなる志度淵川にたどり着くことができた。

IMG_7203志度淵川から登る場合はこのコンクリート製の電柱が目印となる。

なお、ここは現在、堰堤工事中で重機類が動いている。要注意。


IMG_7215志度淵川をあとに、今日2つ目の目的地である銭澤不動尊へ向かう。
ただし、かなりの距離があるので車で。

IMG_7217含満淵手前にある日光第二発電所に向かう。
この水力発電所は明治26年(1893)に建設(その後、立て替えられた)されたというから歴史が古い。

IMG_7225

導水路に沿って歩くと史跡探勝路という標識があるので、導水路を渡る。

IMG_7226
フェンスがもうひとつ現れ、そこに合峰にかかっているのと同じデザインの標識が。

IMG_7228やがて銭沢(今日は涸れていた)に出、沢に沿って歩くが、地形図ではここ全体が沢に相当する。

IMG_7234遠くに不動尊の建物が見えてきた。

IMG_7237沢沿いの大きな岩の上に建てられている。

この建物の向こうに回り斜面を登ると合峰を経由して鳴虫山に行く。

IMG_7238毎年、祭礼が行われるんですねぇ。

IMG_7244正面から眺める。
真っ赤に塗られた建物は二社一寺の流れをくんでいるのかそれとも、山の中なので遠方から目立つようにとの配慮なのか。

ここから北西の方角に女峰山と赤薙山が一望できる。腰掛けになる岩があったのであんパンとカレーパンでお昼にした。

IMG_7255帰りは日光宇都宮有料道路に沿って歩き、含満淵の流れを見ながらのんびり歩いた。

車から眺める大谷川とは様相がまったく異なり、ここは渓谷美が見られる。

IMG_7266慈雲寺山門。
この先が含満淵の無料駐車場。

私が車を置いたのはさらに先、発電所脇の無料駐車場でした。

141121岩屋観音・銭澤不動尊この画像はDAN杉本氏による「カシミール3D」を利用して1/2.5万地形図上にGPSの軌跡を描画したものです。

銭澤不動尊は場所を確認する目的だったので歩いた距離は遠回りしても3キロちょっとだった。次回は岩屋観音から鳴虫山を経由して銭澤不動尊へ降りるルートを辿ってみよう。

日光紅葉情報(瀬戸合峡)

日光駅から湯元へ向かう国道120号線の約10キロ北をほぼ並行して走る県道23号線は、アクセスが悪いのと道が狭いため、紅葉シーズンのいまでも車が少なく、いろは坂の渋滞を尻目に、快適な紅葉ドライブが楽しめる穴場です。

紅葉の見所は、県道を脇にそれた旧道にある瀬戸合峡。野門トンネル入口の手前を右に折れ、あとはすれ違いもできないほど狭い山道をどんどん進んでいくと、やがて鬼怒川を見下ろすようになります。この鬼怒川に沿った渓谷が瀬戸合峡で、深緑色をした鬼怒川に沿って山肌が続きます。
今年は奥日光同様、2週間ほど遅めですが、それでも川俣ダム付近はすでに紅葉が始まっていました。全体に色づくのは1週間後ですが、いまでも十分楽しめます。

川俣ダム瀬戸合峡の見晴台から見る川俣ダム。
中央に見える半島のような出っ張りはもっと赤くなる。

 

 

 

川俣ダムダムは自然公園になっていて、資料館や遊歩道があります。歩いて30分かかりますが

瀬戸合峡の紅葉

日光全体が色づいた秋。10月から毎週市内のあちこちの紅葉を紹介していますが、今回は今年から日光市となった川俣・瀬戸合峡(せとあいきょう)を紹介します。
川俣は国道121号の川治から、県道23号線の行き止まり、女夫淵の手前12キロにある山間にある温泉です。
瀬戸合峡は川俣のはるか下を流れる鬼怒川の渓谷で、切り立ったがけの下を鬼怒川が流れ、崖には広葉樹がへばりつくように育ち、それら広葉樹が赤や黄色橙色に染まります。
車のすれ違いも困難なほどの狭い道を嫌ってか、交通量は週末でも少ないので、大渋滞のイロハ坂を回避してのんびりと紅葉を楽しみたい方にはお勧めです。
ただし、道が狭く見通しもきかないため、くれぐれも事故に注意。

紅葉の見どころを動画で

10月になって気温がぐっと下がり、いよいよ紅葉の幕開けとなりました。
東西に長く、西へ行くにしたがって標高が高い日光は、奥日光から紅葉が始まり、いろは坂、東照宮周辺、霧降高原へと移動します。
この間、約ひと月。これだけ長い間紅葉が楽しめるのは、変化のある地形がなせる業といえます。
撮り溜めた写真を使って、紅葉の見どころを動画にしてみました。
静止画で見るのと違って臨場感がありますので、どうぞご覧ください(Windows Media Playerが必要です)。
動画で楽しむ日光の紅葉
ストリーミング配信なので、ご覧になる方のPCには負担がかかりません。

日光バードビュー

上空12000メートルからの日光の俯瞰図(バードビュー)です。
ただし、2006年3月に広域合併され、現在の日光市は今市市、藤原町、足尾町、栗山村・・いずれも旧・・を含む広大なエリアとなりました。このブログでは旧日光市を中心に発信しているため、当俯瞰図もそれに準じています。
http://ippo.jp/blog/2006/05/birdview-thumb.gif
写真をクリックすると拡大されます。
この俯瞰図は、杉本智彦氏がフリーで提供している「カシミール3D」を使って作成しました。ハイキングや登山をする方はもちろん、地図を眺めるのがお好きな方にお勧めできる素晴らしいソフトです。
尚、この俯瞰図の著作権は、作者であるペンションはじめのいっぽ・波多江定夫にあります。

秋の美を堪能

栃木県を代表する紅葉の見どころは、日光と相場が決まっていて、紅葉が始まると新聞やテレビで紹介されるためか、人も車も溢れるばかりの数が繰り出します。
いろは坂の紅葉が始まったこの飛び石連休も例外にもれず、いつもなら30分で通過できるいろは坂が、片道2時間もかかるという大渋滞となりました。
この時期の渋滞は毎年の事ながら、できることなら渋滞を避けて、のんびりと紅葉を楽しみたいもの。
そのためには奥日光を避けるのがベスト。ということで、常連のお客さんと一緒に渋滞のない紅葉見学に出かけました。
場所は前回のエントリーでもご紹介しましたが、日光市の北に接する栗山村の、鬼怒川に沿って連なる渓谷です。
道路が女夫淵でつきてしまい先へは進めないことから、アクセスの悪さが嫌われて、ベストシーズンでも車は少なく、混雑を避けて紅葉ドライブを楽しむには最高です。
http://ippo.jp/blog/2005/11/051104-1-thumb.jpghttp://ippo.jp/blog/2005/11/051104-2-thumb.jpg