2005年7月アーカイブ
これも14日に歩いたときの記録から。
6月下旬から7月にかけて、小田代ガ原はアヤメに埋め尽くされましたが、アヤメも終わり、代わってノハナショウブが一面に咲いています。青紫のアヤメにたいして、赤紫のノハナショウブもきれいです。
対照的に、真っ白な針状の花を咲かしているのがカラマツソウ。花がカラマツのように尖っていることからその名前がついています。そっくりな花でハルカラマツというのもありますが、これはその名の通り、春6月に咲きます。
こうして数日おきに新しい記事を書く間に、花は次々に変わってしまうので、14日に歩いたときの模様をWebにまとめておきました。どうぞご覧下さい。
奥日光花散歩
標高600メートルから1300メートルにかけて傾斜が連続する霧降高原は、傾斜がきついため、湿った空気が上昇気流に乗って上ると、それが冷やされて霧になります。写真は標高820メートルの様子ですが、この霧は標高が高くなるにつれてさらに濃くなり、辺り一面、霧の海と化します。
霧の中に身を置いてみると、距離感がまったくなく、平衡感覚さえも失ってしまったような不思議な感覚に陥ります。浮遊感とでもいうのか、異次元の中をさまよっているような感覚、普段見慣れた景色なのに、別な場所にいる感覚、そんな感覚ですね。
空気が湿気を含み、上昇気流が出やすい初夏から夏にかけての霧は決して珍しいものではなく、霧降高原のきわめて日常的な光景です。
花の命は短くて、などとつい古い言葉が口をついて出てしまいましたが、現在奥日光で咲いている花を短期間で集中的に紹介しないことには、このブログを見て、さっ見に行こうかなと思った方にとって手遅れとなってしまいかねないので、気が焦ります。
本日は、ハデさはないものの、とても可憐な花ハクサンフウロ=白山風露とワタスゲの紹介を。
和名でわかるとおり、白山すなわち白根山に咲く花からの命名らしいですが、中部地方以北の高原にはよく見られるそうなので、きっと白山と呼ばれる山は結構多いのでしょう。小田代ガ原と戦場ヶ原一帯で見ることができます。
ワタスゲ=綿菅は、高層湿原であれば一般的に見られる、いかにも綿のようなフンワリした帽子を茎の先端にかぶります。この帽子、実は花ではなく実なんですよ。
これに似たもので、サギスゲ=鷺菅というのがやや遅れて見ます。こちらはワタスゲと少し違って、帽子が丸状ではなく、後ろに流れたような、これが鷺の頭のように見えることから鷺菅。ワタスゲが終わって今月からです。
今日は変わり種の植物のご紹介です。
植物は土に根を生やして成長するものばかりとは限りません。
今回ご紹介するのは、食虫植物のモウセンゴケ(写真左)と水中花の「バイカモ」。
モウセンゴケは湿地帯の水苔上に生え、葉の表面にある長い毛から出る粘液で虫を捕らえて、エサにしてしまうという恐ろしい植物で、戦場ヶ原でも珍しく、一カ所でしか見ることができません。
一方、バイカモは浅くてきれいな流れの中に生え、水中で花を咲かせます。花の形が梅に似ていることから、梅花藻=バイカモと呼ばれています。
戦場ヶ原は標高約1400メートルにある湿原で、原の中央には水が湧き、川が流れています。これらの条件が揃っているからこそ、いろんな種類の植物が生育するのでしょう。
奥日光は花の季節を迎えています。
5月から咲き始め、8月まで色とりどりの花が楽しめますが、7月は花の種類がもっとも多くまた、特徴的な花も多いのでお勧めです。
私は日光パークボランティアという、環境省直轄の組織に所属し、仕事の合間を縫って、週に一度奥日光を訪れては花の咲き具合を観察しています。過去の記事で紹介している花も、パークボランティアの活動で奥日光を訪れたときに観察したものです。
昨日(30日)は、小田代ガ原を彩る代表的な花である「アヤメ」が、原一面を飾っているのが目立ちました。蒼に近い紫色の花にはきれいな紋様があり、その姿は凛としてじつに美しく、花の中の王女といった品格があります。
もうひとつ、私が大好きな花に「ヤマオダマキ」があります。薄茶色の萼につつまれて、ややうつむき加減に咲く薄黄色の花で、その姿はいまや死語となった乙女の言葉の通り、楚々として可愛らしく、いつまでも飽きずに眺めていられます。
写真ではわかりにくいと思いますが、どうぞご鑑賞ください。
